2022年04月25日
おすしやさんにいらっしゃい! 生きものが食べものになるまで
おすしやさんにいらっしゃい! 生きものが食べものになるまで おかだだいすけ・文 遠藤宏・写真 岩崎書店
いわゆる写真絵本の形式です。
表紙に『キンメダイ』がいます。
キンメダイではありませんが、昔、自分のこどもたちに、かみさんが、アカウオの料理を出したら、色がグロテスクで気持ち悪くて食べにくいと言ったことを思い出しました。
自分は、おなかがすいていたら、見た目など関係なくかぶりついていた子ども時代だったので、食べ物の見た目が気になるのかと不思議でした。
写真がきれいです。こどもさんたちを中心にして、人物が生き生きとしています。
裏表紙のお魚などの絵は、タレントのさかなクンが描いたような筆致(ひっち。筆さばき)で、いい絵です。写真に出ているこどもさんが描いた絵だろうかと最初は思いましたが、そうではないのでしょう。プロの方が描かれたのでしょう。
「ローカル路線バス乗り継ぎ人情旅」のえびすよしかずさんを思い出しました。
熊本県の島で生れて、長崎県で育った方なのに、食事では、魚介類がにがてです。(世の中では、けっこう、生ものがにがてな人は多い)
えびすよしかずさんは、魚料理を、『魚の死体』と表現します。
それでは、おいしく味わえません。
本に登場するのは、三種類の食材です。
『キンメダイ』『アナゴ』『イカ』
けっこう、高級魚ばかりです。
自分がこどものころに食べていたのは、イワシ、アジ、サバばかりでした。カワハギも食べていました。
自分が小学一年生の時は、乾燥させたカワハギの皮で、鉛筆の芯をといでいました。もちろん肥後守(ひごのかみ)という小刀(こがたな)で鉛筆を削っていました。
思い出すに、自分がマグロを食べたのは、就職して自分で給料をもらうようになってからでした。牛肉も就職して、初めて食べました。いつも、『かしわ』という鳥肉を食べていました。
祖母がつくってくれる誕生日のお祝いがとんかつで、豚肉でした。
学校給食のカレーの肉は、牛肉ではなかったと思います。
メガネをかけた賢そうな(かしこそうな)男の子がふたりいます。
写真では、キンメダイの目が金色に輝きます。
ほーっ。知らなかった。目が金色になるんだ。
キンメダイの顔を正面から見ます。
おもしろい。口を広げて歯を見ます。
せびれ、あご、うろこ、えら、いろいろ見ます。
人間の食べ物になってくれる生き物に感謝しようという気持ちになります。
キンメダイのメスは、おなかの中に、オレンジ色のたまごがある。
キンメダイのオスは、おなかの中に、白いしらこがある。(しらこ:精巣(せいそう)。精子というこどもの種をつくるところ)
小学校で習う理科での、フナの解剖をしているようです。
食物連鎖があります。(しょくもつれんさ:生き物は順番に相手を食べている)
キンメダイの胃袋には、小魚とか、小さなエビとか、ダンゴムシみたいなものが入っていました。
キンメダイの三枚おろしのシーンが出てきました。
からだをお肉とお肉とぺったんこの骨の部分に分けます。片身二枚と中骨部分です。
骨抜きという作業は、たいへん細かくていねいにしなければならない仕事です。
次の登場が『アナゴ』です。
うなぎみたいです。
写真を見て意外でした。
もっと鋭くて(するどくて)凶暴な(きょうぼうな)歯をもっている魚だと思っていました。
ああ、わかりました。『ウツボ』と勘違い(かんちがい)をしていました。
お寿司屋のさんのお話ですから、お寿司用の酢飯(すめし)の写真が出てきます。
先日テレビで見た『出没!アド街ック天国』で紹介された銀座の隣にある「新富町(しんとみちょう)」というところのお寿司屋さんのお寿司のごはんつぶが茶色をしていて、しょうゆでもしみこませてあるのだろうかと家族と話をしながら画面を見ていたことを思い出しました。
この本の26ページに『黒米(くろまい)』と紹介があります。黒米というお米を混ぜてつくったすめしの色です。すめし:お寿司用のごはんつぶ。酢、塩、砂糖などが使われている。
最後が『イカ』です。
この写真絵本は、おもしろい。
親子で読み聞かせをしながら読むと、話がはずみそうです。
世の中は利潤の追求ばかりをする理屈優先の考え方で回っています。
人間本来がもっている生き方は『気持ちが優先』です。
せめて、本読みのなかだけでも、人間本来の性質を維持していたい。
