2020年12月20日

ちいさな哲学者たち フランス映画

ちいさな哲学者たち フランス映画 2010年公開

 4歳から5歳児の幼稚園のこどもたちに先生が哲学の授業をします。
 けっこう、探求心が深い。
 テロのニュース、青少年がネット漬けになっているニュースから始まります。
 ろうそくを出して、「考える」ということについて話し合いが始まりました。「考える」は目に見えないから、口を開けて言葉を使って自分の意思を相手に伝える。
 映画を観ている人へのアナウンスとして、わたしたちは哲学をします。幼稚園に哲学の時間帯があります。
 こどもは熟考します。
 こどもたちの多民族に驚かされます。肌の色はさまざま、国籍もいろいろ、アジア、アフリカ、ヨーロッパなど。
 テーマは、「愛情(の種類、ありよう)」「死とは」「友情」「結婚」「性」など、心の根っこに関することです。
 哲学とはと問われたこどもが「自分に質問すること」と答えます。先生が「わたしたちをとりまく世界を教えること」と説明します。
 正解はあってないようなものですが、大事なことは「考えること」です。
 同性愛は可能か、同性は結婚できないか「結婚の法則とはなにか」にまで話が届きます。園児は答えます。同性でも好きだけど恋じゃないという答えが女児から返ってきました。
 そして、あやまらないと恋は続かないということをこどもが導き出します。
 
 死ぬということはどういうことなのか。自殺はいけないという意見も出ます。
 お祈りとは、神さまと話すことだそうです。

 物の定義、人間と動物の違い。男と女の違い。肌の色の違い。
 混血とはどういうことという質問にこどもさんが、白と黒が混じって、コーヒー色になることと答えます。ぼくは白人になりたいという声も出ます。体が小さいのは病気という考えに対して、パパには障害があるという声が出ます。パパは足を動かせないけれど本は読める。わたしはパパを愛していると言葉があります。

 「貧困」の話があります。ごみ箱の残飯を食べること。駅で寝ること。

 すぐに手が出るこどもを根気よく指導する先生の姿があります。問題解決の手段に暴力を用いてはいけないとこんこんと話をします。

 おなかにこどもがいるということはどういうことなのか。(妊娠)

 「自由」とは? 園児の答は、自由とは、ちょっとひとりになれること。息抜きができることでした。

 あたりまえのことですが、肌の色や見た目が違うだけで、頭のなかにある脳の働きは同じであることがわかります。
 
 園児のひとりが、まわりからの押しつけがひどいと反発します。「ぼくの体の中にいるみたいに指示しないでよ」

 思い出してみれば、このころの年齢のこどもたちは正論を吐く世代でした。

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