2018年06月13日

太陽と月の大地 2018課題図書

太陽と月の大地 コンチャ・ロペス=ナルバエス作 宇野和美訳 福音館 2018課題図書

 スペインの昔の話です。50ページぐらいまで読んだところで感想を書き始めます。

 1492年、コロンブスがアメリカ大陸を発見しています。日本は、室町時代です。

 宗教の対立があります。キリスト教とイスラム教です。100年間ぐらいかけて、イスラム教徒がキリスト教徒に追い出されたような内容と、冒頭付近を読むと、書いてあります。
 キリスト教が上で、イスラム教が下みたいな雰囲気がただよいます。

 スペインの南部地中海寄りのアンダルシア地方グラナダアルハンブラ宮殿の名称は、クラシックギターの名曲を思い出させてくれます。

 架空の人物として、マリア(若い女性、キリスト教徒伯爵の娘)、ミゲル(若い男性、農夫の子。山賊になる。元イスラム教徒でキリスト教徒に改宗、モリスコという)、エルナンド(若い男性、ミゲルの弟、モリスコ、農夫の子)、ディエゴ・ディアス(ミゲルとエルナンドのおじいさん。モリスコ)
 マリアの亡くなったおじいさんとエルナンドの生きているおじいさんとは少年時代からの親友だった。

「ベガ:グラナダの沃野よくや:肥えた土地。平野
「メルコ―チャ:蜂蜜を使ったお菓子」
「バジル:さわやかな香りの草」

(つづく)

 読み終えました。スペインの歴史物語でした。日本の関ヶ原の合戦みたいなことが、キリスト教徒がイスラム教徒を国から排除するという方針で書かれています。
 ポイントは、「悲恋」、おさななじみで仲のよかったキリスト教徒伯爵の子の女性と、戦争でキリスト教徒を恨むようになるイスラム教徒の農夫の子男性エルナンドの関係です。キリスト教徒の女性マリアの愛情はなかなかイスラム教徒の男性エルナンドには届きません。エルナンドは自尊心を傷つけられたのです。

 人間はなにかに寄りかかっていないと生きていけない。寄りかかるものが「宗教」

「レダマ、ゴジアオイ:地中海沿岸に咲くマメ科の落葉低木と同じく地中海沿岸に咲く花」
「ギョリュウ、キョウチクトウ:落葉小高木と常緑小高木・八重の赤い花、一重の白い花が咲く」
「アトリとクロウタドリ:全長16㎝スズメの仲間と体長28㎝カラスみたいな鳥」
「絹の天蓋:きぬのてんがい。貴人の寝台の上に設置する覆い(おおい)」
「ガレー船:人力でこぐ軍艦。地中海で使用。帆船部分あり。」
「レコンキスタ:キリスト教国家によるイベリア半島支配(スペイン、ポルトガルのある半島)」

気に入った表現の趣旨として、「月の光で川の水が銀色に染まった。」

 時代は、1492年に始まり(イスラム王朝倒れる)、1567年にイスラム教徒弾圧に対するイスラム教徒の蜂起(ほうき、反乱)があり、イスラム教徒はキリスト教徒に敗北する。状況としては、蜂起の呼びかけに応じるイスラム教徒が少なかったような記述です。キリスト教への改宗者が多かったのかもしれません。戦争に負けたイスラム教徒は奴隷として売られる。戦前親しかったキリスト教徒が友人のイスラム教徒を救うために彼を奴隷として購入する。買われたイスラム教徒の気持ちは複雑で、救ってくれたキリスト教徒と別れたい。また、夫婦でイスラム教徒とキリスト教徒の場合もあり、ややこしい。
 1573年にスペインを逃れてアフリカへ渡ったイスラム教徒男子エルナンドからスペインに住む幼なじみキリスト教徒マリアあてに手紙あり。次の手紙は1615年に出されています。時間の隔たりがとても遠い。

 異教徒同士は仲良くなれないのか。多神教の日本人にはわかりにくい。

 平和が大事。なにかしら対立して恨むという、人間には欠陥があります。


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