2016年11月17日

心が折れる職場 見波利幸

心が折れる職場 見波利幸(みなみ・としゆき) 日経プレミアシリーズ

産業カウンセラーをしている著者のアドバイス本です。
心が折れる職場を放置することはできないないという強い意思から始まります。
目次をながめます。上司に対する評価があります。自分が思うに、上司の指示は絶対的なものではありません。上司は、止めてほしい気持ちをもっています。自分一人で判断できることは狭い範囲です。部下には、ダメなものはダメですと進言してほしい。

 目次で興味をもったのは、「論理的思考が重視される職場の欠点(職場では、寄りかかれる理屈・根拠・前例が必要です。本書では、論理よりも心が動く感情が大事とあります。)
「なぜ、公務員は異動で不調になるのか(公務員に求められるのは、オールマイティーな浅く広い知識と協調的な順応性です。人事異動は、ときに、転職に近い。順応できなければメンタル病になります。)
「睡眠は、一日6時間より、2日で、12時間でいい(そうは思えない。)」
「アルコール依存症になる人に生粋の酒好きはいない(なんともいえない)」

心の折れやすい職場チェックがあったのでやりました。幸いに自分の職場は、「今のところ、心が折れにくい職場です」でした。

 飲み会がない職場は心が折れやすいは微妙です。歓送迎会、忘年会は最低限あると思いますが、随時というのは今の時代、むずかしい。健康管理とか年齢に応じた体力面、お金の負担、共働きの事情など壁は多い。今は、有志でやるしかないと思います。

「雑談できる雰囲気は重要」は、そのとおりです。仕事の話ばかりしていてもやりきれません。

「テレビドラマや映画を観て泣く」。小説を読んで泣く。マンガを読んで泣く。感受性を失うと心が折れるそうです。

言い訳の書なのかもしれない。いろいろ理屈が書いてある。
就職したころ、もう何十年も前、先輩から、「(自殺で)死にたい奴は、死ねばいい」と聞かされました。たとえば、自殺しようとした人をそのとき助けたとしても、彼は、あるいは彼女は、再び自殺しようとする。そのたび、何度も助けることはできない。他人ならそれですむかもしれませんが、身内の場合はそうはいかない。

意味を知る言葉として、「とりつく島もない:頼りにすること何もない」、「ドーパミン:脳にやる気を指示する物質」、「モチベーション:動機付け」

 良い評価として、「研修は実例紹介」、「職場に承認(自分の存在を確認)がない。ならば、職場以外の場所、世界で承認されることで自己満足する」

 帰宅後に持ち帰りの仕事をすることは×。されど、仕事がはかどらなければ、やっぱりメンタルになる。バランスがむずかしい。

 人前で叱責する人間は、自己アピールをしたい。的を得ています。

 メンタル社員の厚遇をして、会社が倒れたらもともこもない。明け方読み終えたあとの最後の感想でした。

(翌々日)
 最初からページをめくりながら、ふりかえりをしました。メンタルの病の人が増加した。
 昔と今と何が違うのだろう。思えば、むかしは里山や川、海での動植物とのふれあいという自然が身近にあった。庶民は平等に貧しかった。根性とか努力とかがはやっていた。協力関係があった。温かった。未来への希望や夢があった。
 今は、便利になった。集団から個になった。独り暮らしが増えた。つまり、孤独な人が増えた。むかしは、大家族だった。ただ、どちらがいいともわるいとも言えない。時代のありようを評価することはできない。
上司が言っていることがすべて正しいわけがない。
学歴よりも経験のほうが貴重である。長時間労働でも好きでやっているのなら苦にはならない。
ひとりでいたい人は、ひとりでいたい仕事をあてがう。適材適所の配置。
「会話」や「対話」を大切にする。
ばかになれないと環境に順応できなくなる。
ほめられるとやる気が出る。

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