2020年07月05日
ねこと王さま 2020課題図書
ねこと王さま ニック・シャラット作・絵 市田泉・訳 徳間書店 2020課題図書
読み終えてみて、おとなの目線でみると、いろいろと考えさせられることがありました。いろんなことが盛りだくさんでした。
第一印象は、『ページ数の多い絵本』です。解説などを読むと、作者は、本来は絵だけを描く人で、今回初めて文章を描いたそうです。絵は、赤色を基調にした珍しい雰囲気になっています。緻密で丁寧です。
ねこと王さまが出てきます。ねこは、人間を擬人化してあるのかもしれないという予測をもって読みはじめましたが、どうも、ねこは、ねこのようです。
ねこの立場は、王さまのペットではなくて、王さまの世話役、秘書みたいな役割を果たしていて、王さまを支えていきます。
物語のなかでは、ねこは、王さまのともだちという位置づけです。
王さまの身の回りのお世話をする人たちが12人います。掃除、洗濯、料理、ゴミ捨て、庭の手入れ、器具の手入れ、王さまはそういうことをいっさいしません。
12人の仕事のうちには、『王さまをヨイショすること(おだてる。いい気分にさせる)』も入っています。召使いたちは、それで給料をもらっています。
じつは、10ページと11ページをめくりそこなって、いきなり、12ページを開いてびっくりしました。真っ赤なドラゴンが口から火を吹いて出てきたからです。
お城は火事になって、燃えてしまいました。そのことを、『うんのわるいできごと』として、王さまとねこは、あとあとまでこの過去をひきずっていきます。あの火事がなければ、安泰な生活が続いていたのに。
王さまは、引っ越しをしなければなりません。王さまとねこは、引っ越す先を探します。
本のページは、街の不動産屋みたいに物件紹介リストが並びます。
『おしろ横町三十七番地』が新居の場所に決まりました。12人の召使いたちは王さまから離れていきました。12人は、『もううんざりだ』と言っていました。
火事で家具が燃えてしまいました。王さまはこれから、自分のことは、自分でやらなければなりません。ねこが王さまのサポートをします。
新しいおうちのおとなりさんは、四人家族です。おしろ横町三十五番地に住んでいます。妻がキャロライン・クロムウェル、長女がクレシダ、長男がクリストファーです。夫は、クロムウェルです。
おじまげ:片足のひざを曲げながらおじぎをすること。
チェスト:整理ダンス
ゆびぬき:裁縫道具。針の滑り止め、当たり止めに使用する。
王さまの初体験として、フリーマーケットに行く。王さまにとっては、『買い物=狩り』だそうです。家財道具がないのでたくさんの買い物をしました。
王さまは、列に並んだことがありません。日常生活の体験がありません。王さまのさびしさがにじみでてきます。なんでもかんでもまわりにいる人にやってもらっていました。それは、本当は、かわいそうなことなのです。
王さまにはお金がなくなったので、12人の召使いは離れて行きました。王さまからお金をもらえるから、親切にしてもらえていただけなのです。うそで、王さまの言うことをきいてくれていただけのことなのです。
読みながら、『詐欺(さぎ)』について考えました。本当ではないのに、本当のように見せかけて人からお金をとることです。この社会では、じょうずにうそをつけた人がお金持ちになってしまうことがあります。地位や名誉やお金を手に入れることができるのです。ただし、そこには、真の幸せはありません。
王さまは貧乏になったのですから、いろいろと我慢しなければなりません。でも、物語のなかでは、王さまが王さまであることに変わりはありません。
王さまの手助けをするのが、なぜ、人間ではなくて、『ねこ』なのかはわかりません。
王さまは食事のあとに、皿洗いを始めます。もちろん初体験です。
王さまへの教育です。
王さまは知らないことが多すぎます。かわいそうです。
王さまには、パーティがなくなりました。だれも王さまのことをちやほやしてくれません。ついに王さまはなみだをながします。
王さまの名前は、『オズワルド・ウィリアム・サミュエル・マクシミリアン』で、頭文字をとるとオウサマです。
良好な人間関係を築くためには、物の動きが必要。そこにお金の動きを入れると場合によっては深刻になる。物ならまだ許される。モノとカネで人は動く。
創作の手法として、連続的に発想をして、話をつないでいくやりかたです。そして、最初に戻ってラストを迎えます。
火つけのドラゴン登場です。真っ赤な色をした体です。みんなで、ドラゴンをやっけます。お隣に住むクロムウェル一家と王さまとねこでドラゴンをやっつけます。コーラー攻撃の方法がおもしろかった。『ゲフッ!』
ねこは、王さまのともだちでした。この本のメッセージは、『友情物語』でした。
