2021年11月04日
ケアマネージャーはらはら日記 岸山真理子
ケアマネージャーはらはら日記 岸山真理子 三五館シンシャ フォレスト出版
たしか、ケアマネとは、介護保険法に基づいて、介護のプランをつくる職でした。
「介護支援専門員」実務経験が必要な資格取得が必要です。社会福祉士も含めて、試験はかなりむずかしいという印象の記憶があります。
まえがきを読みました。介護保険のスタートが2000年4月で、当時はまだ合格しやすかったそうです。
守秘義務があるので、こういうパターンで書くのはなかなかむずかしい。
ご本人に障害らしきものがあることが意外です。注意欠如・多動症(ADHD)とあります。「発達障害」といわれるものなのでしょう。波乱万丈な人生を送って来られました。
すごいなあと感心します。同じような脳の状態をもつ人にとっては、希望の光が見えます。
記事内容は、人間ドラマの連続です。
小説家の文章ではないので深い情緒(じょうちょ。感情の呼び起こし)はありません。
まずは貧困、ごみ屋敷です。
それから、認知症、家族不和、アルコール依存、どれも簡単には解決できることではなく、困難事例が続きます。「地域包括センターの仕事は、『なんでも屋』」とあります。
人間を整理整とんするような感じがあります。
とにかく忙しい。要望に応えようとすると、仕事は尽きません。
二十世紀の後半から「高齢化社会の到来」がいわれていました。
これから、30年間から40年間ぐらい続くという、自分なりの予想です。
高齢者への対応が、産業構造の多くの部分を占めます。
そのあとの世界のことも考えておかねばならないのが次世代の人たちの意識です。
高齢者サービス産業の規模がしぼむからです。
現代は「少子高齢化社会」です。
福祉介護職に携わる人たちの低い給料制度があります。
世のため人のために働きながら給料をもらうことが労働の喜びということはあります。
ただ、リタイアして、終わってみると、お金のためだけだったとしんみりします。
市役所にいいように使われるのが「地域包括支援センター事業」と読み取れます。
業務委託で、委託料という金銭をもらっているからです。
指示するのが役所です。
指示だけして自分は動かないという立場の役所の職員は、かなりうらまれそうな制度です。
アルコール依存症の話があります。
アルコールを大量に飲むのは、自殺するようなものですと何かで読んだことがあります。
昔は、アルコールに強い人をほめるならわしがありました。大きな誤解がありました。
家族から見捨てられた対象者がいます。
「死んだら連絡してください」あるいは「死んでも連絡しないでください」
よほど迷惑をかけたのでしょう。
仕返し、復讐があります。
されど、対象者を世話する職員は困り果てます。
自分のしたいほうだい、やりたいほうだいすることは、危険があります。自分がなにをやっても許されると誤解している人はいます。気がついたときには、時すでに遅しということはあります。
病院に入院すると病人になってしまう。
洋画「カッコーの巣の上で」は観たことがあります。
精神病院の話で、精神病のふりをして入院した主人公が、精神病の患者として完成してしまいます。
怖い映画でした。
著者はおやごさんから映画鑑賞の楽しみを教えてもらっています。映画や絵本教育は大事です。まんがも有益です。著者は読書好きだそうです。
文字を書く人は、文字を読むことも好みます。
仕事のトラブルがあります。
割り当てられた仕事ができないともめます。
採用されないのは、その仕事をする力が不足しているということがあります。
三人いると、一人がいじめられる対象になりがちです。
以前、ベテランの年齢なのに、頼みごとをしようとしたら、「(自分は)いつまでたっても新人です(だからできません)」と言われたことがあります。あぜんとしました。
いろいろあります。
パワハラもあります。その人にいてほしくないのです。育てる時期が過ぎています。
いじめられる人間は、いじめた人間を一生うらみ続けます。
自分の居場所探しが職場探しだったりもします。
長い人生のうちの三年間ぐらいは、死に物狂いで働く時期がいります。
最後まで読んで、幸せってなんだろうと考えます。
健康であって、安心してくらせる場所にいて、明日がくることを楽しみにできること。
孫やひ孫が生まれると祖父母や曾祖父母が亡くなる。
順繰りです。(じゅんぐり)
真剣に生きている人たちのルポルタージュ(現場からの報告文学)でした。
(その後)
先日「九十八歳。戦いやまず日は暮れず」佐藤愛子著とこの本を読んでいたころに、身内で高齢の親族の不幸が連続してありました。
それぞれの本の中に書いてあることと、現実のことで重なる部分もあって、しみじみしました。
