2016年06月22日

ひみつのきもちぎんこう 2016課題図書

ひみつのきもちぎんこう ふじもとみさと作 田中六大絵 金の星社 2016課題図書

 道徳のような本でした。人はこのように生きていきなさい、生きるべきですという教えと導きです。
 他人には親切にしなさい。暴力をふるってはいけません。意地悪をしてはいけません。あたたかい心、ぬくもりある気持ちで接しなさい。そうすれば、まわりのひとたちもあなたに親切に接してくれるという内容です。

 てらだゆうたくんは、乱暴者です。気に入らないことがあると、すぐ手が出て相手の頭を叩きます。まずは、りくくんを叩きました。りくくんの動作がゆっくりだからいらいらして、りくくんの頭をコツンとはたいたのです。いけません。
 はたかれたりくくんの気持ちはどうでしょうか。もう二度とてらだゆうたくんとはお話したくなくなるし、しかえしだってしてやろうと思うのが人間の常です。
 てらだくんのような人は、さいごには、ひとりぼっちになります。だれもともだちにはなってくれません。

 悪いことをすると、「ジャリーン」という音がして、悪いことをしたという証拠の黒コインがきもちぎんこうにたまる仕組みです。そして、黒コインが100個たまるとわざわいがおこるのです。そのひとはもういい心をもつことができなくなるのです。もうともだちはできません。ひとりぼっちで、悲しい一生をおくって死んでいくのです。(この世の中には、ほんとうに、そういうひとがいたりします。)黒コインは、【うそきもち】です。てらだゆうたくんは、だんだん不安になってきました。それは、てらだゆうたくんは、ほんとうはやさしい子だからです。

 本の表紙をめくるといっぱい1円玉のような絵がならんでいます。絵には、「いくじなし」とか、「よわむし」、「じぶんかって」、「ふしんせつ」、「いじわる」など、いっぱい書いてあります。あなたはどうでしょうか。あてはまりますか。わたしは、あてはまることもあるし、あてはまらないこともあります。
 いやなことや、つらいことを克服する、のりこえる言葉が書いてあるぎんいろコインがあります。「どりょく」、「ゆうき」、「チャレンジ」、それらを読んでいたら、ちからがわいてきました。がんばろう。ぎんいろコインは、【ほんまきもち】です。
 つぎの朝、てらだゆうたくんは、ぼうしがとばされてこまっていた1年生の女の子をたすけてあげました。もうだいじょうぶと女の子をはげましてあげました。そして、おばあさんのにもつももってあげました。ここみちゃんからは、いたわりのことばをかけられました。ゆうたは、「ありがとう」と感謝のことばを言うことができました。

 きもちぎんこうの建物はとても古い。明治時代の建物のようです。ぎんこうの責任者であるばんとうさんは、あたまにちょんまげをゆっています。おさむらいさんのようですが、さむらいではなく、商人です。

 きもちぎんこうからのお知らせは、携帯電話やスマートフォン、パソコンのメールではありません。紙にかいた手紙です。

 ここみちゃんは、からだがふじゆうな障害者のようです。ここみちゃんは、乱暴者ではありませんが、小心者です。ひとにああしてほしい、こうしてほしいという依存心も強い。だって、自分はからだがふじゆうだからとも思っています。だから、ここみちゃんには、ぎんいろコインが必要なのです。

 やればできるというたとえばなしです。
 ただ、やったから、お金になるというつながりは、なかなかシビア(厳しくまじめ)です。

 84ページのカラーの絵はすがすがしくて、なかなか気持ちよい。


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