2019年05月02日

オニのサラリーマン 富安陽子

オニのサラリーマン 富安陽子 福音館書店

 仕事の鬼ではなく、オニがサラリーマンをする絵本です。
 名刺を見ると、「じごくカンパニーの平社員」です。笑えます。
 オニというよりもふつうのパパです。
 昭和時代の雰囲気がただよいます。こどもがおみやげをねだったり、おべんとう持参だったり。
 ママ、ボク、妹の四人家族で、ママは専業主婦です。猫もいます。
 関西弁です。
 黒くて太いこん棒をもって出勤です。重たいだろうなー
 絵はこわーい。妖怪絵画です。
 こわがりの子はいやがるかも。
 職種は警備員、単純労務職です。地獄で、死後の霊を監視します。
 青森県恐山、大分県別府温泉、芥川龍之介のクモの糸、それらがベースにあります。
 オニがいて、死後の人間がいます。
 オニたちは公務員のようです。えんまだいおうがトップです。
 お弁当の中身の絵がおもしろい。目玉焼きが目で、瞳のまんなかにあるのは、のりだろうか。
 「ごくらくなんかいってもひまなだけだ」には笑いました。
 おおさわぎでにぎやかです。
 職務怠慢には懲戒処分です。
 「鬼ころし」、そういう銘柄の日本酒があったような。
 最後のページ、「お疲れさま」と声をかけたくなりました。サラリーマンはつらい。

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