2020年03月31日

不思議の国のアリス ルイス・キャロル

不思議の国のアリス ルイス・キャロル 佐野真奈美 訳 ポプラポケット文庫

 有名なお話ですがしっかり読んだことがありません。
 1865年、日本は江戸時代末期の作品ですから、原語訳をそのまま読んでも現代人にはわかりにくいような気がします。

 アリスは、白いうさぎを追いかけて、生垣の下にある大きな巣穴に入っていきました。アリスは、地球の中心方向へ向かって穴の中を落ちていきます。穴の底についたアリスはなにかを飲んで身長が30センチぐらいに縮みました。次にケーキを食べて、身長が3メートルぐらいになりました。そのあとせんすであおぐとまた小さく縮みます。
 『ぜんぜんびっくり』という言葉があります。書中では間違った言葉遣いとして記事がありますが、現在では間違いではなくなりました。昔は否定するときに使う『ぜんぜん』でした。どうもこの物語では、そういった言葉ネタがあるようで、日本人には理解しにくい面があるような気がします。

 エイダ:髪が長くてカールしている。
 メイベル:物知りではない。
 ダイナ:アリスの家の飼いネコ。おとなしくてかわいい。ねずみや鳥をつかまえることが上手
 メアリー・アン:女中
 侯爵夫人
 女王さま
 パッド:ウサギのしもべ
 ビル:トカゲ。ウサギのしもべ
  
 ネズミとの出会いがあります。議員総会としてほかにも、アリスを囲む動物たちとして、インコ、ドードー鳥、白ウサギ(落とし物として、せんすと白い皮の手ぶくろ)、トカゲ(名前はビル)、カモ、ワシの子、モルモット、子犬、アオムシ、ハト、人間の赤ちゃん(ブタになったらしい)、チェーシャーネコ

 アリス本人は、自分の体が伸び縮みしたり、自分の首がろくろっくびみたいにのびる状態を、自分が、おとぎ話の世界に入り込んでしまっていると考えます。

 演劇の台本を読んでいるみたいです。

 ウサギって、けっこう怖い感じがして意外でした。

 調べたこととして、クロッケー:ゲートボールみたいな競技

 気に入ったセリフとして、チェーシャーネコの「ぼうし屋も三月ウサギもどっちもいかれてる」

 だじゃれとか言葉遊びがあるようです。日本語だとわかりません。

 お茶会が始まります。三月ウサギとぼうし屋(男性の人間の姿)と動物のヤマネがいます。
 記憶に残った表現の言葉として、ぼうし屋の言葉として、「こやつは時間をぺしゃんこのつぶしている(ヤマネがそうしている)。それ以来、時間は願いを聞いてくれなくなった。いまではずっと6時のままだ」、「先生は年をとった海ガメ」

 女王さまがいるところのお庭にはトランプカードがいます。
 ハリネズミも出てきました。
 いろんな動物が登場します。にせ海ガメ、陸ガメ、フラミンゴ、グリフォン(ワシの頭と翼、ライオンの体をした架空の動物)、イカ、ロブスター、アザラシ、サケ、タラ、イルカ、フクロウ、パンサー(ヒョウ、ピューマ)

 調べた言葉として、「カモミール:キク科のお花、いい香りがする」、「からし:本の中では、鉱物でしたよねと話が出ます。その後、野菜とアリスが言います。香辛料になる植物です」、「シロップ:濃厚な糖液」

 トランプの王さまが裁判官、女王さまがいて、陪審員がいます。法廷風景があります。タルト(洋菓子、焼き菓子)を盗んだものがいるらしい。
 やりとりの内容は読んでいてもよくわかりません。150年ぐらい前の作品ですからその当時の感覚ではおもしろい言い回しだったのでしょう。
 
 そうか。お昼寝だったのか。アリスはお姉さんに起こされました。なんだか、安心しました。

 巻末にあった文庫創設の言葉に印象深い文節がありました。2005年10月の記事です。「若者が本を読まない国に未来はないと言います」日本はだいじょうぶだろうか。

この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t138568
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい