2021年02月24日
精霊の守り人 上橋菜穂子
精霊の守り人(せいれいのもりびと) 上橋菜穂子(うえはし・なほこ) 新潮文庫
以前、テレビドラマで女優さんが演じられていたのをちらりと観ましたが、そのときは仕事が多忙で興味も湧きませんでした。今回は、人気作品だということを知って、本を読んでみることにしました。
44ページまで読んだところで感想を書き始めます。基本的には児童文学で、こどもさんが読者の対象者です。主人公が三十歳の用心棒女性武道家という設定が児童文学では珍しい。
舞台として、新ヨゴ皇国(たぶん、しんよごおうこくと読むのでしょう)
登場人物などとして、
バルサ:短槍(たんそう)のバルサと呼ばれている。お金で用心棒を引き受けて生活している。すりきれた旅衣を着て、袋に入れた短い槍をかついでいる。故郷はカンバル王国。チキという武術を使う。養父がジグロ。テレビドラマでちらりと見た主人公の綾瀬はるかさんを想像しながら読んでみます。文章を読んでいると昔読んだ「村上海賊の娘」に出てくる海賊の娘のイメージです。
ジグロ:バルサの養父。武術の師匠として鬼のように厳しい。
チャグム:新ヨゴ皇国の第二夫人の息子。11歳。第二皇子(だいにおうじ)。帝(みかど)には一ノ妃(きさき)、二ノ妃、三ノ妃がいて、こどもは一ノ妃と二ノ妃にそれぞれ男子がいるそうです。三ノ妃には子どもがありません。
狩人メンバーの四人:モン(リーダー) ジン ゼン ユン
サグム:第一皇子。14歳
シュガ:星読博士(ほしよみはかせ)占い師のような者か。男性。二十歳
トロガイ:呪術師。風のように流れて歩いているのでなかなか会えない。
ガカイ:シュガの兄弟子。シュガとガガイの関係は悪い。
聖導師ヒビ・トナン:星読博士の最高位者。がっちりした体格。武者のよう。74歳
ヤク―:。新ヨゴ皇国にもともといた現地人の人種。大きなアゴ。肌の色が黒い。
カイナン・ナナイ:250年前の天道(宗教)の神官。天の神がこの世を動かす。聖導師
ヨゴ・トルガル:250年前の第三皇子
トーヤ:バルサの協力者である15歳ぐらいの少年。捨て子だったがバルサに助けられた。やせこけていて茶髪をしている。物品の調達係という役割を担当している。
サヤ:女の子。おそらくトーヤと同じく捨て子で、トーヤといっしょに生活している。
ノギ屋:弁当屋
カンバル王国:カンバル王国の住人が、新ヨゴ皇国(おうこく)へ出稼ぎに来ている。
タンダ:バルサの知り合い。薬草師
サグ:目に見える世界
ナユグ:目に見えない世界
大早魃:だいかんばつ。雨が降らないため水不足で農作物が枯れて死ぬ。日照り。
ニナ:11歳ぐらいの女の子。ヤク―の血が混じっているヨゴ人
ユガ:ニナの父親
ノウヤ:高齢者男性。息子夫婦と孫たちと住んでいる。
ヨナ・ロ・ガイ<水の民>:水の底に人のような姿が見えるもの。顔は埴輪(はにわ)のよう。
トロガイ<地上の民>:呪術師のこと。トロガイの師匠がノルガイ
ニュンガ・ロ・イム<水の守り手>:雲の精霊。精霊の卵を産卵する。
ニュンガ・ロ・チャガ<精霊の守り人>
ラルンガ<卵食い>:土の精霊。ニュンガ・ロ・イムが産みつけた精霊の卵を食べる。クモのようなイソギンチャクかヒトデのような形態で多数の爪を武器としてもつ生き物
ヂュチ・ロ・ガイ<土の民>
大地の割れ目:サグ(目に見える世界)とナユグ(目に見えない世界)が出会うところ
ナナイ大聖導師:二百数十年前に新ヨゴ皇国の建国の祖トルガルを新ヨゴ皇国に導いた聖導師
星ノ宮に秘密の倉があって、倉の中にナナイ大聖導師が残した文が刻まれた石板がある。古代ヨゴ文字で書かれているので解読には手間がかかる。
バルサには八人の人命を救うという誓いがある。
タンダの家のそばにヤシロ村がある。
ナージ:渡り鳥
トド草:つわりに効く。(きく)
雷神ヨーラム
ヤク―は、水、土、火、気、木にかかわる<大いなる力>をもつものを精霊と呼ぶ。
最初に図面があります。地図です。
次に人物紹介のページがあります。
「牛車」は平安時代(都は京都、平城京のイメージです)のようです。牛が暴れるシーンが不思議でした。役牛(えきぎゅう。働く牛)はおとなしいはず。自分がこどもだった昔、祖父母宅が農家で役牛を数頭飼っていました。文章描写は牛なのに、まるで馬が暴れるような光景です。(あとで、牛が暴れるようにと策略があったと出てきて、なるほどと納得しました)
どうも後継者争いの親族間闘争があるようです。古墳時代とか大和朝廷以降の日本史を読むようです。親族間のし烈な権力争いです。
第二皇子(だいにおうじ)の肉体に精霊が宿っているらしい。精霊はどこかへ帰りたいらしい。精霊が来年の夏至(げし。昼間の時間が一番長い。6月下旬ごろ)まで生き延びられたら第二皇子の命も助かるらしい。(理解しがたいのですが、父親である帝に命を狙われているそうです。その後、帝側にとっては、精霊は良いものではなく悪霊という扱いがなされていることがわかりました)
250年前の生けにえ話になってきました。自然災害から地域を守るために神に生けにえをささげるのです。
水の妖怪を倒す。
新ヨゴ皇国の都市のつくりを読んでいて、韓国ソウル市のようだと思いました。
砂地が大事です。星読みをするときには、静寂な場所が望まれます。
バルサの良かったセリフとして、
「この夜が明けたら、あなたは皇子ではない。ただのチャグムだ。それを心に刻みこむのです」
平民出身三十歳のバルサが、十一歳ぐらいのチャグムをおんぶしようとしますが、宮廷育ちのお坊ちゃまであるチャグムは、これまで、何かに乗せられて育ってきたので、おんぶされたことがありません。だから「おんぶ」の意味がわかりません。その部分を読んでいるときに、そういえば、昔の母親はこどもをおんぶしたものですが、最近は前抱きが主流に変化したと思いつきました。そういう点でも、最近生まれたこどもたちは、おんぶされた体験がないから、もしかしたら、おんぶの意味がわからない子がいるかもしれません。この作品は1996年(平成8年)の刊行ですから、その当時は子育てにおいて、まだ「おんぶ」が主流だった時代です。
バルサだけではチャグムを守りきれないので、バルサの協力者が少しずつ登場してきました。
「トーヤ」という名前を見た時に、トム・ソーヤの冒険を思い出しました。もしかしたら、そこから発想した名前かもしれません。小学生のときに読みました。ハックルベリー・フィンがトムのともだちでいました。
金貨一枚で二年間は生活できる経済社会です。
読んでいて、<精霊とは、もとは「魚」なのだろうか?>と思いつきました。チャグムが夢をみて言うには、『青くて冷たい場所へ帰りたい』>
第二皇子を生け捕りにして帝の元へ連れていくための狩人グループが編成されました。互いを名前ではなく番号で呼び合います。
バルサはなんていい人なんだろう。
自分をかばってくれた人に、追手が来たら、敵に隠さず正直になにもかもしゃべってもらっていいと話します。
狩人たちとバルサの闘いシーンが出てきます。記述に迫力があります。されど、なぜ、直接第二皇子のチャグムを狙わないのか不思議でした。11歳ぐらいの少年チャグムを暗殺すればことは終わるのにと。やがて、生け捕りにして帝の住む宮殿まで連れて行くのだということがわかりました。チャグムを捕まえたという証拠がいるのでしょう。報告だけでは信じてもらえない世界です。
槍や剣、手裏剣が飛びかう闘いは、囲碁、将棋、麻雀の一手(いって)を互いに打つようです。一枚の石やコマやハイで形勢が逆転することもあります。ハラハラドキドキのスリルがあります。
すごいなあ。一番強いのは、本人に自覚はないのですが、妖怪が体に入りこんでいる第二皇子(おうじ)なのです。彼には妖力(ようりょく。ようかいの力)があります。
「精霊の守り人(せいれいのもりびと)」というのは、第二皇子(おうじ)のチャグムを守るバルサのことをいうと思い続けていましたが違うことが判明しました。精霊を体内に入れているチャグムのことを「精霊の守り人」というのです。
なかなかお話がややこしい。それでもこどもたちはわかるのでしょう。がんばって読みます。
トロガイとタンダは、シグマの峡谷(きょうこく)へ旅立った。
環境問題がベースにあるのだろうか。
精霊は魚ではなく貝のようです。
青池に咲く花として、シグ・サルア(この花の蜜が卵の栄養になりますが、花の匂いがこのあとチャグムの運命を操っていきます)
誤解が解けて、四人の狩人たちの役割は、第二皇子を確保することから守ることに変わりました。
サアナン(さあなん)の地:水源地。目に見えないナユグの世界では泥地。イメージとして九州有明海の干潟(ひがた)
なあじる:鳥。ナージのこと。
大松明(おおたいまつ)を燃やしてラルンガを退治する。
最後に近い場面では、洋画「ローマの休日」を思い出しました。毅然とした女王とチャグムの姿勢が重なります。自分の欲望を抑えて自分の役割を務めることを選択した瞬間です。
全体を読み終えてみて、ちょっとおじさんにはぴったりきませんでした。ファンタジー(幻想、空想世界)が好きな人向けです。
調べた言葉などとして、
夜気(やき):夜の冷たい空気
侍女(じじょ):上流階級の夫人に仕えて身の回りのお世話をする女性
民草(たみぐさ):人民を指す言葉のようですが、本を読んでいると「報酬とか給与」のことかと判断しました。
衛士(えじ):宮中の護衛
はしっこいガキ:機転がきき、動作が機敏なこども
ラモンの葉:常緑高木
以前、テレビドラマで女優さんが演じられていたのをちらりと観ましたが、そのときは仕事が多忙で興味も湧きませんでした。今回は、人気作品だということを知って、本を読んでみることにしました。
44ページまで読んだところで感想を書き始めます。基本的には児童文学で、こどもさんが読者の対象者です。主人公が三十歳の用心棒女性武道家という設定が児童文学では珍しい。
舞台として、新ヨゴ皇国(たぶん、しんよごおうこくと読むのでしょう)
登場人物などとして、
バルサ:短槍(たんそう)のバルサと呼ばれている。お金で用心棒を引き受けて生活している。すりきれた旅衣を着て、袋に入れた短い槍をかついでいる。故郷はカンバル王国。チキという武術を使う。養父がジグロ。テレビドラマでちらりと見た主人公の綾瀬はるかさんを想像しながら読んでみます。文章を読んでいると昔読んだ「村上海賊の娘」に出てくる海賊の娘のイメージです。
ジグロ:バルサの養父。武術の師匠として鬼のように厳しい。
チャグム:新ヨゴ皇国の第二夫人の息子。11歳。第二皇子(だいにおうじ)。帝(みかど)には一ノ妃(きさき)、二ノ妃、三ノ妃がいて、こどもは一ノ妃と二ノ妃にそれぞれ男子がいるそうです。三ノ妃には子どもがありません。
狩人メンバーの四人:モン(リーダー) ジン ゼン ユン
サグム:第一皇子。14歳
シュガ:星読博士(ほしよみはかせ)占い師のような者か。男性。二十歳
トロガイ:呪術師。風のように流れて歩いているのでなかなか会えない。
ガカイ:シュガの兄弟子。シュガとガガイの関係は悪い。
聖導師ヒビ・トナン:星読博士の最高位者。がっちりした体格。武者のよう。74歳
ヤク―:。新ヨゴ皇国にもともといた現地人の人種。大きなアゴ。肌の色が黒い。
カイナン・ナナイ:250年前の天道(宗教)の神官。天の神がこの世を動かす。聖導師
