2021年02月16日

ミツバチのささやき スペイン映画

ミツバチのささやき スペイン映画DVD 1973年製作(昭和48年) 1985年(昭和60年)日本公開

 スペインの内戦に関する本を読んだのは昨年の夏のことでした。「キャパとゲルダ」マーク・アロンソン&マリナ・ブドーズ・著 原田勝・訳 あすなろ書房。ロバート・キャパ、ゲルダ・タロー(女性。タローの名前の由来は岡本太郎氏)、いずれも戦場カメラマンで、それぞれ場所は違いますが、戦場で命を落としておられます。

 この映画は、スペイン内戦(1936年-1939年)が終わった1940年が時代背景としてつくられているそうです。
 スペインにおけるフランコ大統領の独裁主義国家(1939年-1975年フランコ氏82歳死没)で、言論の自由がなかったという政治的な時代背景の中で、この映画には、自由を求めるメッセージが含まれているという前提で鑑賞しました。
 観ても何のことだかわからないようにつくられています。比喩(ひゆ)です。別のことに、たとえてあるのです。
 言論の自由が抑えられていた時代に、なんとか、自由獲得のための意思表示を比喩で表現しようとした映画です。
 
 ミツバチは、スペイン国民だと受け取りました。ミツバチの飼い主である主人公の父親フェルナンドが独裁者です。国民は独裁者に操られて蜜をつくって、蜜を独裁者に奪われます。
 6歳女児アナもまた国民のことだと判断しました。アナは父親を憎んでいます。
 主人の妻テレサも夫が嫌いです。妻は民主主義希望者で、夫は力で国民を制御する独裁者です。
 妻は今の夫と結婚後も元カレを愛しています。元カレというのはたぶん、選挙で代表者を選んで国を運営する民主主義のことです。
 姉のイザベルは、アナから見れば異質な存在です。独裁主義国家での暮らしに順応しています。

 主人公は、設定ではまだ6歳、目の大きな色白の女の子です。(実際は5歳だったそうです)ここでも映画の検閲逃れのために幼いこどもを抜擢(ばってき。選び出して役目につけた)ということがわかります。
 映像は、画家フェルメールの絵「真珠の耳飾りの少女」を見るようです。映像が、美術品のようです。
 
 民主主義が独裁主義に負けることもあります。未来は不確実です。

 アナが慕う映画に登場した「フランケンシュタイン」が、国民が期待する『希望』だと受けとめました。フランケンシュタインは民主主義国家を表しているのです。

 学校の教室に女子の姿が多いシーンにはほっとしました。
 女子には教育を受けさせない国もあります。

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