2018年08月29日

今夜、ロマンス劇場で 邦画DVD

今夜、ロマンス劇場で 邦画DVD 2018年2月公開

 映画賛歌の映画です。

 白黒でスタートし、カラーに変化し、白黒にもどり…

 映像が美しい。ピアノやバイオリンのBGMも素敵です。

 物語は少々無理やりな感じがするのですが、竹取物語かぐや姫とか、鶴の恩返しとか、民話のような雰囲気があります。

 今は老いて入院中の元映画助監督が若い頃からつくっている未完成の脚本です。昭和20年代後半から続くものにみえます。コミカル、妖怪モノ、俳優さんたちの演技がしっくりきていていい。

 自分のつくった映画でだれかを幸せにする。

 当初は思い出の中の風景だったものが、時間が経過するにつれて、現在に近づき、やがてふたつのシーンは合体します。

 相手のためにわざと突き放して涙を誘う。ガラス越しのキスシーン。これまでの作品のいいところを再現した雰囲気があります。模倣ではなく、思い出の揺り戻しです。そもそもストーリーは出尽くしている。そして、原稿用紙にペンの時代は終焉を迎えています。

 「カサブランカ」なつかしい。それこそ、この映画に出てくるような昔の名画座へ10代後半の頃、ひとりで観に行きました。

 主役の綾瀬さんの個性的な物言いは乱暴ではないかと危惧しますが、ラストにはお似合いの話し方です。

綾瀬はるか 坂口健太郎 加藤剛 柄本明 監督:竹内英樹

 昼間ひとりでこのDVDを観たあと、夕方帰宅した家族たちがまた最初から見始めたので、この日はこの映画を2回観ました。
 2回目の感想としては、ひとつめは、マイケル・ジャクソンの「スリラー」が取り入れられているのだなということと、二つ目は、空にかかるふたつの虹は、主人公男女の関係を表している(互いの肌に触れてはいけない)のだなと、その関係は、たとえば、障害者との結婚、障害者同士の結婚でもありうるわけで、結婚で大事なことは、肌の触れあいができてもできなくても、精神的なつながりが大事だということでした。

 加藤剛さんは本作が遺作で、映画と現実が重なって驚きます。すっかり老いられました。「砂の器」での不遇な生い立ちの天才ピアニスト・作曲家役を思い出します。

 そして、最後に「映画は不滅だ」ということ。

Posted by 熊太郎 at05:51

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