ヨゴ・トルガル:250年前の第三皇子
トーヤ:バルサの協力者である15歳ぐらいの少年。捨て子だったがバルサに助けられた。やせこけていて茶髪をしている。物品の調達係という役割を担当している。
サヤ:女の子。おそらくトーヤと同じく捨て子で、トーヤといっしょに生活している。
ノギ屋:弁当屋
カンバル王国:カンバル王国の住人が、新ヨゴ皇国(おうこく)へ出稼ぎに来ている。
タンダ:バルサの知り合い。薬草師
サグ:目に見える世界
ナユグ:目に見えない世界
大早魃:だいかんばつ。雨が降らないため水不足で農作物が枯れて死ぬ。日照り。
ニナ:11歳ぐらいの女の子。ヤク―の血が混じっているヨゴ人
ユガ:ニナの父親
ノウヤ:高齢者男性。息子夫婦と孫たちと住んでいる。
ヨナ・ロ・ガイ<水の民>:水の底に人のような姿が見えるもの。顔は埴輪(はにわ)のよう。
トロガイ<地上の民>:呪術師のこと。トロガイの師匠がノルガイ
ニュンガ・ロ・イム<水の守り手>:雲の精霊。精霊の卵を産卵する。
ニュンガ・ロ・チャガ<精霊の守り人>
ラルンガ<卵食い>:土の精霊。ニュンガ・ロ・イムが産みつけた精霊の卵を食べる。クモのようなイソギンチャクかヒトデのような形態で多数の爪を武器としてもつ生き物
ヂュチ・ロ・ガイ<土の民>
大地の割れ目:サグ(目に見える世界)とナユグ(目に見えない世界)が出会うところ
ナナイ大聖導師:二百数十年前に新ヨゴ皇国の建国の祖トルガルを新ヨゴ皇国に導いた聖導師
星ノ宮に秘密の倉があって、倉の中にナナイ大聖導師が残した文が刻まれた石板がある。古代ヨゴ文字で書かれているので解読には手間がかかる。
バルサには八人の人命を救うという誓いがある。
タンダの家のそばにヤシロ村がある。
ナージ:渡り鳥
トド草:つわりに効く。(きく)
雷神ヨーラム
ヤク―は、水、土、火、気、木にかかわる<大いなる力>をもつものを精霊と呼ぶ。
最初に図面があります。地図です。
次に人物紹介のページがあります。
「牛車」は平安時代(都は京都、平城京のイメージです)のようです。牛が暴れるシーンが不思議でした。役牛(えきぎゅう。働く牛)はおとなしいはず。自分がこどもだった昔、祖父母宅が農家で役牛を数頭飼っていました。文章描写は牛なのに、まるで馬が暴れるような光景です。(あとで、牛が暴れるようにと策略があったと出てきて、なるほどと納得しました)
どうも後継者争いの親族間闘争があるようです。古墳時代とか大和朝廷以降の日本史を読むようです。親族間のし烈な権力争いです。
第二皇子(だいにおうじ)の肉体に精霊が宿っているらしい。精霊はどこかへ帰りたいらしい。精霊が来年の夏至(げし。昼間の時間が一番長い。6月下旬ごろ)まで生き延びられたら第二皇子の命も助かるらしい。(理解しがたいのですが、父親である帝に命を狙われているそうです。その後、帝側にとっては、精霊は良いものではなく悪霊という扱いがなされていることがわかりました)
250年前の生けにえ話になってきました。自然災害から地域を守るために神に生けにえをささげるのです。
水の妖怪を倒す。
新ヨゴ皇国の都市のつくりを読んでいて、韓国ソウル市のようだと思いました。
砂地が大事です。星読みをするときには、静寂な場所が望まれます。
バルサの良かったセリフとして、
「この夜が明けたら、あなたは皇子ではない。ただのチャグムだ。それを心に刻みこむのです」
平民出身三十歳のバルサが、十一歳ぐらいのチャグムをおんぶしようとしますが、宮廷育ちのお坊ちゃまであるチャグムは、これまで、何かに乗せられて育ってきたので、おんぶされたことがありません。だから「おんぶ」の意味がわかりません。その部分を読んでいるときに、そういえば、昔の母親はこどもをおんぶしたものですが、最近は前抱きが主流に変化したと思いつきました。そういう点でも、最近生まれたこどもたちは、おんぶされた体験がないから、もしかしたら、おんぶの意味がわからない子がいるかもしれません。この作品は1996年(平成8年)の刊行ですから、その当時は子育てにおいて、まだ「おんぶ」が主流だった時代です。
