2022年09月07日
ねこは るすばん 町田尚子
ねこは るすばん 町田尚子(まちだ・なおこ) ほるぷ出版
表紙にあるのは、ちょっと怖そうな赤いねこです。
最初から最後まで、このねこの名前は出てきません。
部屋の隅にあるクローゼット(衣装ダンス)の観音開きの扉を開けて、ねこがタンスの中へと入っていきます。
『ナルニア国ものがたり』にこんなシーンがあったような。
タンスからナルニア国へ行けます。
ドラえもんとのび太が勉強机の引き出しからタイムマシンにのって未来や過去へ行くようでもあります。
空間移動の出口です。
木の幹の穴から別世界に出てくるのは『くまのぷーさん』を思い出します。
記憶がおぼろげですが、洋画『プーと大人になった僕』で、魔法の扉があるのが、樹木に開いた(あいた)ほら穴のような穴だった覚えです。
人間のまねをするねこです。
ねこは、理髪店に生きます。
理髪師ねこの表情がいい。
お客さんねこの毛をなめて毛並みを整えます。
次は本屋へ行きます。
絵本です。
文章は少ない。
現実社会では、街の本屋も少なくなりました。
いまはネットで注文が多いし、電子書籍もゆきわたりました。
自分は、週刊誌とか、旅行ガイドブック、マンガコミックなどは、毎月定額、無制限で利用可能な電子書籍で楽しんでいます。
(るすばん)ねこは、映画館にも行きます。
ねこは行きたいところがいっぱいあります。
好奇心旺盛な少年少女たちのようです。
今度は釣り堀です。
ねこだからお魚を食べたい。
釣り堀でマグロをねらっています。
淡水にマグロはいないでしょう。
マグロは釣れなかったので、ねこは、回転ずし店へ行きました。
ここまでくると、読み手は、次はおふろへ行こうぜという気分になります。
違いました。
おふろじゃなくて、バッティングセンターでした。
そして次はやっぱりおふろです。
壁には富士山がどでーんと構えている銭湯です。(せんとうです)
おふろはいいなあ。
リラックスできます。
ねこは、公園で牛乳パックの牛乳を飲んで、そろそろ帰ろうです。
公園じゃなくて、銭湯の更衣場所で、お風呂上りに、牛乳ビンからコーヒー牛乳をごくごくと飲むほうがおいしいのに。
ねこは公園のブランコに腰かけてパックから牛乳を吸っています。
そういえば、熊太郎じいさんが朝散歩をしていると、公園のブランコで延々とブランコをこいでいるたぶん知的障害のあるお兄さんを時々見かけます。
彼は、ずーっと勢いよくブランコをこぎ続けています。
彼はもしかしたらこの絵本に出てくるねこの化身かもしれません。
ねこは自分のやりたいことを全部やって、空間移動ができるらしき木の穴に入って行きました。帰宅です。
ねこが、自宅のクローゼットから出てきました。
時間が経過して、もう夜だそうです。
絵本の最後のページです。
家の玄関で、ちょこんと座っているねこの表情は、これまでとはまったく異なります。
小さくて可愛い。
これまでねこは、こわい顔をしていました。
今は、ご主人さまをお迎えするかわいらしい表情です。
こわいこわい。
ねこも人間と同じで、二重人格とか、外面(そとづら(がいい))とかあるみたいです。
そとづらがいい人は、家ではたいていやっかい者です。
このねこは、うちづらがいいねこです。
案外この絵本は、ホラー(恐怖話)です。
かわいらしい奥さんは、本当は怖い。
あるいは、優しく見えるだんなさんは、本当は怖い人かもしれないのです。
(夜中のこと)
ふと目がさめて、この絵本の最終ページが目に入りました。
(熊太郎じいさんのおふとんのまわりには、何冊かの本とかノート、資料やメモ、筆記用具がおいてあります)
最終ページにあるかわいらしいねこの絵を見て、描き方(えがきかた)しだいで、感情の状態をなんとでも表現できる絵画手法の怖さを感じました。
最終ページのねこは可愛い絵です。
いっぽう、絵本の表紙にいるねこは怖い。
どちらも同じねこです。(心の二面性を表現しています)
作者は、描画(びょうが)の技量が優れた(すぐれた)人です。
タイトルと中身が一致しないような気もします。
留守番をしているねこの一日の妄想(もうそう)を記してあるのだろうか。
一日(いちにち)を表現した作品を思い出しました。
『いちにち ひろたあきら 角川書店』
小魚が金魚鉢の中で一日、空想しているのです。
以前、病気で入院していた頃の自分を思い出すのです。
身動きできず、一日中天井を見上げながら、ああでもないこうでもないと空想ばかりをしていました。
