2021年08月21日
現代語訳 論語と算盤 渋沢栄一 守屋淳・訳
現代語訳 論語と算盤 渋沢栄一 守屋淳・訳 ちくま新書
NHKの大河ドラマは観ています。ただ、いままでのところ徳川慶喜さんのドラマになっていたような。
されど、渋沢栄一さんは偉大です。
渋沢栄一:1840年(天保11年)-1931年(昭和6年)91歳没 1968年が明治元年 農家、武士、官僚、実業家、慈善家
この本は、渋沢栄一さんが書いたものではなく、渋沢栄一さんの講演の口述をまとめたものだという説明が冒頭にあります。
渋沢栄一さんは、「近代日本の設計者の一人」と「はじめに」の記述にあります。設立に関わった会社が481社、500以上の慈善事業に関わった。
資本主義は、金もうけが推進力だから、ときに、大きな惨事を引き起こす。バブル経済の崩壊、金融危機があったとあります。それにブレーキをかけるのが孔子の「論語」とあります。「人はどう生きるべきか」を前提にして経済活動を行う。
お金が最優先だった猛烈な時代がありました。命よりお金だったような気もします。実際、働きすぎて命を落とす人もいました。物事を決める基準は、「損か得か」です。
「第1章 処世と信条」
「士魂商才」武士のような精神をもちながら商才で経済を栄えさせる。
第一章を読んでいいて「バランス」へのこだわりがあると気づきます。どちらかいっぽうだけではだめなのです。
『わたしは論語で一生を貫いてみせる』という渋沢栄一氏の宣言があります。
ちょうど、大河ドラマ「青天を衝け(せいてんをつけ)」で放映されているシーンが、この本に文章で出てきました。
一橋家の家来となって、命令によりフランスに渡航した(パリ万博への江戸幕府の特産品の出展と外交のため)が、帰国したら江戸幕府は滅びていた。世は王制(天皇制)に変わっていた。
ご本人が固く信じていることとして『何事も誠実さを基準とする』
政治家には読んでほしい一冊です。
「第2章 立志と学問」
明治維新後のこととして、商人に高い知識はいらないと言われていたそうです。農民も同様だったのでしょう。(わたしがこどものころには、女子には教育はいらない(大学に行く必要はない。女子は子を産んで育てるのがつとめ)とか、男は中学を出たら肉体労働をする職人になって高額の日銭を稼げばいいなどと、教育に関して無理解な親世代がいました)
『(百姓だったわたしは)17歳のときに、武士になりたいという志を立てた。当時は、実業家も百姓も賤しい(いやしい)とされて、人間以下の扱いを受けていた。』
家柄重視で、家柄が良ければ、知識や能力のない人間でも社会の上位にいけて、権力をふるえた。渋沢栄一氏の怒りがあります。
「第3章 常識と習慣」
「論語と算盤」は「人としてあるべき道と経済活動のための金勘定(かねかんじょう)」でしょう。お金は、けして、個人の利益のためだけにあるのではありませんと強調されています。
自分の利益のためには、他人を突き飛ばしても、蹴とばしても気にしない。そんなふうになってはいけないと書いてあります。
この文章(講演)部分は、大正2年(1913年)のことで、自分は74歳の老人だと説明されています。自身の人生をふりかえりながらお話をされています。
「第4章 仁義(じんぎ:道徳上守るべき筋道。思いやり。情け。挨拶)と富貴(ふうき:金持ちで身分・地位が高い)」
「自分の利益さえ上がれば、他はどうなってもいいや」はダメ。突き詰めれば、人から欲しいものを奪い取らないと満足できなくなる。
「まず国家がしっかりしなくては、個人もダメになる。」
「お金は、よく集めて、よく使い、社会を活発にして、経済活動の成長を促す。」
いいことがたくさん書いてあります。
「第5章 理想と迷信」
読んでいて伝わってくる趣旨として『今日は楽しみだという毎日を送ることが幸せ』というメッセージがあります。言い換えると、一日一日、朝、顔を洗う時に、きょうはなにがあるだろうかと期待するのです。
