2014年11月28日

ぼくはアスペルガー症候群 権田真吾

ぼくはアスペルガー症候群 権田真吾(ごんだしんご) 彩図社(さいずしゃ)

 主人公はアスペルガー症候群である作者です。精神障害者手帳所持者ですが、病名が付いたのは結婚後40歳時です。転職を2回経験した42歳サラリーマン、妻子持ち、子は男児8歳から始まります。アスペルガー症候群とは、ご自分で、自閉症のなかで、知的発達の遅れがない脳の病気と定義されています。人づきあいが苦手、場の空気が読めない、冗談が通じないという特性ありです。加えて、計画を立てるのが苦手な反面、好きなことには、とことんのめりこむことができる。それから、二つ以上のことはできないとあります。吃音(きつおん、緊張してどもる)がある人もいます。あとは、強迫性障害で、毎日おふろに入らずにいられない習慣があると書いてありました。以前、何度も施錠を確認する人がいて、行き過ぎではなかろうかと思ったことがありました。手先が不器用、字が汚い。なんだか、いいところがない。ほかにもいろいろ書いてありますがここに記すのは、これぐらいにしておきます。
 病気の解説を読んでいると、だれしもがもっている性質ではなかろうかという気になります。程度問題です。程度が高いあるいはひどいと病気の範囲に入っていくのでしょう。
 「メタ言語」の意味がわかりません。著者は、「ニュアンスを含んでいる言葉」と説明しています。言葉の裏にある背景に気づくということなのでしょう。アスペルガー症候群の人はそれができないあるいは苦手とあります。その結果、トラブルが発生する。車の運転はやめたほうがいいだろうなあと思いました。
 読んでいると可哀想です。助言を求めています。成績試験で入社して来る新人たちのなかに、たまにアスペルガー症候群が疑われる社員が見受けられます。最近その確率が高くなってきました。辞めさせることはできません。使っていかなければなりません。
 途中、リスク防止のための二重チェックを時間がかかってめんどくさいからと否定する上司が出てきますが、個人情報の取り扱いがうるさくなった現在、二重チェックを怠ることは怖い行為です。ベテラン社員でもミスはします。人的ミスとシステム的ミスを防ぐためには手間がかかります。
 章は短く読みやすい。淡々と落ち着いた文章が続きます。冷静です。その奥に苦労が見えます。試行錯誤をされているところが偉い。粘り強さが生計維持につながっています。
 小学生時代のことを語られたあと、4つのお願いをされています。アスペルガー症候群という障害を世間に認知してもらいたい。らしき行為をする社員がいたら、もしかしたらアスペルガー症候群ではないかと気づいてほしい。アスペルガー症候群の人にも健常者と一緒にできる仕事を提供してほしい。最後に病気が治るよう治療してほしい。


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