2018年07月08日
誰も教えてくれなかった子どものいない人生の歩き方
誰も教えてくれなかった子どものいない人生の歩き方 くどうみやこ 主婦の友社
子どもを産むタイミングを逸した女性、あるいは、病気などで産めなかった女性の気持ちを表現する本です。
生きづらさがあるようです。
子どもがいなくても、生きづらくない人生を送りたい。そういった目標で、お話は始まります。
最初から、子どもをもてないとは思っていなかった。むしろとうぜんに子を授かると思って生活していた。ところが、そうではなかった。置き去りにされた感ありとあります。
1986年、「男女雇用機会均等法」、覚えています。画期的な法律が施行されたと当時、聞きました。この法律で、女性は、家庭から社会へ堂々と出るようになる。女性は仕事中心の生活になる。女性が社会進出したから出生率が低下した。それが、今は、出生率を高めるために制度改革が続いています。制度改革は進んでいるけれど、出生率は劇的には上昇はしてくれない。
20代で、子宮を失う女性は多いと感じます。つまり子を産めなくなります。本人はショックを受けます。
子を産むタイミングを仕事を優先したために逸する。後悔してもとりかえせない。
印象に残る表現の主旨として、「頭で納得できても、心は素直に譲ってはくれない。」、「こどもを見るのが嫌になる。」、「ママたちと距離をおきたくなる。」、「思いやる余裕がない。」、「産めないとひとりで十字架を背負う。」、「(未婚の母)選択的シングルマザー」、「よくばりすぎない。」、「未婚で子どもがいないと、さびしい人とかかわいそうな人だと思われる。」、「子どもの話ばかりの人、だれかの悪口ばかり言う人とは距離を置くようになる。」、「こどもには恵まれなかったけれどだんなには恵まれた。」、「自分の子どもを産むことはできなかったけれど、地域の子どもたちとふれあう活動に生きがいをもっている。」、「一生女でいる。」、「男たちは全員産まない。」、「体外受精は万能ではない」、「女性だから母性があるわけではない。」、「子どもが病気や障害をもつこともある。」
(つづく)
読んでいると、「結婚イコール即幸福になる。」ではないということが伝わってきます。結婚は忍耐です。夫婦間に重たい空気が流れる日々という部分を読むと身が引き締まる思いです。
流産にしても、不妊にしても、乳がんにしても、そうなる確率が低いわけではない。明日は我が身の可能性をもった日々の暮らしです。
共通体験のともだちをもつ。出産した人におめでとうと言えなかったという時期もあり、人間は複雑です。その後年齢を重ねるにしたがって克服されていきます。
「デトックス:体内にたまった毒を出す。健康法」
子づくりよりも、仕事優先。長時間労働なので、睡眠時間確保が優先。
気持ちの折り合いをつけるのに時間がかかる。
「エストロゲン:女性ホルモン」、「リスクファクター:発病確率を高める要素」、「ロールモデル:模範人物」、「リスクヘッジ:損失の危険回避」、「マミートラック:子育て就労優先で出世コースからはずれる。」、「ステップファミリー:再婚連れ子ありのファミリー」、「キャリアウーマン:専門知識・技術をもって仕事をする女性。できる女。子どもなしで仕事を追求するタイプ」、「チョコレート嚢腫:のうしゅ。子宮内膜症」、「マウンティング:張り合う」、「AI:人工知能Artificial Intelligence」、「妊孕性:にんようせい。女性の妊娠する力、男性の妊娠させる力」、「カタルシス:思いを語っていやされる。精神の浄化」、「ウーマンリブ:1970年代の女性解放運動」、「キューレーション:ネット情報を整理整頓して価値を形成する人キューレター」
なかなかがんばってもかなわない妊活はダイエットに似ていますが深刻度が違います。
女性が年上妻もなかなか厳しい。
不妊の原因をもつのが夫なのか妻なのかを双方の両親に言えないという部分はどうして言えないのかわかりませんでした。
「ウェリントン型の眼鏡:逆台形のデザイン」
