2016年06月20日
シンドラーに救われた少年 2016課題図書
シンドラーに救われた少年 レオン・レイソン 河出書房新社 2016課題図書
毎年、課題図書にユダヤ人のことを素材にしたものが選ばれます。
戦争反対(平和の希求)、人種差別撤廃という目標は、消えることがありません。なぜなら、人間が地球上のこの世にいる限り、どこかで戦争が起こっているし、差別もなかなかなくなりません。だから、言い続けなければ、社会秩序が壊れてしまうのです。
シンドラーに命を助けられた本人の手記です。シンドラーのリストという映画を観たことがあります。シンドラーは商売人でした。けして、全面的な善人ではありません。暗闇の部分ももっていました。ただし、人間はだれしもそういうものです。生きているすべての時間帯でいい人を演じていたら心が破たんしてしまいます。
彼の偉業は、ドイツヒットラーが掲げたユダヤ人大虐殺のふところに居て、おおぜいのユダヤ人の命を救ったことにあります。敵中で人々を助けています。自分の命が危なくなるのに、すごい度胸です。人を救うためには、悪行もしています。
以前、映画を観たときの感想文が残っていました。次のとおりです。
…証言者の言葉にあるとおり、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーは天使ではありません。
お金とワインと女が好きな男です。ただ、人情深い。おそらく彼は苦労人でしょう。自分の工場で働かせることにして、ユダヤ人労働者にブルーカード(労働証明書)を提供(偽造に近い)して、ドイツ軍の収容から除外させる。贈賄も積極的にやる。お金でユダヤ人たちを救っていきます。彼の工場で働く(実際は働かない、身体的、高齢でなどの働けない人を働いているように見せる。)人々1200人の氏名をリストに載せて、彼ら、そして彼らの子孫の生命を維持させたのです…
「シンドラーに救われた少年」、この本の原題が、本の外側に書いてあります。「THE BOY ON THE WOODEN BOX」、木箱の上の少年という意味です。この意味のヒントは、19ページ1行目にあります。「その木箱は、私を役に立つ存在に見せ、生きるチャンスを与えてくれた。」。つまり、前述した映画にあった、機械のスイッチに手が届く労働者としての価値があるようにドイツ兵に見せたのです。(136ページにも記事があります。)
1965年秋から始まります。オスカー・シンドラーと作者のレオン・レイソン(元少年。当時15歳、当時の外見は10歳、65年の今、35歳)がアメリカ合衆国ロサンゼルス空港で再会を果たします。シンドラーは元少年に「チビのレイブ」と声をかけてくれました。
第1章、レオン少年の生い立ちから始まります。東ヨーロッパ、ポーランド北東部、ナレフカ村で出生。5人きょうだい(男4人、女1人)の末っ子として生まれた。一家はユダヤ教の信者だった。キリスト教徒から、キリスト殺し(聖書におけるユダの裏切り)と責められることもあったが、キリスト教徒とユダヤ教徒、両者の宗教は共存していておおむね平和だった。
むずかしい単語などです。「ラビ:ユダヤ教における指導者。学者」、「ヘデル:ユダヤ人学校。ヘブライ語、ユダヤ教について学ぶ。午前中は、公立小学校へ通い、午後はヘデルに通う。」、「シオニスト:ユダヤ民族主義者。イスラエルにユダヤ国家をつくろうの運動者」、「ホロコースト:ドイツナチス党によるユダヤ人大量虐殺」、「イディッシュ語:現在はユダヤ人が用いる言語」、「東方正教会;キリスト教の勢力。ロシア・モスクワの勢力が強かった」、「ヘブライ語;イスラエルで話される言葉」、「ポグロム:ユダヤ人大虐殺(ユダヤ人に生まれるということは、差別を受ける民族に生まれるという厳しい現実があります。ユダヤ人各自は、それをどう克服していくのだろう。)」
