2021年01月14日
青春ノイローゼ みうらじゅん
青春ノイローゼ みうらじゅん 双葉文庫
テレビで、この方の本を読んで救われたという話を聞きました。自分は、どんな人なのかは知りません。興味が湧いたので読むことにしました。漫画家の方でした。この本は、雑誌に寄稿したエッセイがまとめられています。1999年12月に単行本が発行されています。
読み始めて、書いてあることのなにもかもがなつかしい。ああそういうことがあったと思い出しました。TBSテレビドラマ「ありがとう」とか「肝っ玉かあさん」とか、親と一緒に観ていました。
この本では、俳優の岡本信人(おかもとのぶと)さんに着目しています。「信人的(のぶとてき)」な個性設定が大事だと強調されています。本によると、「信人的」というのは、主役ではない脇役だが妙に気になる存在感がある。目立ちたがり屋ではないが、一度見たら忘れることがない強烈な印象が残る。さわやかな天然発光体ということだそうです。
信人的(のぶとてき)な俳優さんとして、小倉一郎、下条アトム、森川正太、三ツ木清隆、頭師佳孝、大和田獏、志垣太郎、大門正明、柴俊夫、荻島真一、どんどん続きます。最終的には代表格として「岡本信人、小倉一郎、森川正太」の三名に絞られます。
ほかにも名前が出てきますが、本に書かれてから何年もたっており、今では、それぞれ年配の時代を迎えておられます。忍者「赤影」に出ていた白影役(しろかげ)の牧冬吉さんもなつかしい。亡くなられた俳優さん方にはご冥福をお祈りいたします。
自分も何度か訪れて見学した奈良の仏像の話が興味深い。場所は、東大寺戒壇院(かいだんいん)です。
目立たない人の存在価値を認めるという分析が行われています。
文章は小説のようです。
この本の読書は、過去という時間帯へのタイムトラベル(時間旅行)です。
読んでいて、洋楽のことは知識も経験もないのでなんのことかはわかりません。
今回の読書は過去への旅です。「欽ちゃんのどんと行ってみよう」の気仙沼ちゃんに会いに行かれています。この時点ですでに、そのテレビ番組の話題から20年ぐらいが経過しています。書かれたのは、1997年の記事です。さらに現在は、そこから20年ぐらいが経過しています。2021年です。
最近ふと思うことがあります。
自分が30歳だったころに、60歳ぐらいだった方たちは、現在は大半がお亡くなりになりました。あのころそれなりに人と人、グループとグループの対立とか、いさかいとかのシーンがありましたが、対立していた当事者のほとんどが亡くなってしまった今になってみると、あの争いはいったい何だったのだろうかという思いにかられます。結局最後は、みんな死んじゃうんだから、ほかのやりようはなかったのだろうかと考えこむのです。
記述の内容として、メインではなく、サブ・カルチャーに重要性をみいだして生きていく。
ただ生きていればいい。
旅に出て、何かを感じられたらそれでいい。
テレビ番組「ヤングおー!おー!」もなつかしい。
自由にさせてくれた京都の実家の父親に対する感謝と愛情にあふれている文章です。おとうさんもご自分自身がご苦労された人生があったからだとお察しします。
先日読んだばかりの星新一作品「ボッコちゃん」が出てきたのでびっくりしました。
記述にあるなにもかもがなつかしい。東京ボンバーズのローラーゲーム、落合恵子さんレモンちゃん、渚ゆう子さんの「京都慕情」、ウルトラマンに変身するハヤタ隊員
小学4年生で仏像マニアというちょっと変わった著者です。
青春時代の愚かな言動には哀愁があり、愛着が湧き、癒されます。
たぶんだれにでもある情けなくも情緒あふれる思い出のかたまりが披露されています。4歳年上女性との結婚を前提とした付き合いが紹介されていますが、結果は、失恋というよりも喪失という結末を迎えています。人間とはなんと自分の都合のいいように生きる生き物なのだろうか。
印象的だった文節などとして、
(おとうさんの言葉)「妊娠だけはさせたらあかんで」
(映画伊豆の踊子で)「学生さん、今度活動(映画のこと)に連れて行ってくださいね」
(母親の言葉)「あんた、私ら死んだら、この家をあんたの博物館にしたらええがな」
(自分自身のことを)「己のことを詩人と呼ぶノイローゼな少年」「ホーボーになる(家をもたず、流浪の旅を続ける人になる)」「(本人いわく)オレは完ぺきに二重人格の青春期を送っていた」
調べた言葉などとして、
鑑(かがみ):模範、お手本
ノイローゼ:神経症。不安にとらわれる。精神的なバランスが崩れる。まわりの環境に適応できなくなる。動悸、息切れ、不安と恐怖心
インディーズバンド:メジャーバンド(ソニー、ワーナー、ユニバーサル)傘下以外のレコード会社所属のバンド
ニ―ル・ヤング:カナダ出身のシンガーソングライター
テクノカット:もみあげが短い。えりあしを刈りあげてある。