読み終えてみて、おとなの目線でみると、いろいろと考えさせられることがありました。いろんなことが盛りだくさんでした。
第一印象は、『ページ数の多い絵本』です。解説などを読むと、作者は、本来は絵だけを描く人で、今回初めて文章を描いたそうです。絵は、赤色を基調にした珍しい雰囲気になっています。緻密で丁寧です。
ねこと王さまが出てきます。ねこは、人間を擬人化してあるのかもしれないという予測をもって読みはじめましたが、どうも、ねこは、ねこのようです。
ねこの立場は、王さまのペットではなくて、王さまの世話役、秘書みたいな役割を果たしていて、王さまを支えていきます。
物語のなかでは、ねこは、王さまのともだちという位置づけです。
王さまの身の回りのお世話をする人たちが12人います。掃除、洗濯、料理、ゴミ捨て、庭の手入れ、器具の手入れ、王さまはそういうことをいっさいしません。
12人の仕事のうちには、『王さまをヨイショすること(おだてる。いい気分にさせる)』も入っています。召使いたちは、それで給料をもらっています。
じつは、10ページと11ページをめくりそこなって、いきなり、12ページを開いてびっくりしました。真っ赤なドラゴンが口から火を吹いて出てきたからです。
お城は火事になって、燃えてしまいました。そのことを、『うんのわるいできごと』として、王さまとねこは、あとあとまでこの過去をひきずっていきます。あの火事がなければ、安泰な生活が続いていたのに。
王さまは、引っ越しをしなければなりません。王さまとねこは、引っ越す先を探します。
本のページは、街の不動産屋みたいに物件紹介リストが並びます。
『おしろ横町三十七番地』が新居の場所に決まりました。12人の召使いたちは王さまから離れていきました。12人は、『もううんざりだ』と言っていました。
火事で家具が燃えてしまいました。王さまはこれから、自分のことは、自分でやらなければなりません。ねこが王さまのサポートをします。
新しいおうちのおとなりさんは、四人家族です。おしろ横町三十五番地に住んでいます。妻がキャロライン・クロムウェル、長女がクレシダ、長男がクリストファーです。夫は、クロムウェルです。
おじまげ:片足のひざを曲げながらおじぎをすること。
チェスト:整理ダンス
ゆびぬき:裁縫道具。針の滑り止め、当たり止めに使用する。
王さまの初体験として、フリーマーケットに行く。王さまにとっては、『買い物=狩り』だそうです。家財道具がないのでたくさんの買い物をしました。
王さまは、列に並んだことがありません。日常生活の体験がありません。王さまのさびしさがにじみでてきます。なんでもかんでもまわりにいる人にやってもらっていました。それは、本当は、かわいそうなことなのです。
王さまにはお金がなくなったので、12人の召使いは離れて行きました。王さまからお金をもらえるから、親切にしてもらえていただけなのです。うそで、王さまの言うことをきいてくれていただけのことなのです。
読みながら、『詐欺(さぎ)』について考えました。本当ではないのに、本当のように見せかけて人からお金をとることです。この社会では、じょうずにうそをつけた人がお金持ちになってしまうことがあります。地位や名誉やお金を手に入れることができるのです。ただし、そこには、真の幸せはありません。
王さまは貧乏になったのですから、いろいろと我慢しなければなりません。でも、物語のなかでは、王さまが王さまであることに変わりはありません。
王さまの手助けをするのが、なぜ、人間ではなくて、『ねこ』なのかはわかりません。
王さまは食事のあとに、皿洗いを始めます。もちろん初体験です。
王さまへの教育です。
王さまは知らないことが多すぎます。かわいそうです。
王さまには、パーティがなくなりました。だれも王さまのことをちやほやしてくれません。ついに王さまはなみだをながします。
王さまの名前は、『オズワルド・ウィリアム・サミュエル・マクシミリアン』で、頭文字をとるとオウサマです。
良好な人間関係を築くためには、物の動きが必要。そこにお金の動きを入れると場合によっては深刻になる。物ならまだ許される。モノとカネで人は動く。
創作の手法として、連続的に発想をして、話をつないでいくやりかたです。そして、最初に戻ってラストを迎えます。
火つけのドラゴン登場です。真っ赤な色をした体です。みんなで、ドラゴンをやっけます。お隣に住むクロムウェル一家と王さまとねこでドラゴンをやっつけます。コーラー攻撃の方法がおもしろかった。『ゲフッ!』
ねこは、王さまのともだちでした。この本のメッセージは、『友情物語』でした。
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