現在でも共通することとして『物事が滞って(とどこおって)しまっているのは、決めごとが多すぎるからである。官僚たちも形式的で、物事の本質を考えようとせず、自分にあてがわれた仕事を機械的に処理することで満足してしまっている。官僚ばかりではない。民間会社や銀行も同様である……』
「第6章 人格と修養」
人間は教育を受けることがなければ、動物と同じように成長する。言葉を話せなくなる。
「第7章 算盤と権利」
「仁(じん。人を思いやる)を実践するにあたっては、自分の師匠にも遠慮しない」「自分がしてほしくないことは、他人にもしない」「正しい通りに進むなら、あくまで自分の主張を通してよい」「自然の成り行きだし、人間社会の宿命だからと放置すると、とりかえしのつかない事態を引き起こすことになる」強い決心に満ちた主張があります。目的は、災いを小さいうちに防ぐためです。
「思いやりの道」「正義の道」を講演で何度も強調されています。
株式会社のことが書いてあります。
「株で儲けるために悪事を行う人間がいる。虚偽の利益報告、会社の金を流用する。徳を身につける努力をしていないからだ」とあります。担当者(重役)は、誠心誠意、その事業に忠実な人間でなければならない。
「(株式会社は)一個人(いちこじん)の利益になる仕事よりも、多くの人や社会全体の利益になる仕事をすべきだ」
「第7章 実業(商工業・金融業などの経済的事業を営むこと)と士道(武士としての正しい道。武士道)」
武士には武士道があったけれど、商工業者には、商業道徳がなかった。武士道の意識でいると商売が成り立たないと考えられていた。それは、とんでもない間違いであるとの説です。
治められる側にいた農業・工業・商業の人間は、幕府の言いなりだった。
江戸幕府が滅亡した理由として、各自が自分の頭で考えることがなくなり、形式を整えることだけが労働行為で、中身がきちんとできあがっていないのに、うそをついて、ちゃんとやってあることにして仕上げてありますということが横行する世の中になっていったからと読み取れます。なんだか、現代とも共通する事象があります。
「第9章 教育と情誼(じょうぎ。人情。誠意)」
親は自分の思いどおりにならないこどもを親不孝だと思ったら大間違い。
親はこどもに親孝行を強制してはいけない。
適切な教えだと思います。
教育の誤りが指摘されています。
詰め込み知識教育で、似たり寄ったりの人材ばかりになってしまっている。
人に頭を下げることを学ぶ機会がないので、(学生は)気位(きぐらい。自分は人よりも上)ばかりが高くなってしまった。
「第10章 成敗(せいばい。成功と失敗)と運命」
仕事をするときの気持ちの持ちかたです。
嫌々仕事をすると、結果は良い方向へは向かわない。
全体を読み終えました。
本を読んだ限りでは、ご本人はたいへん真面目な方であるという強い印象が残りました。
<以下、解説部分から>
合本法(がっぽんほう):株式組織
氷心(ひょうしん):清く澄みきった心。渋沢栄一氏は、自分の「財閥(ざいばつ。富豪の一族)」を世のため人のためが最優先として、意図してつくらなかった。
米国民の反日感情を抑えるための民間外交として、70歳を超えてから4回渡米した。米国内の53都市を回っておられます。
なんだか長生きをする勇気を与えてもらえます。
最後の回の訪米時は82歳になっていたそうです。大正時代初めの頃ですから、交通手段は航空機ではなく、船による海路だったのでしょう。太平洋横断です。
女性関係がだらしなかったという逸話(いつわ。エピソード)が寄せられています。最初の妻が病死、再婚してこどもさんができて、お妾さん(おめかけさん)もいて、こどもができて、こどもさんがたくさんです。
長男さんの品行が悪くて悩んだそうです。凡人にはわかりませんが、ちょっとこどもさんをつくりすぎたかもしれません。80歳過ぎてもがんばられて、こどもさんたちは30人以上はおられるそうです。
