2011年08月30日

スラムドック$ミリオネラ ケーブルTVの録画

スラムドック$(ドル、この部分は読まない)ミリオネラ ケーブルTVの録画

 インドを舞台とした映画です。人に勧められて見ました。わたしは兄弟愛をテーマにした映画と受け取りました。兄は弟の幸せために犠牲となります。
 映画の中で日本のテレビ番組「クイズ・ミリオネラ」とまったく同じ形式の番組が放映されます。答えるのはジャマールという名の青年で、スラム育ち、学問なく、テレビ局でお茶くみ仕事をしている単純労務職となっています。彼が次々と正解を出していくのですが、1問1問について、過去の悲しい記憶が呼び起こされるのです。
 これがインドだという映画です。イスラム教徒を迫害する集団がいて、ジャマールとその兄サリームの母親は殴り殺されてふたりは孤児になります。高層ビルが立ち並ぶそばにあるごみの山で、テントを張って生活する少年少女たちがいます。法令はこどもたちを守ってくれません。もうひとりの女児ラティカも両親を失い、3人は暴力団組織に引き取られ「物乞い」の仕事を与えられます。カネのためなら何でもやる。犯罪もするし嘘もつく。
 アジア人の視点から見たアメリカ人ほか白人への現地人感覚が描かれている珍しい映画で好感をもちました。アメリカ人は貧困者に同情する。すぐカネを出す。ポンペイがムンバイと名を変えたように表面上、インドはアメリカ合衆国に支配されていく。そう受け取れるセリフがありました。
 映画は力作となっています。3人の少年少女が大人になるまでの各1ポストを3人の俳優が連結方式で演じています。「三銃士」が伏線です。映画だと思って見ないと正視できないシーンもありますが、最後まで見ると見てよかったと安堵(あんど)します。

この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t70300
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい