2012年01月23日

ロボジー 映画館

ロボジー 映画館

 映画館で予告編を観たときから楽しみにしていました。おじいさんがロボットの中に入ってやりたい放題をするお話です。
 時代背景は昭和30年代から40年代の気がします。撮影場所は福岡県の門司港駅前であったり、九州のあちこちを舞台にしていたりすることがわかります。
 わけあって、木村電器が製作したロボットに鈴木重光さんが入ります。がんこじじいです。起承転結の「起」の部分で製作途中のロボットが壊れ、「承」で鈴木じいがロボットに入り、「転」でそれがばれそうになり、「結」において、意外で感動的な結末に至ります。「起」のシーンと「結」のシーンはおなじシーンにそろえてあります。エンドロールでのBGMで流れる歌は鈴木じいさんが歌っています。
 庶民の実生活を緻密に面白おかしく表現することに成功しています。この監督さんのもち味です。同時に「ニュー潮風」と名付けられたロボットが女性を救うシーンにはじーんときました。入ってはいけない世界に入ってしまった瞬間です。
 なにもすることがない老後をなんとかして時間を埋めていく。ときには認知症よばわりされる。年寄りに共通するふがいない意識があります。鈴木じいさんの自己顕示欲は強い。出だしはGoodです。話の運びもうまい。木村電器社員であるチビ・デブ・のっぽの3人もいい。お見事でした。
 ロボットくんの見た目がいい。シンプルです。これこそロボットの基本という姿と表情でした。予告編でトイレのシーンを見せてしまったのはもったいなかった。知らずに観たら大爆笑だったでしょう。
 人間の気持には一貫性がありません。正義を貫こうとするケーブルテレビの田畑さんの行為は野暮(やぼ、情がない)です。鈴木重光さんは自分を大切にしてくれた木村電器の社員3人の気持を優先しました。やさしいお年寄りです。「シルバー人材センター」の文字も心地良い。

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