2021年09月28日
影との戦い ゲド戦記1 アーシュラ・K.ル=グウィン作
影との戦い ゲド戦記1 アーシュラ・K.ル=グウィン作 清水真砂子・訳 岩波少年文庫
アーシュラ・K.ル=グウィン:1929年(日本だと昭和4年)-2018年(平成30年)88歳没 アメリカ合衆国の女性作家。
「影との戦い」は、1968年発表の作品(昭和43年)
標高1600mの山の部分があるゴント島から始まりました。
主人公の名前が「ハイタカ(こどものころの名前は「ダニー」)です。数ページ読んだところですが、魔法使いらしい。(実母の姉である叔母さんが魔女。実母は生後一年もたたずに亡くなっています。父親は鍛冶屋で、ダニーには六人の兄がいたそうですが歳が離れていたので兄たちはすでに自立していました)
ダニーが12歳になってから物語が本格化しました。
この本は彼の成長物語でしょう。
本にある地図を見ると、長崎県の九十九島を思い出します。(くじゅうくしま)島だらけです。
カルカド帝国:ダニーが暮らしているゴント島を征服に来た。
沈黙のオジオン:ゴント島にあるル・アルビ(町の名称)の大魔法使い
ダニーが13歳を迎えます。
ダニーの名前が「ゲド」に変わりました。
ダニーは師匠ル・アルビについていき、村を離れました。
ダニーは、小刀を身に着け、皮のコートを着て、ハンノキの杖をもっています。
歌として『竜王の武勲(いさおし)』
とりあえず63ページまで読みました。
映画「ハリーポッター」の雰囲気があります。調べたら影響を受けているそうです。
“白い聖人”と呼ばれる花が咲くところで、ゲドは、少女に出会う。少女はル・アルビの領主の娘で、実は少女の母親が魔女である。少女は、「エルファーラン姫」というらしい。(あとで、セレットという名前で登場します)
ゲドは「ハイタカ」と呼ばれます。
鋳掛屋(いかけや):鍋・釜などの修理・修繕を行う。
魔法の教則本として『知恵の書』
ローク島で魔術を身に着ける訓練を受ける。
ガレー船:人力でろをこいで進む船。この物語では、「黒影号」という商船。
ローク島にスフィルという町があります。
ロークの学院長という人物がいます。大賢人ネマール(非常に高齢。髪もヒゲも真っ白)
ロークの学院とは、いわゆる魔法学校で、魔法を学ぶための学校です。
魔法は「呪文(じゅもん)」によって実行します。
「影」という悪魔のようなものが存在するらしい。
オスキルのカラス:オスキル島にいるカラス
ヒスイ:ハブナー島にいるイオルグのエンウィットの息子。多島海地域の人間。肌の色が赤褐色。
カラスノエンドウ:若者。ずんぐりした体つき。言葉に東海域のなまりあり。肌の色が黒い。
西洋の独特な雰囲気(魔法)で話は進んでいきます。
魔法を学ぶ生活が始まります。
クレムカムレク:ローク島最北端の美咲に建つ隠者の塔にいる名づけの長(おさ)。八人の弟子がいる。弟子は魔法の修行をしている。
ロークの九賢人:風の長(おさ)、手わざの長、薬草の長、詩の長、姿かえの長、呼び出しの長、名付けの長、様式の長、そして、守りの長。
真の名(まことの名):トーク(宝石になったり石になったりする物体)関連して、魔法使いの目的として「たったひとつの名前を突き止める(魔法は真の名(まことの名。エッサ)に通じてはじめて力を発揮する。太古の言葉が真の名)」
竜が出てきます。
オタク(太鼓の言葉で表現すると「ヘグ」):小動物。横に広い顔と鋭く大きな目をもつ。前身はこげ茶色かぶち(斑点はんてん)の毛でおおわれている。鋭い牙をもち獰猛(どうもう)声をもたないので鳴かない。
(つづく)
15歳になったゲドは、魔法を使うことに失敗しました。
