2016年04月04日

人魚の眠る家 東野圭吾

人魚の眠る家 東野圭吾 幻冬舎

 播磨和昌(はりま・かずまさ。㈱ハリマテクス医療機器メーカーの経営者。研究員たちが雇用されている。)・薫子という仮面夫婦が、娘瑞穂6才の私立小学校受験合格後離婚する約束をして面接試験に臨んでいた頃に、娘の瑞穂がプールで溺死します。ただの溺死ではなくて、「脳死」です。生命反応はありますが、「反射」と呼ばれるもので意識はありません。
 お話の設定は、かなり、重くて暗い。

 プロローグは、意味深です。(始まりは、表面と裏面の意味があるという含みあり)
 宗吾という男性が、少年の頃、車いすにのった、眠っているような女の子を大きなお屋敷で見かけます。バーネット作「秘密の花園」のような雰囲気があります。
 その彼女がタイトルにある「人魚」です。

 以前、「遺体」にこだわるのが日本人気質と読んだことがあります。
 外国人は、宗教の違いからか、遺体とか、死体にこだわらない。体は、神さまからの借り物で、体の中に宿る「魂(たましい)」こそが、人間の本質。魂の抜けた体に意味はないというものでした。

 脳死をテーマにした小説です。
 心臓が止まれば、多くの臓器は移植に使えなくなるとあります。
 だれかの体の中で、娘の内臓が生きているということが、慰めになることもあります。

 わからなかった単語の説明です。以下、脳からの信号をキャッチして、ロボットアームを動かす機器システムです。「BMI:ブレーン・マシン・インターフェイス。脳と機械との融合」、「BRS:ブレーン・ロボット・システム」、「AIBS:人工知能呼吸コントロールシステム」、ほかに、「横隔膜ペースメーカー:呼吸を促す機器」

 事故とか事件についても考えさせられます。
 危機管理・危険予知、そして予防です。
 ちいさな子どもから目を離してはいけない。
 こどもの事故はつきものです。あとは、運がいいかわるいかです。

 100ページすぎまで読みました。この先、どうなるのだろう。

(つづく)

 空しい(むなしい)日々が続きます。外見は生きているとはいえ、死んでいる娘の世話をします。親兄弟ならまだしも、他人がお金を得てします。意味がありません。
 娘の死亡を受け入れることができない母親がいます。お金と権力で周囲を巻き込みます。狂気の世界です。だれも注意しないし、できない。

 心臓移植を待つ女児4歳が死去します。間に合わなかった。
 いっぽう、長期脳死の子をどう扱うのか。
 募金というのは、本人の親である家族の手には渡らない。管理運営団体から医療機関等に支払いがされるということは初めて知りました。そうでなければ、残金等が、私物化されてしまいます。
 日本でも臓器移植ができるようになった。募金してアメリカで手術を受けることが減ったらしきことはこれを読んでわかりました。

 日本人の人口が、平成27年10月現在で、1億2711万人。すごい数値です。この数値を基本にしながら、いろいろなことを考える。

 暗い内容だなあ。

(つづく)

 読み終えました。
 それなりの爽快感がありました。
 
 母親はキチガイかと思えた期間がありました。
 治療が必要なのは、母親のほうとも思えました。
 
 離婚話との関連性、その後のことは読者が想像するのでしょう。


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