2011年07月22日

デンデラ 映画館

デンデラ 映画館

 昔、姥捨山(うばすてやま)という映画がありました。山奥では、食いぶちを減らすために息子が母親であるばあさまを山に捨てる慣例がありました。この映画は、捨てられたばあさまたちのその後ということになります。
 捨てられた後のばあさまたちが、生きているにしろ、ゾンビのような化け物になったにしろ、話はどう展開するのかと予測をたてました。しかし、復讐する相手がいないのです。捨てた自分の家族に仕返しをするという設定はできないことです。
 予測に反して、仕返し相手は、自分を捨てた村人たちでした。理屈は、自分はもう1回死んだ。だから村人も家族も自分とは関わりのない者たちだというのですが、納得しがたく苦しい。
 村人たちを襲う前に別のものと戦わなければなりません。それは、雪山の大自然であり、雪山で暮らす野生の生き物です。映画「ジョーズ」を思い起こしました。本作品は、パニック恐怖映画です。血が飛びかい、いささかグロテスクで、こどもさんには見せられません。
 生への執着心を描く映画です。孤島に残された人々を描く「東京島」桐野夏生作とあい通ずるものがあります。人間が原始人に戻るのです。知性・理性がなくなり、気持ちは食べることに集中します。下ネタが多発します。この映画は、女の映画です。そして、セリフにありますが、人が鬼になるのです。暗くて悲しい映画です。極楽浄土、極楽浄土とつぶやいていた女性たちは、この世は地獄だとつぶやくのです。「デンデラ」の意味は紹介されませんが、自分なりに「地獄」ととりました。

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