2021年07月08日

一度死んでみた 邦画DVD

一度死んでみた 邦画DVD 2020年公開

 広瀬すずさんのファンのための映画です。最初から最後まで出ずっぱりで演技が続きます。加えて豪華なキャストです。軽いコメディ、笑いを誘う映画でした。

 「元素(げんそ)」のお話。この映画を観たときに、ちょうど読み終えた本が「科学者になりたい君へ 佐藤勝彦 河出書房新社」そしてそのあと読んだ本が「ホーキング博士の「宇宙への秘密の鍵」で、元素のことが重なりました。映画では、最後のほうのシーンで、スペースシャトルに搭乗した宇宙飛行士の野口聡一さんが登場しました。

 化学元素の話ばかりをする製薬会社の野畑計(のばた・はかる)社長です。
 彼の娘が、広瀬すずさんが演じる野畑七瀬です。父は娘に自分の会社に入社して会社を継いでほしい。だけど、娘はそれを強く拒否しています。彼女は、ロックバンドの活動をしていて、ボーカル(歌唱担当)です。ミュージカルかと思うようなシーンが続きます。「デス(死)、デス(死)、デス(死)…… の連呼が延々と続きます」右手の人差し指を立てて『デス』という。ミヤンマーの人たちが三本指を立てて軍事政権に抗議し、自由獲得の意志表示をする姿を思い出します。
 「お元気ですかー」のステージからの呼びかけに対して、観客が「死んでまーす」と答えます。笑えました。
 娘は嫌いな父親にいちど死んでくれ-と訴え、父親は本当に死んでしまいました。ところが、化学者の父親は自分が研究開発した死んだ二日後に生き返る薬を自分の体で試したのです。
 なお、彼女のお母さんは病気で亡くなっています。ところが、仏壇の前に置いてあるガラス瓶の中で小さなお母さんが動き回っています。摩訶不思議な面がある映画です。(まかふしぎ 非常に不思議。人間の知恵を超えた不思議さ)

 若返る薬の開発をして、薬の名称を『ロミオ』と名付ける。
 少しだけ死ねる薬(1錠飲むと二日で生き返る)を『ジュリエット』と名付ける。

 いろいろな伏線が張り巡らしてあります。
 「元素」「臭い」「父親は何事も仕事優先で、母親が危篤のときに仕事をしていて死に目にかけつけなかった」「実験と観察」「キックボクシングの練習」「ミサというコンサート」「静電気」「身を隠すロッカー」

 始まってしばらくして、つまらなくなりました。暴力的で乱暴です。少し眠ってしまいました。

 ゴーストとなって出てくる父親です。リリー・フランキーさんもゴースト。
 これは、つくり手が楽しむ映画なのだろうか。
 ラーメン店での騒ぎ。

 時刻を早めて課題をクリアーするための「火葬」はありがちな設定です。
 オマージュ(尊敬とあこがれの模倣)もあります。洋画「ゴースト」それからネコタタキから中華料理店あたりの自転車で走るシーンとBGMに既視感がありました。
 読経(どっきょう)からのライブ演奏は、昔だったら宗教扱いとしてタブー(禁止事項)でしょう。

 胸にじんとくるドラマに仕上げてあります。ただ、『昔あったこと』をひきずって、いつまでも昔にしばられることは、『未来の生活』を送ることがとても苦しい。
 敬意をこめて『バカオヤジ』
 
 コマ送りのマンガみたいです。

 目に見えないもの:大事
 目に見えるもの:本物じゃない可能性あり。

 じょうずにつくってあります。
 ただ、人は一度死んだら、生き返りません。
 人には国家に対して、安全に歳(とし)をとることを要求する権利があります。
 映画の中の名言として、『大事な人といっしょに歳(とし)をとっていきたい』

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