中高年以降結婚されたカップルの新婚生活もさまざまです。「別居婚」、「通い婚」、「50歳以降の子なし婚」
たしかに長年のひとり暮らしから、自由を拘束されるふたり暮らしは苦しい。ひとり暮らしはさびしいけれど、気楽で自由で快適です。
結婚制度にのれない人もいる。婚姻届けはしていなくてもパートナーがいる人はいる。そのほうが対等、とくに子どものいない女性にとっては事実婚のほうがいい。ときに不倫状態のときもある。うーん。いろいろあります。相手が結婚していることを知らなかった。
仕事で、子育て経験を仕事に生かすために、子を産んで育てるというのは、本末転倒な気がします。
子どもがいなくて困ること。歳をとってから、頼れるもの。お金、医療・福祉制度、友人。子どもがいても子どもが助けてくれなければ頼れるものは同じのような気もします。逆にこどもに年金を搾取されそう。
結婚願望がない女性がいる。理由は、こどもの頃の両親の不仲、こどもの頃に、働きながらの子育ての大変さを見た経験があること。
不妊治療に助成金が出ることは初めて知りました。
夫婦のことは夫婦で決めていく。
こどもがいない夫婦だからできたこともある。
いっときは、こどもがいる人といない人との距離感ができるが、最後は、こどもがいる人も子育てを卒業して、こどものいない人と遊べる環境に至る。それまでに長い歳月がかかる。
励ましの本です。
子どもを育てる自信がないという親の割合が意外に高い。働きながら育てることは女性にとっては体力的にもきつい。
不公平感。昔は、女性は家庭で育児、今は子どもを預けて外で働く。そういう女性には優遇があるが、子どものいない女性はかれらの負担を背負わされて仕事量が増えるデメリットあり。子どもがいてもいなくても平等な社会にしてほしい。給料面の差が必要。
第4章専門家の方々のお話も有益です。ことに、20歳女性の卵(らん)は、20年前につくられたものという説明には衝撃を受けました。年齢を重ねるごとに卵も古くなる。40歳の人の卵は40年前のものになるそうです。卵の力も弱るのでしょう。
まじめに人生を考える1冊でした。
子どもを産むタイミングを逸した女性、あるいは、病気などで産めなかった女性の気持ちを表現する本です。
生きづらさがあるようです。
子どもがいなくても、生きづらくない人生を送りたい。そういった目標で、お話は始まります。
最初から、子どもをもてないとは思っていなかった。むしろとうぜんに子を授かると思って生活していた。ところが、そうではなかった。置き去りにされた感ありとあります。
1986年、「男女雇用機会均等法」、覚えています。画期的な法律が施行されたと当時、聞きました。この法律で、女性は、家庭から社会へ堂々と出るようになる。女性は仕事中心の生活になる。女性が社会進出したから出生率が低下した。それが、今は、出生率を高めるために制度改革が続いています。制度改革は進んでいるけれど、出生率は劇的には上昇はしてくれない。
20代で、子宮を失う女性は多いと感じます。つまり子を産めなくなります。本人はショックを受けます。
子を産むタイミングを仕事を優先したために逸する。後悔してもとりかえせない。
印象に残る表現の主旨として、「頭で納得できても、心は素直に譲ってはくれない。」、「こどもを見るのが嫌になる。」、「ママたちと距離をおきたくなる。」、「思いやる余裕がない。」、「産めないとひとりで十字架を背負う。」、「(未婚の母)選択的シングルマザー」、「よくばりすぎない。」、「未婚で子どもがいないと、さびしい人とかかわいそうな人だと思われる。」、「子どもの話ばかりの人、だれかの悪口ばかり言う人とは距離を置くようになる。」、「こどもには恵まれなかったけれどだんなには恵まれた。」、「自分の子どもを産むことはできなかったけれど、地域の子どもたちとふれあう活動に生きがいをもっている。」、「一生女でいる。」、「男たちは全員産まない。」、「体外受精は万能ではない」、「女性だから母性があるわけではない。」、「子どもが病気や障害をもつこともある。」
(つづく)