たしか、ケアマネとは、介護保険法に基づいて、介護のプランをつくる職でした。
「介護支援専門員」実務経験が必要な資格取得が必要です。社会福祉士も含めて、試験はかなりむずかしいという印象の記憶があります。
まえがきを読みました。介護保険のスタートが2000年4月で、当時はまだ合格しやすかったそうです。
守秘義務があるので、こういうパターンで書くのはなかなかむずかしい。
ご本人に障害らしきものがあることが意外です。注意欠如・多動症(ADHD)とあります。「発達障害」といわれるものなのでしょう。波乱万丈な人生を送って来られました。
すごいなあと感心します。同じような脳の状態をもつ人にとっては、希望の光が見えます。
記事内容は、人間ドラマの連続です。
小説家の文章ではないので深い情緒(じょうちょ。感情の呼び起こし)はありません。
まずは貧困、ごみ屋敷です。
それから、認知症、家族不和、アルコール依存、どれも簡単には解決できることではなく、困難事例が続きます。「地域包括センターの仕事は、『なんでも屋』」とあります。
人間を整理整とんするような感じがあります。
とにかく忙しい。要望に応えようとすると、仕事は尽きません。
二十世紀の後半から「高齢化社会の到来」がいわれていました。
これから、30年間から40年間ぐらい続くという、自分なりの予想です。
高齢者への対応が、産業構造の多くの部分を占めます。
そのあとの世界のことも考えておかねばならないのが次世代の人たちの意識です。
高齢者サービス産業の規模がしぼむからです。
現代は「少子高齢化社会」です。
福祉介護職に携わる人たちの低い給料制度があります。
世のため人のために働きながら給料をもらうことが労働の喜びということはあります。
ただ、リタイアして、終わってみると、お金のためだけだったとしんみりします。
市役所にいいように使われるのが「地域包括支援センター事業」と読み取れます。
業務委託で、委託料という金銭をもらっているからです。
指示するのが役所です。
指示だけして自分は動かないという立場の役所の職員は、かなりうらまれそうな制度です。
アルコール依存症の話があります。
アルコールを大量に飲むのは、自殺するようなものですと何かで読んだことがあります。
昔は、アルコールに強い人をほめるならわしがありました。大きな誤解がありました。
家族から見捨てられた対象者がいます。
「死んだら連絡してください」あるいは「死んでも連絡しないでください」
よほど迷惑をかけたのでしょう。
仕返し、復讐があります。
されど、対象者を世話する職員は困り果てます。
自分のしたいほうだい、やりたいほうだいすることは、危険があります。自分がなにをやっても許されると誤解している人はいます。気がついたときには、時すでに遅しということはあります。
病院に入院すると病人になってしまう。
洋画「カッコーの巣の上で」は観たことがあります。
精神病院の話で、精神病のふりをして入院した主人公が、精神病の患者として完成してしまいます。
怖い映画でした。
著者はおやごさんから映画鑑賞の楽しみを教えてもらっています。映画や絵本教育は大事です。まんがも有益です。著者は読書好きだそうです。
文字を書く人は、文字を読むことも好みます。
仕事のトラブルがあります。
割り当てられた仕事ができないともめます。
採用されないのは、その仕事をする力が不足しているということがあります。
三人いると、一人がいじめられる対象になりがちです。
以前、ベテランの年齢なのに、頼みごとをしようとしたら、「(自分は)いつまでたっても新人です(だからできません)」と言われたことがあります。あぜんとしました。
いろいろあります。
パワハラもあります。その人にいてほしくないのです。育てる時期が過ぎています。
いじめられる人間は、いじめた人間を一生うらみ続けます。
自分の居場所探しが職場探しだったりもします。
長い人生のうちの三年間ぐらいは、死に物狂いで働く時期がいります。
最後まで読んで、幸せってなんだろうと考えます。
健康であって、安心してくらせる場所にいて、明日がくることを楽しみにできること。
孫やひ孫が生まれると祖父母や曾祖父母が亡くなる。
順繰りです。(じゅんぐり)
真剣に生きている人たちのルポルタージュ(現場からの報告文学)でした。
(その後)
先日「九十八歳。戦いやまず日は暮れず」佐藤愛子著とこの本を読んでいたころに、身内で高齢の親族の不幸が連続してありました。
それぞれの本の中に書いてあることと、現実のことで重なる部分もあって、しみじみしました。
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