表紙にあるのは、ちょっと怖そうな赤いねこです。
最初から最後まで、このねこの名前は出てきません。
部屋の隅にあるクローゼット(衣装ダンス)の観音開きの扉を開けて、ねこがタンスの中へと入っていきます。
『ナルニア国ものがたり』にこんなシーンがあったような。
タンスからナルニア国へ行けます。
ドラえもんとのび太が勉強机の引き出しからタイムマシンにのって未来や過去へ行くようでもあります。
空間移動の出口です。
木の幹の穴から別世界に出てくるのは『くまのぷーさん』を思い出します。
記憶がおぼろげですが、洋画『プーと大人になった僕』で、魔法の扉があるのが、樹木に開いた(あいた)ほら穴のような穴だった覚えです。
人間のまねをするねこです。
ねこは、理髪店に生きます。
理髪師ねこの表情がいい。
お客さんねこの毛をなめて毛並みを整えます。
次は本屋へ行きます。
絵本です。
文章は少ない。
現実社会では、街の本屋も少なくなりました。
いまはネットで注文が多いし、電子書籍もゆきわたりました。
自分は、週刊誌とか、旅行ガイドブック、マンガコミックなどは、毎月定額、無制限で利用可能な電子書籍で楽しんでいます。
(るすばん)ねこは、映画館にも行きます。
ねこは行きたいところがいっぱいあります。
好奇心旺盛な少年少女たちのようです。
今度は釣り堀です。
ねこだからお魚を食べたい。
釣り堀でマグロをねらっています。
淡水にマグロはいないでしょう。
マグロは釣れなかったので、ねこは、回転ずし店へ行きました。
ここまでくると、読み手は、次はおふろへ行こうぜという気分になります。
違いました。
おふろじゃなくて、バッティングセンターでした。
そして次はやっぱりおふろです。
壁には富士山がどでーんと構えている銭湯です。(せんとうです)
おふろはいいなあ。
リラックスできます。
ねこは、公園で牛乳パックの牛乳を飲んで、そろそろ帰ろうです。
公園じゃなくて、銭湯の更衣場所で、お風呂上りに、牛乳ビンからコーヒー牛乳をごくごくと飲むほうがおいしいのに。
ねこは公園のブランコに腰かけてパックから牛乳を吸っています。
そういえば、熊太郎じいさんが朝散歩をしていると、公園のブランコで延々とブランコをこいでいるたぶん知的障害のあるお兄さんを時々見かけます。
彼は、ずーっと勢いよくブランコをこぎ続けています。
彼はもしかしたらこの絵本に出てくるねこの化身かもしれません。
ねこは自分のやりたいことを全部やって、空間移動ができるらしき木の穴に入って行きました。帰宅です。
ねこが、自宅のクローゼットから出てきました。
時間が経過して、もう夜だそうです。
絵本の最後のページです。
家の玄関で、ちょこんと座っているねこの表情は、これまでとはまったく異なります。
小さくて可愛い。
これまでねこは、こわい顔をしていました。
今は、ご主人さまをお迎えするかわいらしい表情です。
こわいこわい。
ねこも人間と同じで、二重人格とか、外面(そとづら(がいい))とかあるみたいです。
そとづらがいい人は、家ではたいていやっかい者です。
このねこは、うちづらがいいねこです。
案外この絵本は、ホラー(恐怖話)です。
かわいらしい奥さんは、本当は怖い。
あるいは、優しく見えるだんなさんは、本当は怖い人かもしれないのです。
(夜中のこと)
ふと目がさめて、この絵本の最終ページが目に入りました。
(熊太郎じいさんのおふとんのまわりには、何冊かの本とかノート、資料やメモ、筆記用具がおいてあります)
最終ページにあるかわいらしいねこの絵を見て、描き方(えがきかた)しだいで、感情の状態をなんとでも表現できる絵画手法の怖さを感じました。
最終ページのねこは可愛い絵です。
いっぽう、絵本の表紙にいるねこは怖い。
どちらも同じねこです。(心の二面性を表現しています)
作者は、描画(びょうが)の技量が優れた(すぐれた)人です。
タイトルと中身が一致しないような気もします。
留守番をしているねこの一日の妄想(もうそう)を記してあるのだろうか。
一日(いちにち)を表現した作品を思い出しました。
『いちにち ひろたあきら 角川書店』
小魚が金魚鉢の中で一日、空想しているのです。
以前、病気で入院していた頃の自分を思い出すのです。
身動きできず、一日中天井を見上げながら、ああでもないこうでもないと空想ばかりをしていました。
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