碧くて痛くて脆い(もろい) 住野よる

碧くて痛くて脆い(もろい) 住野よる 角川書店

 どうしてこの人の作品は売れるのか。そこが読む動機です。

 読みはじめてしばくらくして、君の膵臓が食べたいパターンです。彼女がもういない。大学生小説かと思いながら100ページ手前付近を今読んでいます。死んだのか、生き別れなのか。

 タイトルの意味は、こどものまま(青春)大人になるということだろうか。
 いまどきの若者像からスタートです。他人に近づきすぎない。反論しない。そうやって自分の身を守る。

 秋好寿乃(あきよし・ひさの)がいなるであろう女性で、主人公は、田端楓(たばた・かえで) という男性で、ふたりとも大学1年生からスタートします。

 なりたい自分になりたかったけれど、あれから3年がたっても、なりたい自分になりきれていない。

 モアイと戦う。

 後輩が、ポンちゃん。ポンちゃんのキャラが、秋好(あきよし)に似ている。
 モアイをつくった人間が、モアイの外にいる。わかりにくい。

(つづく)

 読み終えました。
 「モアイ」が、大学のサークルなのですが、どういう内容のものかわからず抽象的です。
 たこ焼きパーティを開きながら、飲料水を飲んで、語り合う。
 人間関係づくりをする。
 途中、異性間で遊ぶ犯罪に近い交遊バーティみたいな扱いの印象を受ける部分もあります。またなんとか真理教みたいな宗教の雰囲気もあります。
 大学内の狭い世界、まだ、就職前の未成熟な人たちの集まりです。
 モアイの理想は、できるだけ多くの人を幸せにすることです。

 読み終えてみると、まじめな作品だったという感想をもちます。

 主人公田端楓が秋好寿乃に恋をするけれど、告白できない。秋好寿乃は、ほかの男が好きになる。そこから、田端楓の葛藤が始まる。三角関係と復讐劇。人づきあいに距離をもつ性質が沁みついている田端楓のキャラクター。

 経過のなかで、人が人を利用する手法・時間があります。そこで、各自が悩む。だれしも、自分中心主義で人を利用しようとする。それを悪ととらえて悩む。

 うわべだけの仲良しこよし。偽善者的なのか。

良かった表現として、 「後天的に自分をつくっていくタイプ」、「人見知りセンサー」、「理屈を求める人間」、「安全圏で笑っている」、「話題を広げようとしない」

調べたこととして、「ヒロのデレ:恋愛でデレデレする。」

 田端楓は人との距離感を保ちたい。傷つきたくないから、人づきあいをしない。

 作者は何を発信したいのだろう。青春時代の葛藤だろう。

 登場人物たちは、みんな若い。
 昔の若者たちのアルコールやタバコが、今の、スマホやSNS、中毒の対象なのだろう。

 名前をカタカナ変換するから、同一人物なのに、違う人かと勘違いするけれど、それは、作者の策略の一部なのだろう。

 構築と破壊。その繰り返しが人生。
 
 悪人は、人を利用しようとする。自分では中心に自分を置かない。責任をかぶるから。

 人間不信。信頼関係のない世界では、みんな不毛に向かって走っている。

 秋好寿乃の個性として、「自分はなにをやっても許される。」 というものがある。強烈な自己肯定である。

 やっぱり、かなり、まじめな作品です。

著者紹介文のところで、「よなよなエール:長野県の地ビール」

Posted by 熊太郎 at ◆2018年03月16日08:47読書感想文

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