2011年09月03日

暗くなるまで待って DVD

暗くなるまで待って DVD

 視覚障害者のスージーが、悪人3人と戦います。恐怖と不安と緊張感を楽しむサスペンス映画です。目の見えない人にとっては暗いほうが有利なのです。
 スージーの夫サムはヘロインが仕込まれた人形を知らずに空港で預かり自宅へ持ち帰ります。犯罪者3人がスージーから人形をとり戻そうとしますが、あいにく人形がスージー宅で見つかりません。スージーは人形がどこにあるのかわかりません。上階に住む14歳の女の子グローリアがいたずらで彼女宅へ持ち出したのです。
 最初はスージーにやさしく接していた犯罪者3人は人形が見つからないのでだんだん凶暴になってきます。目の見えないスージーがどうやって大逆転をして屈強な男たちを倒していくのかが見所となります。
 映画終了後、特別インタビューということで、悪役を演じた役者さんが製作当時のことを語ってくれました。67年の映画です。本編の彼は若い。解説してくれる彼はもう歳をとっています。本編では丸いレンズのサングラスをかけていました。普段は温厚、ナイフを握ったら人格が変わるという個性を映画界で初めて考えだしたそうです。以降同タイプの悪役像が演じられるようになった。メガネをとった彼は二枚目です。そういえば、日本映画でも似たメガネをかけたり髪形にしたり、しゃべり方をする役者さんをみかけます。残虐さが増す効果があるようです。
 スージーの自宅はビルの半地下にあります。薄暗い。ふつうは暗さが不安材料になるのですが、目の不自由なスージーにとっては、暗い場所こそ本領を発揮できる場所なのです。後半の数分間、画面は真っ暗で登場人物たちの声しかしません。スージーの精神を支えるのは、夫サムへの愛情です。愛がない映画は映画として成立しません。
 老いた悪役さんはこうも言っています。最近の映画は観客になにもかも見せすぎる。観客は映画を想像力を使って見ている。努力して見えないシーンを想像することが観客の楽しみになります。だから、ひとりひとりの頭の中にあるシーンはみな異なるのです。


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