、「モシェック:ユダヤ人少年に対する蔑称(べっしょう、見下し、バカにした言葉)」、「ペシャイニグング:身分証明書。これがあるとユダヤ人でもドイツ兵から逃れられた。ドイツの会社の正社員という身分証明書」、「ガラレッタ:鶏の足を煮凝りにしたポーランド料理」、「シナゴーグ:ユダヤ教の会堂(集会所)」、「トーラースクロール:巻物」、「ゲットー;ナチスドイツがユダヤ人を集めた地域」
以下は、胸に響いた文節や要旨です。「ユダヤ人を排斥することはヒトラーの重大計画だった(ヒトラーはすべてのトラブルをユダヤ人の存在のせいにした」、「いったいなぜ、ドイツ人はユダヤ人を差別するのか理解できなかった(アメリカ合衆国における有色人種差別を思い出しました)」、「父は空腹でも昼食に支給されるパンを食べず家族のためにパンを持ち帰った」、「ナチスは、ありえないほど狭い場所にユダヤ人を詰込み最低の暮らしをさせた」、「絶え間ない空腹と闘う」、「ユダヤ人を名前で読んだだけでも罪になった。(収容所では番号で呼ばれていた。まるで、刑務所です。)」、「1943年2月初旬、ドイツが敗北する可能性を感じた。そのときまで耐えれば…」、「わたしたちは、生きる屍(しかばね、死体)になっていた。」、「シンドラーは不可能を可能にした。(ナチスに巨額のわいろを渡して、ユダヤ人女性たちを高度な技術を身につけた(武器製作)労働者と偽ってその命を助けた。)」、「(ドイツが戦争に負けて)シンドラーが言った『きみたちは自由だ』(されど、収容されていたユダヤ人は、どうしていいのかわからなかった。)。シンドラーは連合国軍に逮捕・処分されるので逃げた。(1945年5月8日ソ連兵がひとりゲートに現れた。)」、「また、学校へ行けるかもしれない(教育を受ける権利)」、「住む場所を探す。(移動と居住地選択の権利)」、「働く場所を探す。(職業選択と働く権利と義務)」、「英雄は、最悪の状況で、最善を尽くす。」
(つづく)
5日間ほどかけて、今朝方、読み終えました。読み応えのある1冊でした。
全裸にされたユダヤ人弱者(高齢者、こどもなど)が屋外、寒いなか、固められて、人間扱いされずに、放置されて、そんな状態であれば、死ぬのに、本能のまま呼吸を続けて、一日一食のうすいスープで生きながらえて、終戦を迎えて、終戦を迎えても、どう生きていけばいいのかわからなくて、ふつう、気が変になるだろうという、過酷な長時間を過ごされています。信じられない。
街全体が、地獄絵図だったかというと、そうではない。ドイツ人たち家族は普通に暮らしていた。そして、ユダヤ人の実態を耳にすると、「知らなかった」と、自分には責められる理由がないと説明する。たぶん、知っていても、何もしてくれなかったに違いない。権力の前に、何もしようとしなかったに違いない。
まるで、架空の小説を読んでいるようですが、事実です。
びっしりと文字をページに書き詰めた文章ですが、読みやすい。ていねいな筆記で、情景がよくわかります。
以下、読書の経過です。
読んでいる途中、杉原千畝(すぎはら・ちうね)という人を思い出しました。日本人版、シンドラーのリストの人でした。たしか、外交官で、ヨーロッパで働いていたときに、何千人ものユダヤ人を逃がすためにビザの発給手続きをした偉人でした。20年少し前に、バス旅行の途中で、岐阜県内の展示館を訪れたことがあります。人間には二種類あります。攻撃する人と、救おうとする人がいます。
百田尚樹(しゃくた・なおき)作「カエルの楽園」があります。日本国は中国に侵略されて滅びるのです。攻められても攻めかえさなかったから滅びたのです。そんなことも思い出しました。ポーランドの軍事力は弱かったから、ドイツに数日間で国を占領されたのです。
オスカー・シンドラーは、ナチス党員の事業家でした。けして、国連の職員ではありませんし、アメリカ側の人間でもありません。そこがすごい。彼は、ユダヤ人1200人を助けるために自らの命を賭けていた。
