2019年05月01日

ゴージャスなナポリタン 丸山浮草

ゴージャスなナポリタン 丸山浮草 産業編集センター

 純文学の私小説の趣がある文章です。ページいっぱいの文字には他作品で既視感があります。ひとりがたりの一人称が続きます。描写が続きます。心の中にあるつぶやきが文章化されています。
 主人公は、ともふさ40歳、昔からいつまでたっても三人家族の核家族、父と母がいます。独身。彼女あり。仕事は、デザイン会社のライター。文章を書くことを仕事とする人です。この本には、彼の日常が書いてあります。
 リズム感のある曲にのっているような感じで読む文章です。
 業界内の他社にはわかりにくい話もあります。出版広告業界です。
 得るものがないような不安を抱えながら読書は続きます。
 まだ途中なので、感想を継ぎ足します。

(つづく)

 読み終えました。文章量が多く、かつ独特な書き方なので疲れてしまい、途中から流し読みをしました。
 幻想的です。死体が出てきたところが新鮮な発想で気に入りましたが、話が集団のゾンビ化したので残念でした。単体の死体として続けるとおもしろかったのに。
 書き方は、既視感があります。昔の芥川賞作品を思い出しますが、個性は異なります。
 
 思いどおりにいかない人生や生活があります。
 何年たっても核家族で未婚の主人公に基本があります。
 タイトルのナポリタンは、なんやかんやいろいろ混ざっているという日常生活のぐちゃぐちゃしたものを言い例えてあるのでしょう。虚無感、焦燥感、いろいろあります。
 文章はうまいのですが、だからなにという、次に続くものが欲しい。
 自分で自分を見つめます。日記を作品化してあるような。ときおり、思いつめるあまり、神経症にまでなっていないかと心配します。
 
 終わってみれば、力作でした。

 良かった文節などとして、「結婚は…ないなあ」、「おれって、サイテーだ」、「だれにだって、持ち場がある」、「うまけりゃいい」

 調べた言葉として、「アンチテーゼ:否定するための反対の主張」、「マンガ ロビンソンの恋:?」

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