最期(さいご)を、看取った(みとった)お孫さんの文章が良かった。太陽が沈むように天に召されたそうです。思わず合掌しました。(がっしょう。両手を合わせてご冥福(めいふく。故人の死後の幸せ)を祈る)
(その後)
読み終えて数日がたって、ふと思いついたのです。渋沢栄一氏の教えに従うなら、いくらお金が儲かるからといっても、さきざき、事件や事故につながるような商売をしてはならないのです。
たとえば、よぼよぼのお年寄りが車を運転したいから新車を売ってくれと言って店に来ても、もう運転は卒業されたほうがいいですよとアドバイスしてほしいのです。
(さらにその後)
渋沢栄一氏が今の時代にもし生きていたら、この困難な状況(コロナ禍)にどう対応していただろうかと考えたのです。
渋沢栄一氏は自分の信念を貫く人です。まず、「人命優先」という、人としてのあるべき道を実現して、次に、「経済の活性化と国家の安定」を図ったでしょう。オリンピックはまた日本で開催できる機会はありますが、コロナウィルス感染拡大の影響で亡くなった人は、もう生き返りません。
もう時(とき)遅しなのですが、日本に、悪役を演じられる指導者がいてほしかった。(悪人ではありません)
GO TO TRAVELもオリンピックもやめて、非難ごうごう浴びても、国民の命を守るためですという強いメッセージを発信できる人が必要でした。そのときは批判を浴びても、コロナ禍の被害がおさまった時に、いい判断だったと高評価が出たことでしょう。
あちらもこちらも立てよう、経済も人命も維持しようとして、結局、『二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず。ふたつの目標を同時に追う者は、(どちらのうさぎにも逃げられて)どちらの目標も手に入れることはできない』になってしまいました。憎まれ役をやってくれる誇りと自信をもった度胸のある人が出てきてほしい。
NHKの大河ドラマは観ています。ただ、いままでのところ徳川慶喜さんのドラマになっていたような。
されど、渋沢栄一さんは偉大です。
渋沢栄一:1840年(天保11年)-1931年(昭和6年)91歳没 1968年が明治元年 農家、武士、官僚、実業家、慈善家
この本は、渋沢栄一さんが書いたものではなく、渋沢栄一さんの講演の口述をまとめたものだという説明が冒頭にあります。
渋沢栄一さんは、「近代日本の設計者の一人」と「はじめに」の記述にあります。設立に関わった会社が481社、500以上の慈善事業に関わった。
資本主義は、金もうけが推進力だから、ときに、大きな惨事を引き起こす。バブル経済の崩壊、金融危機があったとあります。それにブレーキをかけるのが孔子の「論語」とあります。「人はどう生きるべきか」を前提にして経済活動を行う。
お金が最優先だった猛烈な時代がありました。命よりお金だったような気もします。実際、働きすぎて命を落とす人もいました。物事を決める基準は、「損か得か」です。
「第1章 処世と信条」
「士魂商才」武士のような精神をもちながら商才で経済を栄えさせる。
第一章を読んでいいて「バランス」へのこだわりがあると気づきます。どちらかいっぽうだけではだめなのです。
『わたしは論語で一生を貫いてみせる』という渋沢栄一氏の宣言があります。
ちょうど、大河ドラマ「青天を衝け(せいてんをつけ)」で放映されているシーンが、この本に文章で出てきました。
一橋家の家来となって、命令によりフランスに渡航した(パリ万博への江戸幕府の特産品の出展と外交のため)が、帰国したら江戸幕府は滅びていた。世は王制(天皇制)に変わっていた。
ご本人が固く信じていることとして『何事も誠実さを基準とする』
政治家には読んでほしい一冊です。
「第2章 立志と学問」
