2020年07月21日

D-デイ 洋画DVD

D-デイ 洋画DVD 2019年公開

 「キャパとゲルダ ふたりの戦場カメラマン」マークアロンソン&マリナ・ブドーズ=著という本を読み始めて、最初のシーンが、1944年6月6日ノルマンディー上陸作戦の日だったので、本の記述の検証のつもりでこの映画を観ることにしました。

 第二次世界大戦のヤマ場です。作戦開始の24時間前のようすから始まります。
 イギリスからドーバー海峡を渡って、連合国軍の大群が、翌日の午前6時30分にフランスノルマンディーに上陸してドイツ軍をたたく予定です。

 本の記述にあるとおり、ノルマンディーの海岸は、崖地になっており、がけの上からドイツ軍が銃撃してくるのを必死の思いをしながら登るのです。どうやって崖を登るのだろうかと予想がつかなかったのですが、ロープを銃のように打ち上げて、崖の上に突き刺して固定して登って行く様子を見て、そうかとがてんがいきました。まるで、日本の戦国時代の山城攻撃のようでした。

 かなり大規模な軍勢で上陸していますが、映画では、全体の一部分のみを映像化してあります。
 目標は、ドイツ軍の大砲で、大砲を破壊することが映画に出てくる部隊の任務です。

 大声のセリフが続くのですが、セリフのなかみは理屈が多く、単純で、つたないものが多かった。よかったセリフとしては、ふたりのやりとりで、「戦争は人を変える。それだけだ」「(本当に)それでいいのか」

 あとは、疑問に感じるシーンがいくつかありました。
 「ごっこ」の感じがするのです。サラリーマンが、カッターシャツの上に、軍隊の制服を着て、モデルガンをもって戦争ごっこをしているところを撮影しているような感じがところどころにありました。
 明らかに背後から米軍の兵隊が近づいているのに、ドイツ兵がふりかえりもせず、まったく気づかないままやられたのは変なシーンでした。
 ノルマンディー上陸作戦のさなかに、ドイツ兵たちが休憩中でトランプをしていたのがちょっと考えられない。激しい戦闘のさなかです。
 どうして米軍兵士たちは、屋外で立ち話ばかりするのだろう。なかには、極秘情報の会話もありました。ふつうは、だれもいない屋内で密かに相手から聴取すると思うのです。それから、兵隊さんたちは、たばこばっかり吸っていました。
 天気が良すぎる。青空が広がり、さわやかな風が吹いているように見えて、とても戦争中の雰囲気ではありませんでした。ピクニック日和(びより)です。(あとで、調べたら、最初の攻撃予定は6月5日だったが、当時は悪天候が続いていて、軍隊の大群が海峡を渡るのに5日は適していなかったそうです。当時の気象技術を駆使して、6日に暴風雨がおさまることを予報して6日に延期して決行されたそうです。ドイツ軍は、荒天なので、まさか攻めてこないだろうと油断していたそうです。まるで、織田信長が、少ない軍勢で今川義元の大軍を破った桶狭間の合戦のようです。それにしても、映画の中の晴天、好天は、天気が良すぎるような気がします)
 銃弾が米兵の頭の近くを何発もかすめるのですが、当たりません。役者さんもそんななか、平然と電話をしています。ふつうは、弾が当たってしまいます。
 みんなが、地面にうつぶせになっているのに、撃たれた兵隊は立っています。立ったら弾が当たります。
 肝心の大砲の爆破シーンがありませんでした。びっくりしました。爆破されたということで、話は続いていきました。
 まあ、いろんな映画があります。その中で自分に合った光る作品に出会ったときが、喜びを感じるときです。

 こんどは、気分を入れ替えて、同じくノルマンディー上陸作戦を描いた『プライベートライアン』を観てみます。

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