自分がこどものころは、タコの足は8本、イカの足は10本と言っていました。
本の写真を見ると、イカの足10本のうちの2本だけがとくに長い。知りませんでした。
写真のお寿司屋さんは、イカの足のことを足とは言わずに『うで』と呼んでいます。そうなのか。
長い2本のうでで、魚の体を巻き付けて、うでの根っこにある口まで運ぶそうです。知りませんでした。
60年以上の長いこと人間をやってきましたが、まだまだ知らないことがいっぱいありそうです。
イカスミの解説があります。
いろんな食材に黒色を強調するために使われています。
黒いからちょっと警戒しますが、食べてもだいじょうぶです。
人体には、無害です。
『いただきます』と『ごちそうさまでした』はだいじです。
食べ物に感謝するのです。
(その後)
この本を読んだ翌日、いつも行くスーパーマーケットのお魚コーナーで、キンメダイの切り身がパックに入れられて売られていました。消費税別で、698円でした。
角度を変えながら、キンメダイの大きな目を見ていたら、この本に書いてあったとおり、目玉が金色に光って見えました。
(さらにその後)
スーパーマーケットに行ったらキンメダイではありませんがキンメダイの色に似たアカウオが『土日特売』で、消費税別378円で売られていました。そのそばに、さらに安い消費税別298円が置いてありました。
かみさんが、きょうの晩ごはんのおかずは、アカウオだけど、こないだ買ったものが冷蔵庫にあるから、それを食べると言いました。値段を聞いたら298円でした。夕食のときに焼き魚で食べました。身がぶあつくて、油がのっていておいしかったです。
(またその後)
小学校低学年の孫に、うちのかみさんが、夜寝るときに読み聞かせをしたところ、この本の内容にかなり強い興味をもっていました。こどもにとって、関心が高い分野の世界です。
(またまたその後)
番組『チコちゃんに叱られる!』をみていたところ、「ネコの目は夜暗い中でなぜ光るのか?」という質問に、目の中にタペタムという反射板があるからと回答がなされていました。
もしやと思い立ち調べたところ、やはり、キンメダイの目にも、タペタム(反射板)がありました。光る眼の理由に納得しました。
いわゆる写真絵本の形式です。
表紙に『キンメダイ』がいます。
キンメダイではありませんが、昔、自分のこどもたちに、かみさんが、アカウオの料理を出したら、色がグロテスクで気持ち悪くて食べにくいと言ったことを思い出しました。
自分は、おなかがすいていたら、見た目など関係なくかぶりついていた子ども時代だったので、食べ物の見た目が気になるのかと不思議でした。
写真がきれいです。こどもさんたちを中心にして、人物が生き生きとしています。
裏表紙のお魚などの絵は、タレントのさかなクンが描いたような筆致(ひっち。筆さばき)で、いい絵です。写真に出ているこどもさんが描いた絵だろうかと最初は思いましたが、そうではないのでしょう。プロの方が描かれたのでしょう。
「ローカル路線バス乗り継ぎ人情旅」のえびすよしかずさんを思い出しました。
熊本県の島で生れて、長崎県で育った方なのに、食事では、魚介類がにがてです。(世の中では、けっこう、生ものがにがてな人は多い)
えびすよしかずさんは、魚料理を、『魚の死体』と表現します。
それでは、おいしく味わえません。
本に登場するのは、三種類の食材です。
『キンメダイ』『アナゴ』『イカ』
けっこう、高級魚ばかりです。
自分がこどものころに食べていたのは、イワシ、アジ、サバばかりでした。カワハギも食べていました。
自分が小学一年生の時は、乾燥させたカワハギの皮で、鉛筆の芯をといでいました。もちろん肥後守(ひごのかみ)という小刀(こがたな)で鉛筆を削っていました。
思い出すに、自分がマグロを食べたのは、就職して自分で給料をもらうようになってからでした。牛肉も就職して、初めて食べました。いつも、『かしわ』という鳥肉を食べていました。
祖母がつくってくれる誕生日のお祝いがとんかつで、豚肉でした。
学校給食のカレーの肉は、牛肉ではなかったと思います。
メガネをかけた賢そうな(かしこそうな)男の子がふたりいます。
写真では、キンメダイの目が金色に輝きます。
ほーっ。知らなかった。目が金色になるんだ。
キンメダイの顔を正面から見ます。
おもしろい。口を広げて歯を見ます。
せびれ、あご、うろこ、えら、いろいろ見ます。
人間の食べ物になってくれる生き物に感謝しようという気持ちになります。
