2021年11月11日

静かな雨 邦画

静かな雨 邦画 2020年公開 fuluフールー動画配信サービス

 交通事故で最近の記憶が消える障害をもった女子と男子の恋物語です。
 事故前の過去のことは記憶にあるが、事故以降の記憶が翌朝までには消えてしまうという記憶障害です。
 毎朝女子の「ここゆきさんち(家)? 雨があがったんだね」から始まり、男子が「おはよう」とあいさつするところから始まります。何度も同じ出だしのパターンが繰り返されます。

 どうして女子の職がタイ焼き屋なのか。屋台で若い女性ひとり営業で、まわりになにもない駐車場のような場所で、場所借り許可とか使用代金とか、余計なことが気になる職業人だった今はリタイアした自分です。(映画ではこのあとちょっと触れられていました)
 タイ焼きの焼き方を見ながら、お嬢さんの趣味で焼いているような焼き方で、生活臭とか商売の雰囲気がありません。
 タイ焼きに、特別おいしいということがあるのだろうか。
 タイ焼き1個を食べることで、あんなに時間はもたない。
 うーむ。愚痴ばかりになってしまいそうです。
 疑問だらけです。
 製作経費節減のためか、ふたり芝居が続きます。
 映画に出てくるアパートって、どうしてたいてい二階建て外階段の古い物件なのだろう。いまどきなら、ワンルームの賃貸マンションです。

 風景映像はきれいです。夜を移動する列車の窓の灯りのシーンが良かった。
 急な登り坂をバックにして、パノラマのように広がる風景映像が出たのですが、足が不自由な主人公男子であり、足が悪いのにあのような急な上り坂をあがってきたというのは不自然でした。
 大学構内の建物の中で、人と人とが、ばったり出会うのも不可解でした。
 酔っ払い男性の演技と設定が芳しくなかった。(かんばしくなかった。良くなかった)

 足をひきずるリズムだけが、脳に残り続けました。
 どうしてふたりは、男子の足の話をしないのだろう。
 彼は彼女のどこが好きなのだろう。(見た目しか思い浮かびません)
 スローな流れで退屈です。
 女性の母親と主人公男子の会話はもどかしい。
 映像重視の作品です。会話、ストーリー展開が少ない。
 男子が職場に着くと、パソコンのふたを開けてすぐに作業を始めます。パソコンはそんなに早く使えるようにはなりません。パソコンがあんなに早く立ち上がるとは思えないのです。情報保護のためにパスワードの入力とか顔認証システムの利用とかもあります。自分は細かいことが気になるドラマ「相棒」の杉下右京みたいなものです。
 なにもかもがあいまいで、霧が広がる中の風景を見えないのに見ようとする鑑賞でした。
 恋愛関係があるような男女には見えなかったのでした。

 伏線として、毎日日記を書く年配の男性のこと。
 伏線として、ブロッコリーのこと。なんで、男子は、ブロッコリーぐらい食べられないのだろう。なんで、女子は、毎日ブロッコリー料理ばかりつくるのだろう。
 途中、どうしてメモを活用しないのか気になりましたが、やはり女子はメモを残していました。なのにメモの情報が生かされていない。これまた不可解でした。わたしの理解力不足な部分があるのでしょう。
 伏線として、目玉焼きの卵の黄身が、ひとつからふたつに増える。
 
 いつの時代の設定だろう。
 昭和40年代から50年代を思い出します。だけど当時ノートパソコンはありません。
 街の本屋、たばこ屋、映像に出てくる店舗体系は古い。
 
 同類の映画として「博士が愛した数式」がありました。ちょっと違いますが、土屋太鳳(つちや・たお)さん出演作品の「8年越しの花嫁」が良かった。感動しました。あと「50回目のファーストキス」も良かった。

 病気=あきらめるしかない。

 足を引きずる必要はなかったのではないか。

 これで終わってしまうのかというラストシーンでした。

 「記憶が心臓に宿る。記憶が腸に宿る」の部分は、ハテナでした。
 全体的にわたしには合わない映画でした。

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