73ページにこうあります。シンドラーのことを人々は、悪党、女好き、戦争成金、酔っ払いなどと表現した。人間はストレスをどこかで解消しなければ、心のバランスを平均に保てません。輝く部分があれば、それと同じぐらいの大きさの闇が必要です。
読んでいると、少々のことで不満を言う日本人気質に嫌悪感をもつようになります。人種差別とか、民族差別、戦争による虐待、怒りをどこにもっていけばいいのだろう。
侵略されないために武力はもたなければならない。しかし、軍部の暴走は許してはならない。武力があっても戦争にならないよう努力は続けていかなければならない。互いの違いを認めながら共存の道をさがさねばならない。
「家族」という単位を重視した手記でもあります。作者は、15歳から19歳までの苦労を家族に支えられて耐え抜きました。究極の極限状態に耐えられたのも、そばに両親やきょうだいがいたからです。人間のもつ悪の頂点のような行為でした。ユダヤ人全員から見て、ドイツ人は全員が殺人鬼だったはずなのに、ドイツ人であるシンドラーの存在は重要で特異でした。人間には2種類いる。
主人公は、両親とともにアメリカ合衆国へ渡り、その後、努力して教師になり、結婚して家庭をもちしあわせに暮らして、2013年に人生を終えています。
主人公が、船でアメリカ大陸に上陸したあと、東海岸ボストンからイリノイ州シカゴ経由の鉄道で、西海岸ロスアンジェルスまで旅するシーンは感動的です。
ロスアンジェルスには、勉強できる幸せが待っていました。彼は、「自由」を財産としてとらえています。こどもにたちに悲惨な体験をさせたくないという気持ちが強い。
シンドラーは、その後、不本意な人生を歩んで、1974年(昭和50年)に、西ドイツ国内で亡くなっています。彼はユダヤ人好きで、ドイツ国家への反逆者でした。彼の希望により、彼はユダヤ国家イスラム国エルサレムに葬られました。こどもがいなかった彼は、助けたユダヤ人たちこそ自分のこどもということを言っていたそうです。
毎年、課題図書にユダヤ人のことを素材にしたものが選ばれます。
戦争反対(平和の希求)、人種差別撤廃という目標は、消えることがありません。なぜなら、人間が地球上のこの世にいる限り、どこかで戦争が起こっているし、差別もなかなかなくなりません。だから、言い続けなければ、社会秩序が壊れてしまうのです。
シンドラーに命を助けられた本人の手記です。シンドラーのリストという映画を観たことがあります。シンドラーは商売人でした。けして、全面的な善人ではありません。暗闇の部分ももっていました。ただし、人間はだれしもそういうものです。生きているすべての時間帯でいい人を演じていたら心が破たんしてしまいます。
彼の偉業は、ドイツヒットラーが掲げたユダヤ人大虐殺のふところに居て、おおぜいのユダヤ人の命を救ったことにあります。敵中で人々を助けています。自分の命が危なくなるのに、すごい度胸です。人を救うためには、悪行もしています。
以前、映画を観たときの感想文が残っていました。次のとおりです。
…証言者の言葉にあるとおり、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーは天使ではありません。
お金とワインと女が好きな男です。ただ、人情深い。おそらく彼は苦労人でしょう。自分の工場で働かせることにして、ユダヤ人労働者にブルーカード(労働証明書)を提供(偽造に近い)して、ドイツ軍の収容から除外させる。贈賄も積極的にやる。お金でユダヤ人たちを救っていきます。彼の工場で働く(実際は働かない、身体的、高齢でなどの働けない人を働いているように見せる。)人々1200人の氏名をリストに載せて、彼ら、そして彼らの子孫の生命を維持させたのです…
