2014年10月26日

新人OL、つぶれかけの会社をまかされる 佐藤義典

新人OL、つぶれかけの会社をまかされる 佐藤義典 青春出版社

 イタリアンレストランの2か月間での再建策紹介を物語化したものです。核は、実用書です。成功するためのマニュアル本です。
 主人公は東京渋谷にある広岡商事新規企画室の新入社員売多真子(うれたまこ)です。彼女の上司が、同室長の大久保博46歳ぐらいです。彼は恰幅良く、白髪です。そして、彼女のサポーター役が、彼女の親戚売多勝(うれたまさる)マーケットコンサルティング会社経営者です。
 現場と企画(営業)のあつれきがあります。互いに手を結び合わなければ、売り上げ増は望めません。
 大事なのは、書いてあったことと自分の考えたことを並べると、「肌感覚」、「現場の観察」、頭でっかちにならないこと、ある意味良いイメージをつくるための創作でした。
 イタリアンレストランの設定は中途半端にはやっているお店です。いい部分もあれば、そうでない部分もある。アンバランスです。
 アンケートをとっても、なかなか集団の分析にまでは至れないのが現実の中で、登場人物たちは、アンケートに書かれていないお客さんの真実の心理を解き明かします。何も書かれていない文章の行間を読むということでしょう。
 97ページにある真子が三日間、一日中レストランで過ごすシーンがいい。基本です。
 あまり書くとネタバレになってしまうので、これぐらいにしておきます。以下は、読み続けながら自分が考えたことです。
 雇用主側の立場として求職者・労働者に期待するのは、あなたは、わたしたちの組織や社会に対して、どれだけのメリットを提供してくれますかということです。

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