2022年10月26日

ねぇ だっこして 竹下文子・文 田中清代・絵 

ねぇ だっこして 竹下文子・文 田中清代(たなか・きよ)・絵 金の星社

 ふたりめのこどもさんが生まれて、さびしい思いをしている上のお子さんの気持ちを表現してあります。
 上のこどもが、人間ではなく、ねこで表現してあるところが、この絵本の特徴です。

 同じ趣旨の絵本の名作で『ちょっとだけ 瀧村有子(たきむら・ゆうこ)作 鈴木永子(すずき・ながこ)・え 福音館書店』があります。読むと、かなりせつなくなります。

 『ねぇ だっこして』を読んで、わたしは『ちょっとだけ』のほうが好みだと感じました。
 やはり、人間のおねえちゃんのほうがリアル(現実的)です。

 どちらの絵本も、下の子は生まれて間もないあかちゃんです。
 上の子は『ちょっとだけ』という絵本では、2歳半から3歳半ぐらいのおねえちゃんで『なっちゃん』でした。
 こちらの絵本『ねぇ だっこして』では、白と黒の模様のねこちゃんで、ねこのお名前は書いてありません。

 心優しい絵本です。
 ねこのひとり語りが続きます。

 スキンシップは大事です。(肌と肌のふれあい)
 親子でも、夫婦でも、きょうだいでも、心を通い合わせるためにふれあいます。
 
 ねこのひとりごとで終わります。
 もうひとつ、ねこの苦労と悲しみを表現する事柄がほしい。
 2004年初版の絵本でした。(平成16年)

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