呪文を唱えて、歌『エンラッドの武勲(いさおし)』に出てくる千年前に死んだ女性「エルファーラン」の霊を、現代に呼ぼうとしましたが、間違って『影』という小動物のような姿をしたものを呼び出してしまいました。
『影』は『悪』とされています。『影』は四本足の体です。鋭い爪をもっています。化け物です。『影』は、人間の心の奥底にひそむ『悪』なのでしょう。光と闇、生と死、善と悪の均衡が崩れたとあります。
ゲドは、影の力で、体力を失ってしまいます。ゲドは、まるで、ひきこもりの人間か、登校拒否のこどものようです。
エレス・アクベ:歌『エレス・アクベの武勲(いさおし)』エレス・アクベは、過去の人。竜のオームと闘った。エレス・アクベの剣が、ハブナー島にある高い塔の上にある。
ネマール:大賢人
ジェンシャー:新しい大賢人
古い作品で外国もののためなのか、日本人の自分が読んでいると内容がわかりにくいです。むずかしい。
魔法とか、竜とか、身近ではありません。
ゲドは、18歳まで成長しました。
ゲドは、ローク島を出ることになりました。
(つづく)
第七章226ページまで読みました。
『古事記』を読むようでもあります。また、『旅』をイメージできる展開でもあります。
ゲドやほかのものが姿を変えて、竜と闘ったり、『影』と闘ったりします。
文章ではわかりにくい面もありますが、映像化するとわかるのでしょう。
自分は読解力があるほうではないと思うので、迫力ある文脈の勢いは伝わってきますが、固有名詞のカタカナ表記が出てくると何だろうと調べて、わからないときもあります。
タービー:カレイに似た小さな魚
ロー・トーニング:村の名称あるいは地域。18人の長がいる。
竜は悪者
ローク:ローク島
ペチバリ:船大工の名前
猩紅熱(しょうこうねつ):細菌疾患。小児科領域。発熱、のどの痛みなど。
アイオス:こどもの名前
ゲドは夢の中で『影』を見る。
ペンダーの竜退治:ペンダーは島の名称。竜は9匹いる。うち8匹はこどもの竜。ゲドは、自身も竜に化身して、ペンダーの竜たちと戦います。記述に迫力があります。
イエボ:竜の名前。名前を言うと相手は死んでしまうという設定です。
オスキルにあるテレノン宮殿
スカイアーと名のる男。オスキル語を話す。
『魔物はその実態をなくして、外形だけは人間でも、中味はからになっていた』という文章を読んで、昔、人間の姿をした人間以外の生き物がいると思ったことがあるのを思い出しました。極悪非道の言動を為す犯罪者のことです。
映像化に向いている作品です。
テレノン:貴重な石。力が備わっている。テレノンが相手の名前を教えてくれる。テレノン宮殿にある。
『闇を倒すのは光だ』
ゲドは、ハヤブサに化身する。エンラッドの上を飛ぶ。
ウェイ島の魔法使い、ボージャの話。ボージャは、クマに姿を変える。
魔法使いとして生まれてきたゲドが、竜に化身した『影』という悪霊を退治する魔法使いの役割を果たしていく旅物語です。
人生を旅として、旅の経過が記されている幻想的な物語です。ゲドは、杖(つえ)と呪文(じゅもん)を武器にして、『影』と戦います。
マンガ「ワンピース」のようでもあります。いろいろな物語のベースが(基礎が)この小説にあります。スターウォーズも思い出しました。
15世紀から17世紀の大航海時代を思い出します。バスコダガマ、マゼラン、コロンブス、アメリゴベスプッチなど。
光と影の一体化が起こります。
教訓的です。
昼があれば、夜があります。どちらも同じ一日の中にあります。
(訳者あとがきから 印象的だった文節として)
『文学とは、個たる人間の根源においてその社会、世界、宇宙とのつながりを全体的に把握しながら、人間であることの意味を認識してゆこうとする言葉の作業である。』
