2011年08月06日

カサブランカ DVD

カサブランカ DVD

 会ってはならない場所(パリ)で、会ってはならない時(第二次世界大戦ドイツ侵攻によるパリ陥落の日)に会ってしまったリックとイルザは、ふたりでパリを脱出する日に、死んだと思っていたイルザの夫が生きていることが判明して、午後4時45分過ぎの列車で一緒にフランスを脱出することができませんでした。リックはイルザをものすごく怨(うら)んでいます。リックはイルザが結婚していたことを知りません。
 時は流れて、アフリカモロッコフランス領カサブランカで、リックは相棒の黒人ピアニスト歌手サムとリックス・カフェ・アメリカンを経営していた。カサブランカはフランス領とはいえ、ドイツ軍の管理下にあった。警察署長は、ドイツに協力はするけれど、干渉は受けないという立場だった。戦争を背景に政治色が強い映画です。
 ドイツの侵略に反発するグループの幹部ラズロ(チェコスロバキア人、リックとイルザがパリでつきあっていた頃は収容所で死んだとされていた。)とイルザが、カサブランカ経由で米国に逃亡するため、たまたまリックの店に来たというあたりから始まります。イルザの夫、ラズロが逃亡するためには、リックが持っているドイツ軍の通行許可書が必要です。あなたなら、昔、熱烈に愛していた女性の夫に通行許可書を渡しますか。
 セリフ回しがうまい映画です。登場人物たち、ことにリックとイルザは口で言っていることと、心で思っていることが正反対です。警察署長のフランス人ルノーさんのセリフもいい。そしてピアニストサムのピアノと歌がいい。楽しげな音楽が流れる中、カネがからんだどろどろの交渉ごとが運ばれていきます。
 フランスの愛国心を讃える映画でもあります。侵略反対と平和の希求(ききゅう、強く願う)も目的としてあります。

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