2011年06月23日

白い巨塔 DVD

白い巨塔 DVD

 正義が負けます。あなたは、どう思いますかと問うてくる映画です。世の中の人には、主人公財前(ざいぜん)医師のような傲慢不遜(ごうまんふそん、おごりたかぶり、人の助言を聴かない)なタイプの人間と里見医師のような誠実だけど損をするタイプ、そして、亡くなった患者佐々木さんの奥さんという庶民のタイプがあります。あなたは今、どの生き方をしていますかという問いもあります。
 白い巨塔は、大学病院の建物を指します。医学の映画ですが、「選挙」の映画でもあります。大学教授を選ぶ選挙です。候補者も有権者も医師です。ドロドロとした権力闘争なかで、候補者に相手にしてもらえなくて、男性患者佐々木さんが手術後に亡くなります。遺族である奥さんは、財前医師が診断を誤ったので夫が死んだと裁判を起こすのです。医師の世界を守るための厳しい守備合戦が始まります。
 結果的に真実を内部告発した里見医師は負けます。されど、勝利した主人公財前医師役の俳優はその後、現実では自殺しています。財前医師と主演俳優の性格・行動は重なります。映画と現実をつないでひとつの物語ととらえると背筋が寒くなります。人は生まれたときから、もって生まれたものをかかえて生きていくしかない。
 白黒映画なのは、劇中ときどき流される手術シーンのショックをやわらげるためでしょう。模型を使っているにしてはリアルな映像だと思っていたら、冒頭シーンは本物で、その他は、豚の内臓を用いているそうです。鑑賞後、添付されていた解説書にそう書いてありました。こどもには、手術シーンは見せにくい。平然と見ることができるこどもさんは、医療機関従事者に向いているのでしょう。


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