キンメダイのメスは、おなかの中に、オレンジ色のたまごがある。
キンメダイのオスは、おなかの中に、白いしらこがある。(しらこ:精巣(せいそう)。精子というこどもの種をつくるところ)
小学校で習う理科での、フナの解剖をしているようです。
食物連鎖があります。(しょくもつれんさ:生き物は順番に相手を食べている)
キンメダイの胃袋には、小魚とか、小さなエビとか、ダンゴムシみたいなものが入っていました。
キンメダイの三枚おろしのシーンが出てきました。
からだをお肉とお肉とぺったんこの骨の部分に分けます。片身二枚と中骨部分です。
骨抜きという作業は、たいへん細かくていねいにしなければならない仕事です。
次の登場が『アナゴ』です。
うなぎみたいです。
写真を見て意外でした。
もっと鋭くて(するどくて)凶暴な(きょうぼうな)歯をもっている魚だと思っていました。
ああ、わかりました。『ウツボ』と勘違い(かんちがい)をしていました。
お寿司屋のさんのお話ですから、お寿司用の酢飯(すめし)の写真が出てきます。
先日テレビで見た『出没!アド街ック天国』で紹介された銀座の隣にある「新富町(しんとみちょう)」というところのお寿司屋さんのお寿司のごはんつぶが茶色をしていて、しょうゆでもしみこませてあるのだろうかと家族と話をしながら画面を見ていたことを思い出しました。
この本の26ページに『黒米(くろまい)』と紹介があります。黒米というお米を混ぜてつくったすめしの色です。すめし:お寿司用のごはんつぶ。酢、塩、砂糖などが使われている。
最後が『イカ』です。
この写真絵本は、おもしろい。
親子で読み聞かせをしながら読むと、話がはずみそうです。
世の中は利潤の追求ばかりをする理屈優先の考え方で回っています。
人間本来がもっている生き方は『気持ちが優先』です。
せめて、本読みのなかだけでも、人間本来の性質を維持していたい。
自分がこどものころは、タコの足は8本、イカの足は10本と言っていました。
本の写真を見ると、イカの足10本のうちの2本だけがとくに長い。知りませんでした。
写真のお寿司屋さんは、イカの足のことを足とは言わずに『うで』と呼んでいます。そうなのか。
長い2本のうでで、魚の体を巻き付けて、うでの根っこにある口まで運ぶそうです。知りませんでした。
60年以上の長いこと人間をやってきましたが、まだまだ知らないことがいっぱいありそうです。
イカスミの解説があります。
いろんな食材に黒色を強調するために使われています。
黒いからちょっと警戒しますが、食べてもだいじょうぶです。
人体には、無害です。
『いただきます』と『ごちそうさまでした』はだいじです。
食べ物に感謝するのです。
(その後)
この本を読んだ翌日、いつも行くスーパーマーケットのお魚コーナーで、キンメダイの切り身がパックに入れられて売られていました。消費税別で、698円でした。
角度を変えながら、キンメダイの大きな目を見ていたら、この本に書いてあったとおり、目玉が金色に光って見えました。
(さらにその後)
スーパーマーケットに行ったらキンメダイではありませんがキンメダイの色に似たアカウオが『土日特売』で、消費税別378円で売られていました。そのそばに、さらに安い消費税別298円が置いてありました。
かみさんが、きょうの晩ごはんのおかずは、アカウオだけど、こないだ買ったものが冷蔵庫にあるから、それを食べると言いました。値段を聞いたら298円でした。夕食のときに焼き魚で食べました。身がぶあつくて、油がのっていておいしかったです。
(またその後)
小学校低学年の孫に、うちのかみさんが、夜寝るときに読み聞かせをしたところ、この本の内容にかなり強い興味をもっていました。こどもにとって、関心が高い分野の世界です。
(またまたその後)
番組『チコちゃんに叱られる!』をみていたところ、「ネコの目は夜暗い中でなぜ光るのか?」という質問に、目の中にタペタムという反射板があるからと回答がなされていました。
もしやと思い立ち調べたところ、やはり、キンメダイの目にも、タペタム(反射板)がありました。光る眼の理由に納得しました。
この記事へのトラックバックURL
http://kumataro.mediacat-blog.jp/t147479
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません