2019年03月16日

ジャパン・ディグニティ 髙森美由紀

ジャパン・ディグニティ 髙森美由紀 産業編集センター

 タイトルの意味は、「漆・威厳」ととるようです。本の最初に「津軽漆」製品の写真があります。漆塗りのかんざしや下駄などがきれいです。
 60ページぐらいまで読んだところで感想を書き始めます。
主人公女性ミヤコ22歳がいて、スーパーのレジ打ちをしていましたが、不正をする客たちとのトラブルが多いようで、退職してしまいました。
 彼女には両親もいますが、お金のことでけんかして、母親は家を出て行ってしまいました。ただ、母親は、近所にはいるようです。離婚届の用紙は話のなかでみかけましたが、出したかどうかは今はわかりません。(あとで出したことがわかりました)
 主人公の妹は、戸籍上は男で、男だけど女として生き始めた高卒後、今は20歳です。名前は、ユウです。
 この家族はこれからどうやって、食べていくのだろう。
 父親は漆職人(津軽塗職人。塗師ぬし)ですが、それだけでは、食べていけません。なのに、お酒飲みです。

(つづく)

 津軽弁はところどころ意味をとれません。

 心に響いた部分として、「わたしはがんばることから降りた」、「承諾を得るのではなく報告」

 家族関係の設定は奇異ですが、内容はまじめです。粘り強く淡々と地味に生きる。
 書中にありますが、「機械で大量生産する均一で使いやすい商品が流通する」。本物を求める人の数は減ったのか。伝統を守る。継続する。そういうメッセージが強く伝わってくる作品です。
 文字数が少ないので、情景がくっきり浮かんでこない難点があります。
 漆塗り作品・製品の製作期間が3か月~半年を要するのは、小説の創作期間にも似ている。
 途中読んでいるとなんだかさびしくなってきました。家族がバラバラです。後半に向かうのに従って家族関係の修復が試みられますが、完全に元には戻れません。お父さんのせいなのか。

 調べた単語などととして、「初っ端:しょぱな」、「くろめ作業:漆に熱を加えて水分をとばす」、「一斗樽:18.039リットル」、「Netherlands:オランダ王国」、「Secretariat:事務局」


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