2015年12月01日

だれもが知ってる小さな国 有川浩

だれもが知ってる小さな国 有川浩(ありかわ・ひろ 女性) 講談社

 こどもの頃に、「だれも知らない小さな国」佐藤さとる作を読んだ人たち、世代にとって、なつかしき思い出がよみがえる本なのでしょう。
 わたしは読んだことがないので、今度読んでみよう。(言うだけかもしれない)

 北海道アイヌのひとたちによる呼び名が「コロボックル」で、人の指ぐらいの大きさのこびとさんたちです。妖精でしょう。(神さまの霊)。アイヌ民族の昔話によく出てくる妖精です。ふきの葉の下にいる人です。むかーし、北海道に行ったことがあります。大きなふきの葉を傘がわりにしてこどもの記念撮影をしました。
 コロボックルの言葉が「ルルルー」に聞こえる部分では、ドラマ「北の国から」で、ほたるちゃんが、キタキツネを呼ぶときの声「ルルルー」を思い出しました。

 過去のふりかえり話から始まります。語り手は、比古(ひこ)さんで、現在は29歳ぐらい、物語の中では、小学校3年生の1学期から始まります。彼の相棒が、同級生の原田比売(ひめ)で、ふたりともはちや(養蜂家)のこどもです。北海道から九州まで、ミツバチを連れて、毎年同じ学校で過ごす転校を繰り返しながら育っていきます。

 対立があります。人間と人間、大人と子ども、テレビ界の人間と自然界の人間、嘘と真実などです。
 恋のキュービット(仲介人)がコロボックルです。メルヘンの世界です。(おとぎ話、童話)
 自分は、小学校3年生のときの記憶はもうほとんどなくなりました。ヒコと妖精ハリーとの会話は、ET(宇宙人)との会話のようです。
 樹木の名前がたくさん出てきます。アカシア、シナノキ、ネムノキなど。専門的で、小学校3年生の会話とは思えない。
 
 印象に残った文節として、<本を読んでいる間は忘れられる>
 読書は現実逃避です。

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