2020年11月19日

あらしのよるに 1 木村裕一・作 あべ弘士・絵

あらしのよるに 1 木村裕一・作 あべ弘士・絵 講談社

 読んだあとで、有名な作品であることを知りました。
 まだまだ知らないことがあります。

 こどもさん向けの絵本ですが、柔らかくて、優しくて、ほんわかした雰囲気はありません。厳しい。
 絵本ですが、迫力があります。

 暗闇の中に、大きなヤギがいます。
 暗闇の中に、もうひとりがいます。
 大きなヤギはその生き物が自分と同じヤギだと思っています。
 お互いに食うか食われるかの関係にある動物だとは気づいていません。
 スリルがあります。(どうなる?)
 この発想はどこから生まれて来たのだろう。
 お互いにお互いが仲間だと勘違いしています。
 ふたりの食べ物話は笑えます。
 おもしろい。
 ピカッ! 雷が光って暗闇が一瞬明るくなりました。どうする? どうなる?
 
 少し片寄った読み取り方になるかもしれませんが、友だちというのは、そういう面も必要です。お互いのイヤなところも受け入れます。
 お互いになにかひとつでも尊敬できるところがあれば、不快に思う多くの違うところを認め合うことができます。夫婦も同じでしょう。

 文章は言葉の魔術師です。
 物は言いよう。
 言い方次第で、良くも悪くも変化します。
 シリーズものです。展開が気になるので、次の本も読んでみます。

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