2020年10月12日

でんしゃでいこう でんしゃでかえろう 間瀬なおかた

でんしゃでいこう でんしゃでかえろう 間瀬なおかた ひさかたチャイルド

 でんしゃが好きな孫への誕生日プレゼントにします。
 この絵本の特徴は、前からも読めるし、うしろからも読めることです。
 まずは、前から読んでみました。
 いちおう、始発駅が、「やまのえき」、終着駅が、「うみのえき」ですが、どちらが始発でも執着でもかまいません。
 まずは、やまからうみへ、しゅっぱーつ!
 風景は雪国です。イメージとして、新潟県です。二両編成の電車が走ります。
 ゆきだるまをつくったり、雪合戦、そり遊び、人がいて、たぬきがいて、犬もいて、にぎやかです。
 ページにあるトンネルに本当に穴が開いていたのでびっくりしました。
 電車の窓から中が見えます。お客さんがいっぱい。
 昭和30年代から40年代のローカル線車内の風景です。
 あのころまだ自家用車は国内全体には普及していませんでした。
 窓あきトンネルの向こうが光で輝いています。
 電車は、「ガタンがターン ガタンがターン」ではなく、「デデ トト デデ トト」という音を出して走っています。
 また、トンネルに入りました。
 スキー場が見えてきました。ものすごい山奥です。
 うさぎが電車をながめています。
 またまたトンネルに入りました。
 滝が見えます。栃木県にある日光華厳の滝のようです。
 日本猿の親子もいます。
 また暗いトンネルの中です。ちょっと不思議なことがありました。車内の左の方でカメラを構えている人が持っているカメラは昭和時代の古いタイプですが、右側の車内では、男の人がノートパソコンのようなものを開いています。時代が重ならないので疑問をもちました。それとも、ノートパソコンじゃなくて、ワープロなのかなあ。もう、ワープロも見かけなくなりました。あんなに流行したのに。
 トンネルを出たところの風景は、福井県の若狭湾あたりの風景に見えました。
 海が見えて、灯台があって、カモメが飛んでいます。
 またトンネルで、車内では不思議と立っているお客さんが多い。
 うわーきれい! トンネルをぬけると、黄色い菜の花がいっぱいです。
 春、三月の菜の花は海の風景に似合います。
 「うみのえき」に到着しました。
 田舎から田舎へのルート設定は珍しい。たいていは、田舎から都会です。
 その後調べたら、「うみのえき」の建物のモデルは、愛知県半田市にある「亀崎駅」だそうです。30年ぐらい前に用事があって何度か利用しました。坂を下ったところにあった記憶です。まだ、木造のまま残っているらしくびっくりしました。

 さて、今度は逆方向へスタートです。「うみのえき」から「やまのえきへ」向かいます。まあ、絵はさっきと同じです。
 ぽかぽか春の陽気で、家族連れが菜の花畑で花摘みをしています。モンシロチョウもうれしそう。
 海岸沿いの風景を楽しんで、まだ、春が来ていない茶色の山を見て、残雪が残るスキー場を見て、雪深い山です。
 電車は標高の高いところにある「やまのえき」に向かっているのでしょう。
 山奥なれど人家が見えてきました。
 とうちゃくー
 なんだか、春から冬へと時間旅行をした気分です。

(その後)
 家族からこの絵本は年配の人が見て昔をなつかしむのに適している。自分が欲しいという希望があったので本をあげました。
 孫には、同じ作者の「しんかんせんでいこう日本列島北から南へ日本列島南から北へ」をプレゼントすることにしました。

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