2020年03月20日

戦場のピアニスト 洋画DVD

戦場のピアニスト 洋画DVD 2003年公開

 有名な映画ですが観たのは初めてです。
 第二次世界大戦におけるポーランドワルシャワに住むユダヤ人への人種差別と弾圧です。ピアノ音楽をからめて、反戦を訴える内容で、「自由」と「平等」を獲得するためのメッセージがあります。
 ときおりの法令規則違反がありますが、アーチストは、間違ったルールには縛られないのです。
 映像で哀しみはいくらでもつくれます。笑いとか、希望を見つけることができるシーンをつくってほしい。そう思いながらいつも映画を観ています。
 1939年ポーランドワルシャワから始まります。苦難の始まりです。「ユダヤ人はお断り(入店禁止)」です。
 命が次々と失われていきます。物乞いと死体が増えます。ひとつぶのキャラメルを切ってみんなで分けて食べる。人間が荷物のように貨車に積まれていきます。それが、この世の別れになる家族もいます。
 主人公ピアニストのシュピルマンの逃亡劇です。映画の最後に、主人公は、実在の人物で、戦後の経過が紹介されます。彼は終戦まで逃げ切ります。88歳で亡くなったそうです。彼を助けたドイツ兵は1952年にソ連の収容所で亡くなったそうです。主人公にとっては、生かされた命でした。ドイツ兵にも妻子がいました。家族がいました。戦争はやめましょう。独裁者の存在を許してはいけません。軍に政権を握らせてはいけません。
 ドイツ兵のコートを借りて着ているとこうなるというパターンは予測できました。
 凶暴な銃殺シーンがあります。残酷なシーンの積み上げがあります。「(一人残らず殺して)俺たちを絶滅させる気だ(ユダヤ人を絶滅させる)」

 望みとして、「パンをひと切れいただけますか」

 戦場でピアノ本体が登場しました。シュピルマンは演奏します。でも、鍵盤は押しません。鍵盤の上で指だけを動かします。彼の頭の中だけで音が流れます。
 そして、もう一度ピアノが出てきます。彼は、ピアノを演奏することで命が助かりました。音楽に国境も敵対国もありません。

 廃墟となった街は、広島原爆ドームを見るようです。ピアノ楽曲では、邦画「砂の器」の冬の日本海シーンが思い出されました。


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