テレビで、この方の本を読んで救われたという話を聞きました。自分は、どんな人なのかは知りません。興味が湧いたので読むことにしました。漫画家の方でした。この本は、雑誌に寄稿したエッセイがまとめられています。1999年12月に単行本が発行されています。
読み始めて、書いてあることのなにもかもがなつかしい。ああそういうことがあったと思い出しました。TBSテレビドラマ「ありがとう」とか「肝っ玉かあさん」とか、親と一緒に観ていました。
この本では、俳優の岡本信人(おかもとのぶと)さんに着目しています。「信人的(のぶとてき)」な個性設定が大事だと強調されています。本によると、「信人的」というのは、主役ではない脇役だが妙に気になる存在感がある。目立ちたがり屋ではないが、一度見たら忘れることがない強烈な印象が残る。さわやかな天然発光体ということだそうです。
信人的(のぶとてき)な俳優さんとして、小倉一郎、下条アトム、森川正太、三ツ木清隆、頭師佳孝、大和田獏、志垣太郎、大門正明、柴俊夫、荻島真一、どんどん続きます。最終的には代表格として「岡本信人、小倉一郎、森川正太」の三名に絞られます。
ほかにも名前が出てきますが、本に書かれてから何年もたっており、今では、それぞれ年配の時代を迎えておられます。忍者「赤影」に出ていた白影役(しろかげ)の牧冬吉さんもなつかしい。亡くなられた俳優さん方にはご冥福をお祈りいたします。
自分も何度か訪れて見学した奈良の仏像の話が興味深い。場所は、東大寺戒壇院(かいだんいん)です。
目立たない人の存在価値を認めるという分析が行われています。
文章は小説のようです。
この本の読書は、過去という時間帯へのタイムトラベル(時間旅行)です。
読んでいて、洋楽のことは知識も経験もないのでなんのことかはわかりません。
今回の読書は過去への旅です。「欽ちゃんのどんと行ってみよう」の気仙沼ちゃんに会いに行かれています。この時点ですでに、そのテレビ番組の話題から20年ぐらいが経過しています。書かれたのは、1997年の記事です。さらに現在は、そこから20年ぐらいが経過しています。2021年です。
最近ふと思うことがあります。
自分が30歳だったころに、60歳ぐらいだった方たちは、現在は大半がお亡くなりになりました。あのころそれなりに人と人、グループとグループの対立とか、いさかいとかのシーンがありましたが、対立していた当事者のほとんどが亡くなってしまった今になってみると、あの争いはいったい何だったのだろうかという思いにかられます。結局最後は、みんな死んじゃうんだから、ほかのやりようはなかったのだろうかと考えこむのです。
記述の内容として、メインではなく、サブ・カルチャーに重要性をみいだして生きていく。
ただ生きていればいい。
旅に出て、何かを感じられたらそれでいい。
テレビ番組「ヤングおー!おー!」もなつかしい。
自由にさせてくれた京都の実家の父親に対する感謝と愛情にあふれている文章です。おとうさんもご自分自身がご苦労された人生があったからだとお察しします。
先日読んだばかりの星新一作品「ボッコちゃん」が出てきたのでびっくりしました。
記述にあるなにもかもがなつかしい。東京ボンバーズのローラーゲーム、落合恵子さんレモンちゃん、渚ゆう子さんの「京都慕情」、ウルトラマンに変身するハヤタ隊員
小学4年生で仏像マニアというちょっと変わった著者です。
青春時代の愚かな言動には哀愁があり、愛着が湧き、癒されます。
たぶんだれにでもある情けなくも情緒あふれる思い出のかたまりが披露されています。4歳年上女性との結婚を前提とした付き合いが紹介されていますが、結果は、失恋というよりも喪失という結末を迎えています。人間とはなんと自分の都合のいいように生きる生き物なのだろうか。
印象的だった文節などとして、
(おとうさんの言葉)「妊娠だけはさせたらあかんで」
(映画伊豆の踊子で)「学生さん、今度活動(映画のこと)に連れて行ってくださいね」
(母親の言葉)「あんた、私ら死んだら、この家をあんたの博物館にしたらええがな」
(自分自身のことを)「己のことを詩人と呼ぶノイローゼな少年」「ホーボーになる(家をもたず、流浪の旅を続ける人になる)」「(本人いわく)オレは完ぺきに二重人格の青春期を送っていた」
調べた言葉などとして、
鑑(かがみ):模範、お手本
ノイローゼ:神経症。不安にとらわれる。精神的なバランスが崩れる。まわりの環境に適応できなくなる。動悸、息切れ、不安と恐怖心
インディーズバンド:メジャーバンド(ソニー、ワーナー、ユニバーサル)傘下以外のレコード会社所属のバンド
ニ―ル・ヤング:カナダ出身のシンガーソングライター
テクノカット:もみあげが短い。えりあしを刈りあげてある。
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