2020年04月13日

溺れるナイフ 邦画DVD

溺れるナイフ 邦画DVD 2016年公開

 これは、主に小松菜奈さん、そして、菅田将暉さんの魅力を発信するためのプロモーションムービーでした。ファンになってもらうための意識喚起映像です。
 後半は、現実なのか幻想世界なのかわかりにくいのですが、最後半部までが映画のなかの映画で、授賞式が現実なのかと受け取りました。
 菅田将暉さんがレイプの加害者を殺害したという見方もできるし、殺害しなかったという見方もできますが、そこまでが映画の中の映画で、小松菜奈さんたちは、俳優として役を演じていた。
 映画賞の授賞式で、小松菜奈さんが、素(す。本来の自分)の自分の顔を見せた。そのように解釈しました。
 小松菜奈さんと菅田将暉さんのふたり芝居の部分が、『暗』、次に、小松菜奈さんと重岡大毅さんのふたり芝居の部分が、『明』で、交互にシーンと雰囲気が変化します。
 重岡大毅さんの部分のほうが、ふたりのやりとり会話がおもしろかった。健全でユーモアがありました。見ていて、未来に希望がみえました。さわやかでした。いっぽう菅田将暉さんとの部分は、よかったのは、腹の中にあることを大きな声でお互いにぶつけあうように言い合うシーンでした。ふたりのセリフがぶつぶつと切れて、つながる感じの進行でした。人間不信、孤独などの表現で、暗かった。明るい、暗いのふたつの雰囲気によって、なにかしらお話とかシーンが分離しているぎこちなさがありました。
 あとは、登場人物として出てくるカメラマン(写真家)にとっては、モデルは商品という感じが伝わってきて、いい気持ちがしませんでした。
 映画館で観た『閉鎖病棟』と類似の役柄が小松菜奈さんで、体当たりの演技をする人という印象が強いのですが、いつもレイプの被害者役をする人というイメージがついてしまった点が、役の幅が狭くなり残念です。それと、小松菜奈さんも菅田将暉さんも役として設定されている中学生とか高校一年生には見えません。かなり無理があります。
 菅田将暉さんの方言の言い回しとかイントネーションも気になりました。標準語でよかったような。
 調べた言葉として、「アンニュイ:退屈、けだるい、神秘的、はかない」
 良かったセリフなどの趣旨として、「離れることが、お互いが傷つかない方法だった」、「わたしはあなたのことをずっと待っていた」、「なんで、やっつけてくれなかったの」、「おまえの人生に巻き込まれるのはもうごめんだ」「がんばらなくていい(に対して男子が)いや、がんばらして」
 あと、東京へのこだわりが不思議でした。行きたいなら行けばいいし、そんなに深刻に考えこむことでもないような。今や東京は、昔と違って短時間で往復できる都市になりましたし、スマホのモニター電話もありますし、地方から見て東京は、遠距離感がなくなりました。
 海、岩肌、トンビのなきごえ、潮騒の音、ブルーの空とホワイトの雲、水路みたいな川、BGMの歌、ピアノのメロディー、ギターのつまびき音、火祭りの炎の動き、全体的にイメージ映像が長時間の時間帯として流れているようで、鑑賞するのがきつかった。
 繊細で、傷つきやすく、もろい心の描写でした。思春期の若い人向けです。


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