読んでいると、「結婚イコール即幸福になる。」ではないということが伝わってきます。結婚は忍耐です。夫婦間に重たい空気が流れる日々という部分を読むと身が引き締まる思いです。
流産にしても、不妊にしても、乳がんにしても、そうなる確率が低いわけではない。明日は我が身の可能性をもった日々の暮らしです。
共通体験のともだちをもつ。出産した人におめでとうと言えなかったという時期もあり、人間は複雑です。その後年齢を重ねるにしたがって克服されていきます。
「デトックス:体内にたまった毒を出す。健康法」
子づくりよりも、仕事優先。長時間労働なので、睡眠時間確保が優先。
気持ちの折り合いをつけるのに時間がかかる。
「エストロゲン:女性ホルモン」、「リスクファクター:発病確率を高める要素」、「ロールモデル:模範人物」、「リスクヘッジ:損失の危険回避」、「マミートラック:子育て就労優先で出世コースからはずれる。」、「ステップファミリー:再婚連れ子ありのファミリー」、「キャリアウーマン:専門知識・技術をもって仕事をする女性。できる女。子どもなしで仕事を追求するタイプ」、「チョコレート嚢腫:のうしゅ。子宮内膜症」、「マウンティング:張り合う」、「AI:人工知能Artificial Intelligence」、「妊孕性:にんようせい。女性の妊娠する力、男性の妊娠させる力」、「カタルシス:思いを語っていやされる。精神の浄化」、「ウーマンリブ:1970年代の女性解放運動」、「キューレーション:ネット情報を整理整頓して価値を形成する人キューレター」
なかなかがんばってもかなわない妊活はダイエットに似ていますが深刻度が違います。
女性が年上妻もなかなか厳しい。
不妊の原因をもつのが夫なのか妻なのかを双方の両親に言えないという部分はどうして言えないのかわかりませんでした。
「ウェリントン型の眼鏡:逆台形のデザイン」
中高年以降結婚されたカップルの新婚生活もさまざまです。「別居婚」、「通い婚」、「50歳以降の子なし婚」
たしかに長年のひとり暮らしから、自由を拘束されるふたり暮らしは苦しい。ひとり暮らしはさびしいけれど、気楽で自由で快適です。
結婚制度にのれない人もいる。婚姻届けはしていなくてもパートナーがいる人はいる。そのほうが対等、とくに子どものいない女性にとっては事実婚のほうがいい。ときに不倫状態のときもある。うーん。いろいろあります。相手が結婚していることを知らなかった。
仕事で、子育て経験を仕事に生かすために、子を産んで育てるというのは、本末転倒な気がします。
子どもがいなくて困ること。歳をとってから、頼れるもの。お金、医療・福祉制度、友人。子どもがいても子どもが助けてくれなければ頼れるものは同じのような気もします。逆にこどもに年金を搾取されそう。
結婚願望がない女性がいる。理由は、こどもの頃の両親の不仲、こどもの頃に、働きながらの子育ての大変さを見た経験があること。
不妊治療に助成金が出ることは初めて知りました。
夫婦のことは夫婦で決めていく。
こどもがいない夫婦だからできたこともある。
いっときは、こどもがいる人といない人との距離感ができるが、最後は、こどもがいる人も子育てを卒業して、こどものいない人と遊べる環境に至る。それまでに長い歳月がかかる。
励ましの本です。
子どもを育てる自信がないという親の割合が意外に高い。働きながら育てることは女性にとっては体力的にもきつい。
不公平感。昔は、女性は家庭で育児、今は子どもを預けて外で働く。そういう女性には優遇があるが、子どものいない女性はかれらの負担を背負わされて仕事量が増えるデメリットあり。子どもがいてもいなくても平等な社会にしてほしい。給料面の差が必要。
第4章専門家の方々のお話も有益です。ことに、20歳女性の卵(らん)は、20年前につくられたものという説明には衝撃を受けました。年齢を重ねるごとに卵も古くなる。40歳の人の卵は40年前のものになるそうです。卵の力も弱るのでしょう。
まじめに人生を考える1冊でした。
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