アーシュラ・K.ル=グウィン:1929年(日本だと昭和4年)-2018年(平成30年)88歳没 アメリカ合衆国の女性作家。
「影との戦い」は、1968年発表の作品(昭和43年)
標高1600mの山の部分があるゴント島から始まりました。
主人公の名前が「ハイタカ(こどものころの名前は「ダニー」)です。数ページ読んだところですが、魔法使いらしい。(実母の姉である叔母さんが魔女。実母は生後一年もたたずに亡くなっています。父親は鍛冶屋で、ダニーには六人の兄がいたそうですが歳が離れていたので兄たちはすでに自立していました)
ダニーが12歳になってから物語が本格化しました。
この本は彼の成長物語でしょう。
本にある地図を見ると、長崎県の九十九島を思い出します。(くじゅうくしま)島だらけです。
カルカド帝国:ダニーが暮らしているゴント島を征服に来た。
沈黙のオジオン:ゴント島にあるル・アルビ(町の名称)の大魔法使い
ダニーが13歳を迎えます。
ダニーの名前が「ゲド」に変わりました。
ダニーは師匠ル・アルビについていき、村を離れました。
ダニーは、小刀を身に着け、皮のコートを着て、ハンノキの杖をもっています。
歌として『竜王の武勲(いさおし)』
とりあえず63ページまで読みました。
映画「ハリーポッター」の雰囲気があります。調べたら影響を受けているそうです。
“白い聖人”と呼ばれる花が咲くところで、ゲドは、少女に出会う。少女はル・アルビの領主の娘で、実は少女の母親が魔女である。少女は、「エルファーラン姫」というらしい。(あとで、セレットという名前で登場します)
ゲドは「ハイタカ」と呼ばれます。
鋳掛屋(いかけや):鍋・釜などの修理・修繕を行う。
魔法の教則本として『知恵の書』
ローク島で魔術を身に着ける訓練を受ける。
ガレー船:人力でろをこいで進む船。この物語では、「黒影号」という商船。
ローク島にスフィルという町があります。
ロークの学院長という人物がいます。大賢人ネマール(非常に高齢。髪もヒゲも真っ白)
ロークの学院とは、いわゆる魔法学校で、魔法を学ぶための学校です。
魔法は「呪文(じゅもん)」によって実行します。
「影」という悪魔のようなものが存在するらしい。
オスキルのカラス:オスキル島にいるカラス
ヒスイ:ハブナー島にいるイオルグのエンウィットの息子。多島海地域の人間。肌の色が赤褐色。
カラスノエンドウ:若者。ずんぐりした体つき。言葉に東海域のなまりあり。肌の色が黒い。
西洋の独特な雰囲気(魔法)で話は進んでいきます。
魔法を学ぶ生活が始まります。
クレムカムレク:ローク島最北端の美咲に建つ隠者の塔にいる名づけの長(おさ)。八人の弟子がいる。弟子は魔法の修行をしている。
ロークの九賢人:風の長(おさ)、手わざの長、薬草の長、詩の長、姿かえの長、呼び出しの長、名付けの長、様式の長、そして、守りの長。
真の名(まことの名):トーク(宝石になったり石になったりする物体)関連して、魔法使いの目的として「たったひとつの名前を突き止める(魔法は真の名(まことの名。エッサ)に通じてはじめて力を発揮する。太古の言葉が真の名)」
竜が出てきます。
オタク(太鼓の言葉で表現すると「ヘグ」):小動物。横に広い顔と鋭く大きな目をもつ。前身はこげ茶色かぶち(斑点はんてん)の毛でおおわれている。鋭い牙をもち獰猛(どうもう)声をもたないので鳴かない。
(つづく)
15歳になったゲドは、魔法を使うことに失敗しました。
呪文を唱えて、歌『エンラッドの武勲(いさおし)』に出てくる千年前に死んだ女性「エルファーラン」の霊を、現代に呼ぼうとしましたが、間違って『影』という小動物のような姿をしたものを呼び出してしまいました。
