2017年01月02日

夜行 森見登美彦

夜行 森見登美彦 小学館

短編6本の連作です。
内容は、恐怖小説、スリラー、ホラー、怪談です。
旅行が下地になっています。
そのほとんどが、訪れたことがある場所なので、現実感がありますが、理解できない部分も多い。キツネの化かし(ハクビシン)とか、死の予言、それらについて、だからどうしたと思ってしまう年齢になってしまいました。
10年前、京都、鞍馬の火祭り観光時、グループ旅行のメンバーのうち、1名の女子が失踪しました。いまだに見つかっていません。
今回は、そのことを知る当時のメンバー5人が京都鞍馬に集まりました。
おぞましさ、怖さへと導いてくれるのは画家岸田道生きしだ・みちおの連作画「夜行」です。48作品あるそうです。

「尾道」
 10年前、京都鞍馬火祭り見学旅行中に失踪した長谷川という女性のその後を追う推理小説か。
 仲間のうちのひとり、中井さんの語りです。彼は5年前に、尾道へ行った。
行方不明になった自分の妻をその地で見つけますが、奥さんは中井さんを知らないと言います。
 人間と獣(けもの。この場合きつねとか猫)の霊が交錯した物語だろうか。
尾道再訪問なのに、初めてですかと聞かれて、そうですと嘘をつくシーンが繰り返し出てきます。何か意味がある。
 時間が止まっている。

「奥飛騨」
 旅は、みんなで密室に閉じ込められているようなものだから始まります。今度は、武田さんが語り始めます。4年前奥飛騨へ旅したことがある。
 その地で、グループメンバー4人のうちの2人に、近々死ぬであろうという死相があらわれていると予言する女性が登場します。不気味です。
 今度の動物は、ハクビシン(狐みたいな動物)です。
 神秘的ですが、なにがどうなっているのか、わかりません。

「津軽」
 今度は、藤村さんです。3年前の2月に津軽へ行かれました。
 夜行列車の旅です。本編シリーズは、鉄道が好きな人向きです。
 岸田画伯、夜行シリーズ、その点で、ワンパターンです。
 精神病患者さんが見える世界です。幻視です。
 
「天竜峡」
 列車の中、ボックス席に、お坊さんと、女子高生、そして、隣のボックス席に田辺さんが座っています。2年前の春の話です。

「鞍馬」
 最初のシーンに戻りますが、中身はもとに戻れません。
 鞍馬の天狗にばかされた。
 このアイデアは、若い頃、聞いたことがあります。
 もう一工夫ほしい。
 不思議な感覚があるものの、10年前、4年前、3年前、2年前ときて、その年数の関連がピンとこない。自分の読解力がないせいかもしれないが、すっきりわかる書き方があるとも思える。
 最後には、だから、尾道なのかという結論に達しました。時をかける少女です。


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