明治維新後のこととして、商人に高い知識はいらないと言われていたそうです。農民も同様だったのでしょう。(わたしがこどものころには、女子には教育はいらない(大学に行く必要はない。女子は子を産んで育てるのがつとめ)とか、男は中学を出たら肉体労働をする職人になって高額の日銭を稼げばいいなどと、教育に関して無理解な親世代がいました)
『(百姓だったわたしは)17歳のときに、武士になりたいという志を立てた。当時は、実業家も百姓も賤しい(いやしい)とされて、人間以下の扱いを受けていた。』
家柄重視で、家柄が良ければ、知識や能力のない人間でも社会の上位にいけて、権力をふるえた。渋沢栄一氏の怒りがあります。
「第3章 常識と習慣」
「論語と算盤」は「人としてあるべき道と経済活動のための金勘定(かねかんじょう)」でしょう。お金は、けして、個人の利益のためだけにあるのではありませんと強調されています。
自分の利益のためには、他人を突き飛ばしても、蹴とばしても気にしない。そんなふうになってはいけないと書いてあります。
この文章(講演)部分は、大正2年(1913年)のことで、自分は74歳の老人だと説明されています。自身の人生をふりかえりながらお話をされています。
「第4章 仁義(じんぎ:道徳上守るべき筋道。思いやり。情け。挨拶)と富貴(ふうき:金持ちで身分・地位が高い)」
「自分の利益さえ上がれば、他はどうなってもいいや」はダメ。突き詰めれば、人から欲しいものを奪い取らないと満足できなくなる。
「まず国家がしっかりしなくては、個人もダメになる。」
「お金は、よく集めて、よく使い、社会を活発にして、経済活動の成長を促す。」
いいことがたくさん書いてあります。
「第5章 理想と迷信」
読んでいて伝わってくる趣旨として『今日は楽しみだという毎日を送ることが幸せ』というメッセージがあります。言い換えると、一日一日、朝、顔を洗う時に、きょうはなにがあるだろうかと期待するのです。
現在でも共通することとして『物事が滞って(とどこおって)しまっているのは、決めごとが多すぎるからである。官僚たちも形式的で、物事の本質を考えようとせず、自分にあてがわれた仕事を機械的に処理することで満足してしまっている。官僚ばかりではない。民間会社や銀行も同様である……』
「第6章 人格と修養」
人間は教育を受けることがなければ、動物と同じように成長する。言葉を話せなくなる。
「第7章 算盤と権利」
「仁(じん。人を思いやる)を実践するにあたっては、自分の師匠にも遠慮しない」「自分がしてほしくないことは、他人にもしない」「正しい通りに進むなら、あくまで自分の主張を通してよい」「自然の成り行きだし、人間社会の宿命だからと放置すると、とりかえしのつかない事態を引き起こすことになる」強い決心に満ちた主張があります。目的は、災いを小さいうちに防ぐためです。
「思いやりの道」「正義の道」を講演で何度も強調されています。
株式会社のことが書いてあります。
「株で儲けるために悪事を行う人間がいる。虚偽の利益報告、会社の金を流用する。徳を身につける努力をしていないからだ」とあります。担当者(重役)は、誠心誠意、その事業に忠実な人間でなければならない。
「(株式会社は)一個人(いちこじん)の利益になる仕事よりも、多くの人や社会全体の利益になる仕事をすべきだ」
「第7章 実業(商工業・金融業などの経済的事業を営むこと)と士道(武士としての正しい道。武士道)」
武士には武士道があったけれど、商工業者には、商業道徳がなかった。武士道の意識でいると商売が成り立たないと考えられていた。それは、とんでもない間違いであるとの説です。
治められる側にいた農業・工業・商業の人間は、幕府の言いなりだった。
江戸幕府が滅亡した理由として、各自が自分の頭で考えることがなくなり、形式を整えることだけが労働行為で、中身がきちんとできあがっていないのに、うそをついて、ちゃんとやってあることにして仕上げてありますということが横行する世の中になっていったからと読み取れます。なんだか、現代とも共通する事象があります。