『影』は『悪』とされています。『影』は四本足の体です。鋭い爪をもっています。化け物です。『影』は、人間の心の奥底にひそむ『悪』なのでしょう。光と闇、生と死、善と悪の均衡が崩れたとあります。
ゲドは、影の力で、体力を失ってしまいます。ゲドは、まるで、ひきこもりの人間か、登校拒否のこどものようです。
エレス・アクベ:歌『エレス・アクベの武勲(いさおし)』エレス・アクベは、過去の人。竜のオームと闘った。エレス・アクベの剣が、ハブナー島にある高い塔の上にある。
ネマール:大賢人
ジェンシャー:新しい大賢人
古い作品で外国もののためなのか、日本人の自分が読んでいると内容がわかりにくいです。むずかしい。
魔法とか、竜とか、身近ではありません。
ゲドは、18歳まで成長しました。
ゲドは、ローク島を出ることになりました。
(つづく)
第七章226ページまで読みました。
『古事記』を読むようでもあります。また、『旅』をイメージできる展開でもあります。
ゲドやほかのものが姿を変えて、竜と闘ったり、『影』と闘ったりします。
文章ではわかりにくい面もありますが、映像化するとわかるのでしょう。
自分は読解力があるほうではないと思うので、迫力ある文脈の勢いは伝わってきますが、固有名詞のカタカナ表記が出てくると何だろうと調べて、わからないときもあります。
タービー:カレイに似た小さな魚
ロー・トーニング:村の名称あるいは地域。18人の長がいる。
竜は悪者
ローク:ローク島
ペチバリ:船大工の名前
猩紅熱(しょうこうねつ):細菌疾患。小児科領域。発熱、のどの痛みなど。
アイオス:こどもの名前
ゲドは夢の中で『影』を見る。
ペンダーの竜退治:ペンダーは島の名称。竜は9匹いる。うち8匹はこどもの竜。ゲドは、自身も竜に化身して、ペンダーの竜たちと戦います。記述に迫力があります。
イエボ:竜の名前。名前を言うと相手は死んでしまうという設定です。
オスキルにあるテレノン宮殿
スカイアーと名のる男。オスキル語を話す。
『魔物はその実態をなくして、外形だけは人間でも、中味はからになっていた』という文章を読んで、昔、人間の姿をした人間以外の生き物がいると思ったことがあるのを思い出しました。極悪非道の言動を為す犯罪者のことです。
映像化に向いている作品です。
テレノン:貴重な石。力が備わっている。テレノンが相手の名前を教えてくれる。テレノン宮殿にある。
『闇を倒すのは光だ』
ゲドは、ハヤブサに化身する。エンラッドの上を飛ぶ。
ウェイ島の魔法使い、ボージャの話。ボージャは、クマに姿を変える。
魔法使いとして生まれてきたゲドが、竜に化身した『影』という悪霊を退治する魔法使いの役割を果たしていく旅物語です。
人生を旅として、旅の経過が記されている幻想的な物語です。ゲドは、杖(つえ)と呪文(じゅもん)を武器にして、『影』と戦います。
マンガ「ワンピース」のようでもあります。いろいろな物語のベースが(基礎が)この小説にあります。スターウォーズも思い出しました。
15世紀から17世紀の大航海時代を思い出します。バスコダガマ、マゼラン、コロンブス、アメリゴベスプッチなど。
光と影の一体化が起こります。
教訓的です。
昼があれば、夜があります。どちらも同じ一日の中にあります。
(訳者あとがきから 印象的だった文節として)
『文学とは、個たる人間の根源においてその社会、世界、宇宙とのつながりを全体的に把握しながら、人間であることの意味を認識してゆこうとする言葉の作業である。』
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