「シンドラーに救われた少年」、この本の原題が、本の外側に書いてあります。「THE BOY ON THE WOODEN BOX」、木箱の上の少年という意味です。この意味のヒントは、19ページ1行目にあります。「その木箱は、私を役に立つ存在に見せ、生きるチャンスを与えてくれた。」。つまり、前述した映画にあった、機械のスイッチに手が届く労働者としての価値があるようにドイツ兵に見せたのです。(136ページにも記事があります。)
1965年秋から始まります。オスカー・シンドラーと作者のレオン・レイソン(元少年。当時15歳、当時の外見は10歳、65年の今、35歳)がアメリカ合衆国ロサンゼルス空港で再会を果たします。シンドラーは元少年に「チビのレイブ」と声をかけてくれました。
第1章、レオン少年の生い立ちから始まります。東ヨーロッパ、ポーランド北東部、ナレフカ村で出生。5人きょうだい(男4人、女1人)の末っ子として生まれた。一家はユダヤ教の信者だった。キリスト教徒から、キリスト殺し(聖書におけるユダの裏切り)と責められることもあったが、キリスト教徒とユダヤ教徒、両者の宗教は共存していておおむね平和だった。
むずかしい単語などです。「ラビ:ユダヤ教における指導者。学者」、「ヘデル:ユダヤ人学校。ヘブライ語、ユダヤ教について学ぶ。午前中は、公立小学校へ通い、午後はヘデルに通う。」、「シオニスト:ユダヤ民族主義者。イスラエルにユダヤ国家をつくろうの運動者」、「ホロコースト:ドイツナチス党によるユダヤ人大量虐殺」、「イディッシュ語:現在はユダヤ人が用いる言語」、「東方正教会;キリスト教の勢力。ロシア・モスクワの勢力が強かった」、「ヘブライ語;イスラエルで話される言葉」、「ポグロム:ユダヤ人大虐殺(ユダヤ人に生まれるということは、差別を受ける民族に生まれるという厳しい現実があります。ユダヤ人各自は、それをどう克服していくのだろう。)」
、「モシェック:ユダヤ人少年に対する蔑称(べっしょう、見下し、バカにした言葉)」、「ペシャイニグング:身分証明書。これがあるとユダヤ人でもドイツ兵から逃れられた。ドイツの会社の正社員という身分証明書」、「ガラレッタ:鶏の足を煮凝りにしたポーランド料理」、「シナゴーグ:ユダヤ教の会堂(集会所)」、「トーラースクロール:巻物」、「ゲットー;ナチスドイツがユダヤ人を集めた地域」
以下は、胸に響いた文節や要旨です。「ユダヤ人を排斥することはヒトラーの重大計画だった(ヒトラーはすべてのトラブルをユダヤ人の存在のせいにした」、「いったいなぜ、ドイツ人はユダヤ人を差別するのか理解できなかった(アメリカ合衆国における有色人種差別を思い出しました)」、「父は空腹でも昼食に支給されるパンを食べず家族のためにパンを持ち帰った」、「ナチスは、ありえないほど狭い場所にユダヤ人を詰込み最低の暮らしをさせた」、「絶え間ない空腹と闘う」、「ユダヤ人を名前で読んだだけでも罪になった。(収容所では番号で呼ばれていた。まるで、刑務所です。)」、「1943年2月初旬、ドイツが敗北する可能性を感じた。そのときまで耐えれば…」、「わたしたちは、生きる屍(しかばね、死体)になっていた。」、「シンドラーは不可能を可能にした。(ナチスに巨額のわいろを渡して、ユダヤ人女性たちを高度な技術を身につけた(武器製作)労働者と偽ってその命を助けた。)」、「(ドイツが戦争に負けて)シンドラーが言った『きみたちは自由だ』(されど、収容されていたユダヤ人は、どうしていいのかわからなかった。)。シンドラーは連合国軍に逮捕・処分されるので逃げた。(1945年5月8日ソ連兵がひとりゲートに現れた。)」、「また、学校へ行けるかもしれない(教育を受ける権利)」、「住む場所を探す。(移動と居住地選択の権利)」、「働く場所を探す。(職業選択と働く権利と義務)」、「英雄は、最悪の状況で、最善を尽くす。」
(つづく)
5日間ほどかけて、今朝方、読み終えました。読み応えのある1冊でした。
