2017年02月02日

(再鑑賞)60歳のラブレター 邦画

(再鑑賞)60歳のラブレター 邦画 2009年公開 DVD

 泣けました。前回観たのは、2014年ですが、そのときは、今回ほどしっかり観ていなかったので、観察力不足でした。

 冒頭は、えッ!? と驚かされるシーンから始まります。定年退職最後の日を終えて、仕事場の人たちがくれた花束をもったご主人がドアを開けるのですが、ドアのむこうにいるのは妻子ではなく、そこは自宅でもなく、愛人のマンションなのです。ひどい男を演じるのが中村雅俊さんです。

 上手に3組のカップルの調和がとられています。
 ぶきような人たちです。
 つくり手の愛情が、画面ににじみ出ていました。映画ってイイナー
 押して引いて、引いて押しての展開が絶妙です。
 映画は常にハッピーエンドであってほしい。
 BGM(バック・グランド・ミュージック)が優しい。

 伏線として、「お届けもの(30年前に新妻が新婚旅行先の四国で書いた手紙)」、「ミッシェル」、「英語の学習」、「ラベンダー畑」

気に入ったセリフ、文節表現として、「(定年退職後、再雇用で会社に残ることについて)老害の連中の仲間入りをするのはご免だ」、「結婚というシステムはいずれなくなる(でも、なくならない)」、「(定年でその権力は)もう終わっているのに、終わっているという自覚がないとう趣旨の表現」、「俺をひとりにしたら許さないぞ(脳腫瘍手術で手術室へ入っていく愛妻へ)」、「旦那さんステキな方ですネ(看護師さんの言葉)」、「最初から(30年前の地点から)やり直そう」、「裸の気持ちでぶつからないと、夫婦は永遠に幸せにはなれないという趣旨の母と娘の会話」、「(人生って)ばかみたい」

あとは、自分で考えたことです。
会社と自己顕示欲のために仕事・仕事で、夫は大事なものを地位と引き換えに失った。奥さんは、30年間耐えた。(ありがちな夫像です。)

いつ死んでもいいように、今、この瞬間に死んでも後悔しないように、今やりたいことを今やる。

(人生は)うまくいかない。うまくいくことよりも、うまくいかないことのほうが多い。




2014年8月2日 60歳のラブレター 映画 DVD

 タイトルは別のものに変えた方がもっとよくなると、観終えて思いました。観る前、なんだか、真面目くさった堅苦しいタイトルなので抵抗感がありました。
 3組30年間ぐらいの結婚生活を経たらしい夫婦と親子の物語です。定年退職後の離婚とか、結婚途中の配偶者との死別、再婚話、娘たちの出産、本人たちの病気などを織りまぜながら、各家庭で手紙が登場します。それは、感謝であったり、謝罪であったりします。
 同世代の人が観ると、胸が詰まるほどの感動を覚えることでしょう。30年間というのは長いようで短い。いつの間にか、あっという間に過ぎる期間です。そのあとの30年間がどうなのかは、これから体験していく立場です。3組夫婦が若かったころの時代背景はなつかしい。老いてみると、若かりし頃の元気やヒーロー状態は、一時限りの昔の夢でした。しんみりします。いつまでも現役にこだわるのではなく、静かに引退する。共感しました。

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