「第9章 教育と情誼(じょうぎ。人情。誠意)」
親は自分の思いどおりにならないこどもを親不孝だと思ったら大間違い。
親はこどもに親孝行を強制してはいけない。
適切な教えだと思います。
教育の誤りが指摘されています。
詰め込み知識教育で、似たり寄ったりの人材ばかりになってしまっている。
人に頭を下げることを学ぶ機会がないので、(学生は)気位(きぐらい。自分は人よりも上)ばかりが高くなってしまった。
「第10章 成敗(せいばい。成功と失敗)と運命」
仕事をするときの気持ちの持ちかたです。
嫌々仕事をすると、結果は良い方向へは向かわない。
全体を読み終えました。
本を読んだ限りでは、ご本人はたいへん真面目な方であるという強い印象が残りました。
<以下、解説部分から>
合本法(がっぽんほう):株式組織
氷心(ひょうしん):清く澄みきった心。渋沢栄一氏は、自分の「財閥(ざいばつ。富豪の一族)」を世のため人のためが最優先として、意図してつくらなかった。
米国民の反日感情を抑えるための民間外交として、70歳を超えてから4回渡米した。米国内の53都市を回っておられます。
なんだか長生きをする勇気を与えてもらえます。
最後の回の訪米時は82歳になっていたそうです。大正時代初めの頃ですから、交通手段は航空機ではなく、船による海路だったのでしょう。太平洋横断です。
女性関係がだらしなかったという逸話(いつわ。エピソード)が寄せられています。最初の妻が病死、再婚してこどもさんができて、お妾さん(おめかけさん)もいて、こどもができて、こどもさんがたくさんです。
長男さんの品行が悪くて悩んだそうです。凡人にはわかりませんが、ちょっとこどもさんをつくりすぎたかもしれません。80歳過ぎてもがんばられて、こどもさんたちは30人以上はおられるそうです。
最期(さいご)を、看取った(みとった)お孫さんの文章が良かった。太陽が沈むように天に召されたそうです。思わず合掌しました。(がっしょう。両手を合わせてご冥福(めいふく。故人の死後の幸せ)を祈る)
(その後)
読み終えて数日がたって、ふと思いついたのです。渋沢栄一氏の教えに従うなら、いくらお金が儲かるからといっても、さきざき、事件や事故につながるような商売をしてはならないのです。
たとえば、よぼよぼのお年寄りが車を運転したいから新車を売ってくれと言って店に来ても、もう運転は卒業されたほうがいいですよとアドバイスしてほしいのです。
(さらにその後)
渋沢栄一氏が今の時代にもし生きていたら、この困難な状況(コロナ禍)にどう対応していただろうかと考えたのです。
渋沢栄一氏は自分の信念を貫く人です。まず、「人命優先」という、人としてのあるべき道を実現して、次に、「経済の活性化と国家の安定」を図ったでしょう。オリンピックはまた日本で開催できる機会はありますが、コロナウィルス感染拡大の影響で亡くなった人は、もう生き返りません。
もう時(とき)遅しなのですが、日本に、悪役を演じられる指導者がいてほしかった。(悪人ではありません)
GO TO TRAVELもオリンピックもやめて、非難ごうごう浴びても、国民の命を守るためですという強いメッセージを発信できる人が必要でした。そのときは批判を浴びても、コロナ禍の被害がおさまった時に、いい判断だったと高評価が出たことでしょう。
あちらもこちらも立てよう、経済も人命も維持しようとして、結局、『二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず。ふたつの目標を同時に追う者は、(どちらのうさぎにも逃げられて)どちらの目標も手に入れることはできない』になってしまいました。憎まれ役をやってくれる誇りと自信をもった度胸のある人が出てきてほしい。
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