2015年02月22日

小澤征爾さんと、音楽について話をする。 小澤征爾 村上春樹





小澤征爾さんと、音楽について話をする。 小澤征爾 村上春樹 新潮文庫

 長文のインタビュー記事です。読み応えがあります。
 面白かった点を箇条書きします。
・「マエストロ」とは指揮者を指す言葉のようです。「棒振り」という表現もありました。
・内容はクラッシクですが、後半で、小澤征爾さんが、森進一とか藤圭子がよかったというあたり、ふつうの人だと好感をもちました。
・村上春樹さんは、クラッシクとか音楽は素人とは知りませんでした。その逆だと予想していました。村上さんは、同じクラシック曲を異なるオーケストラで複数聴く、それから、同じ指揮者で、指揮者の異なる年齢時期の同じ曲を聴くという奥深さがありました。
・心に残った言葉「ものを創造する人間は、エゴイスティックにならざるをえない」それは事実。されど、自我をむきだしにすると社会生活は送れない。妥協点を自分で見つける。
・楽譜を読む。
・オーケストラとピアノがけんかするみたいな表現。素人なのでわからないのですが、コンサートで聴く楽曲は、すべて完ぺきと勘違いしていました。音があっていない。リズムがまずい。いろいろあるようです。
・とあるピアニストが変人であるという話。多かれ少なかれ、楽器弾きは変人なのかもしれないとその範囲を広めて解釈しました。
・ふたりでレコードを聴きながらの対談です。A面が終わり、B面にひっくりかえす間に、ふたりでほうじ茶なんかを飲んだりされています。まったりした様子がいい。
・個々のオーケストラの個性の違いについてのふたりの語り
・指揮者が「間」をとること。西欧人指揮者は「間」をとる性質がないので練習で身につける。
・音楽にうとい人の文章は読みにくい。文章にリズムがない。小説家にはなれない。
(たしかに業務用のマニュアルやドキュメントは読みにくい)
・指揮者が無理な姿勢でがんばると、歳をとってから体ががたがたになる。
・クラシックの演奏技術は格段に上達した。

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