バルサだけではチャグムを守りきれないので、バルサの協力者が少しずつ登場してきました。
「トーヤ」という名前を見た時に、トム・ソーヤの冒険を思い出しました。もしかしたら、そこから発想した名前かもしれません。小学生のときに読みました。ハックルベリー・フィンがトムのともだちでいました。
金貨一枚で二年間は生活できる経済社会です。
読んでいて、<精霊とは、もとは「魚」なのだろうか?>と思いつきました。チャグムが夢をみて言うには、『青くて冷たい場所へ帰りたい』>
第二皇子を生け捕りにして帝の元へ連れていくための狩人グループが編成されました。互いを名前ではなく番号で呼び合います。
バルサはなんていい人なんだろう。
自分をかばってくれた人に、追手が来たら、敵に隠さず正直になにもかもしゃべってもらっていいと話します。
狩人たちとバルサの闘いシーンが出てきます。記述に迫力があります。されど、なぜ、直接第二皇子のチャグムを狙わないのか不思議でした。11歳ぐらいの少年チャグムを暗殺すればことは終わるのにと。やがて、生け捕りにして帝の住む宮殿まで連れて行くのだということがわかりました。チャグムを捕まえたという証拠がいるのでしょう。報告だけでは信じてもらえない世界です。
槍や剣、手裏剣が飛びかう闘いは、囲碁、将棋、麻雀の一手(いって)を互いに打つようです。一枚の石やコマやハイで形勢が逆転することもあります。ハラハラドキドキのスリルがあります。
すごいなあ。一番強いのは、本人に自覚はないのですが、妖怪が体に入りこんでいる第二皇子(おうじ)なのです。彼には妖力(ようりょく。ようかいの力)があります。
「精霊の守り人(せいれいのもりびと)」というのは、第二皇子(おうじ)のチャグムを守るバルサのことをいうと思い続けていましたが違うことが判明しました。精霊を体内に入れているチャグムのことを「精霊の守り人」というのです。
なかなかお話がややこしい。それでもこどもたちはわかるのでしょう。がんばって読みます。
トロガイとタンダは、シグマの峡谷(きょうこく)へ旅立った。
環境問題がベースにあるのだろうか。
精霊は魚ではなく貝のようです。
青池に咲く花として、シグ・サルア(この花の蜜が卵の栄養になりますが、花の匂いがこのあとチャグムの運命を操っていきます)
誤解が解けて、四人の狩人たちの役割は、第二皇子を確保することから守ることに変わりました。
サアナン(さあなん)の地:水源地。目に見えないナユグの世界では泥地。イメージとして九州有明海の干潟(ひがた)
なあじる:鳥。ナージのこと。
大松明(おおたいまつ)を燃やしてラルンガを退治する。
最後に近い場面では、洋画「ローマの休日」を思い出しました。毅然とした女王とチャグムの姿勢が重なります。自分の欲望を抑えて自分の役割を務めることを選択した瞬間です。
全体を読み終えてみて、ちょっとおじさんにはぴったりきませんでした。ファンタジー(幻想、空想世界)が好きな人向けです。
調べた言葉などとして、
夜気(やき):夜の冷たい空気
侍女(じじょ):上流階級の夫人に仕えて身の回りのお世話をする女性
民草(たみぐさ):人民を指す言葉のようですが、本を読んでいると「報酬とか給与」のことかと判断しました。
衛士(えじ):宮中の護衛
はしっこいガキ:機転がきき、動作が機敏なこども
ラモンの葉:常緑高木
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