全裸にされたユダヤ人弱者(高齢者、こどもなど)が屋外、寒いなか、固められて、人間扱いされずに、放置されて、そんな状態であれば、死ぬのに、本能のまま呼吸を続けて、一日一食のうすいスープで生きながらえて、終戦を迎えて、終戦を迎えても、どう生きていけばいいのかわからなくて、ふつう、気が変になるだろうという、過酷な長時間を過ごされています。信じられない。
街全体が、地獄絵図だったかというと、そうではない。ドイツ人たち家族は普通に暮らしていた。そして、ユダヤ人の実態を耳にすると、「知らなかった」と、自分には責められる理由がないと説明する。たぶん、知っていても、何もしてくれなかったに違いない。権力の前に、何もしようとしなかったに違いない。
まるで、架空の小説を読んでいるようですが、事実です。
びっしりと文字をページに書き詰めた文章ですが、読みやすい。ていねいな筆記で、情景がよくわかります。
以下、読書の経過です。
読んでいる途中、杉原千畝(すぎはら・ちうね)という人を思い出しました。日本人版、シンドラーのリストの人でした。たしか、外交官で、ヨーロッパで働いていたときに、何千人ものユダヤ人を逃がすためにビザの発給手続きをした偉人でした。20年少し前に、バス旅行の途中で、岐阜県内の展示館を訪れたことがあります。人間には二種類あります。攻撃する人と、救おうとする人がいます。
百田尚樹(しゃくた・なおき)作「カエルの楽園」があります。日本国は中国に侵略されて滅びるのです。攻められても攻めかえさなかったから滅びたのです。そんなことも思い出しました。ポーランドの軍事力は弱かったから、ドイツに数日間で国を占領されたのです。
オスカー・シンドラーは、ナチス党員の事業家でした。けして、国連の職員ではありませんし、アメリカ側の人間でもありません。そこがすごい。彼は、ユダヤ人1200人を助けるために自らの命を賭けていた。
73ページにこうあります。シンドラーのことを人々は、悪党、女好き、戦争成金、酔っ払いなどと表現した。人間はストレスをどこかで解消しなければ、心のバランスを平均に保てません。輝く部分があれば、それと同じぐらいの大きさの闇が必要です。
読んでいると、少々のことで不満を言う日本人気質に嫌悪感をもつようになります。人種差別とか、民族差別、戦争による虐待、怒りをどこにもっていけばいいのだろう。
侵略されないために武力はもたなければならない。しかし、軍部の暴走は許してはならない。武力があっても戦争にならないよう努力は続けていかなければならない。互いの違いを認めながら共存の道をさがさねばならない。
「家族」という単位を重視した手記でもあります。作者は、15歳から19歳までの苦労を家族に支えられて耐え抜きました。究極の極限状態に耐えられたのも、そばに両親やきょうだいがいたからです。人間のもつ悪の頂点のような行為でした。ユダヤ人全員から見て、ドイツ人は全員が殺人鬼だったはずなのに、ドイツ人であるシンドラーの存在は重要で特異でした。人間には2種類いる。
主人公は、両親とともにアメリカ合衆国へ渡り、その後、努力して教師になり、結婚して家庭をもちしあわせに暮らして、2013年に人生を終えています。
主人公が、船でアメリカ大陸に上陸したあと、東海岸ボストンからイリノイ州シカゴ経由の鉄道で、西海岸ロスアンジェルスまで旅するシーンは感動的です。
ロスアンジェルスには、勉強できる幸せが待っていました。彼は、「自由」を財産としてとらえています。こどもにたちに悲惨な体験をさせたくないという気持ちが強い。
シンドラーは、その後、不本意な人生を歩んで、1974年(昭和50年)に、西ドイツ国内で亡くなっています。彼はユダヤ人好きで、ドイツ国家への反逆者でした。彼の希望により、彼はユダヤ国家イスラム国エルサレムに葬られました。こどもがいなかった彼は、助けたユダヤ人たちこそ自分のこどもということを言っていたそうです。
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