2014年08月29日

リアル・スティール 映画 DVD

リアル・スティール 映画 DVD

 殴り合いの野蛮な出だしですが、マックス11歳の登場あたりから落ち着きます。
 根性の腐った父親を叩き直して、真実がわかるまっとうな人間に育てることが目標です。がんばれ!マックス
 マックスの表情がいい。そして、ロボットATOM(アトム)は生きているようです。アトムのシンプルなつくりの顔が効果をあげています。マックするとアトムが練習をするふだんの場所でのロケ地撮影がいい雰囲気をかもしだしています。
 バックグランドミュージックもいい。本音を伴うお金のやりとり会話がいい。
 父親と息子の合作がアトムです。児童福祉の映画でもあります。恋愛の映画でもあります。父親は別の女性といい仲になっている。マックスは病死した母親の妹夫婦の家で暮らすことは避けられない。血がつながっていても親子が一緒に暮らせないことはあります。
 試合は粘りです。とりあえず1ラウンドをもたせる。耐えて耐えて耐えて、最後に攻めに出ます。ようやくお父さんはお父さんになれました。これも、亡きお母さんの支えがあったからです。「圧倒的な闘志で戦う」いいセリフでした。

以下は前回観たときの感想文です。

2013年1月1日
ひとり名画座2 リアル・スティール DVD
 ハートフル(心が温かみで満たされる)映画です。HAPPYな気分にさせてくれるMOVIEです。
 映画館で観て、DVDで観て、また今回DVDで観てやっと気づきました。リアル・スティールとは、11才マックスの父親と東洋人富豪タク・マシドが、ロボット自動操縦システムを捨てて、手動で闘うことと考えました。さらに、最終ラウンドが終わってマックスが見つめる父親の後ろには亡くなった母親の姿が見えました。マックスは、親子3人で暮らしたかった。クール(理知的)な母親が愛した父親を尊敬できるようになってよかった。(だけど、マックスの母親は死に、父親には恋人がいる。この部分で、「オルゴォル」朱川湊著を思い出しました。離婚母子家庭のフジワラハヤト11才は、父親に会いに東京から大阪まで行ったのですが、そこには、父親の新しい妻がいたのです。)
 ロボットボクシングの映画です。ロボットの動きは鋭くなめらかです。ことにマックスとのダンスはほのぼのします。ロボットだけど、人間の言葉を理解します。そのことは、マックスとロボットATOMとの秘密事項です。
 アトムはスパーリングロボットだから打たれ強い。合言葉は、知恵をつくす、耐える、そして祈る。

2012年6月10日
リアル・スティール 映画 DVD
 映画館で観て感動の作品だったので何度も観たくなり購入しました。どういうわけか、DVDとブルーレイの2枚セットでしか買えません。DVDだけでいいのに。
 特典映像から観ました。莫大な費用が投下されています。崖から落ちた少年は少年ではなく女性のスタントマンでした。
 ロボットを製作して映像化する作業では、人形浄瑠璃師を思い浮かべました。まるでロボットが生きているかのようにロボット人形を動かすのです。
 なぜ内容に共感できるのかを考えてみました。父親と少年マックスが亡父と自分に重なるのです。しらふのときはまじめなのにアルコールが入るとぼろぼろになる親父でした。
 マックスの気の強さがいい。子が親を教育します。何が大切かを説きます。DVDを観て気づきました。影にもうひとつの親子がいます。恋人の亡父とマックスの父チャーリーです。
 音楽がいい。じっくり観ると親子ふたりは出会ったときから「別れ」がスタートするのです。楽しい経過の先には「別れ」があるのです。それが家族であり人間関係です。会うは別れの始めなりということわざを思い出しました。
 記憶に残ったセリフ集です。「マジに祈れ」、「たとえぼろ負けでも正々堂々と戦おう」、「圧倒的な闘志で闘うことをあきらめない」。これは、亡くなったマックスのおかあさんがつくった世界です。

2011年12月31日
◎リアル・スティール 映画館

 批評欄を巡って、評判がよかったので観てきました。鑑賞中は涙がだらだらと流れ続けます。いい映画でした。ろくでなしの親父をしっかりものの息子11才が叱咤激励して改心させます。ガッツあふれる爽快な作品です。
 「リアル・スティール」をどう訳すのか知らないので自分で訳してみます。ロボット対ロボットの格闘技をリアル・スティールという。その意味は、本物の鋼(はがね)、言い替えて「頂点に立つ勝利者」さらに言い替えて「鋼の横綱」、脚色して、「心・技・体がそろった格闘技界最高のロボット」としておきます。
 親父の名前はチャーリー、設定は2020年アメリカ合衆国テキサス、のんびりした農業地域の雰囲気が漂っている。チャーリーは、所有していたロボット「アンブッシュ」始め試合に負けて壊れたロボットを修理することなく次々と捨てる。捨てては新しいロボットを買う。常にお金がなく、借金取りに追われている。借金の返済ができないくせに平気で返済すると言う、格闘技で勝利できもしないくせに勝てると、嘘で固めた生活を送っている。あげくの果てに自分の息子を1000万円ぐらいで里親に売りつけた。初対面のロボットは大きくてこわい。だんだん慣れます。どうやって動かしているのだろう。人が入っているようには見えません。コンピューターで画像を製作して、さらに人間とは別撮りしてあとに合成してあるのかもしれません。映像に違和感はありません。
 格闘シーンは野蛮なアメリカ人気質が正面に出ます。「ノイジー・ボウイ」というロボットのあとに11才のマックスが登場します。アメリカボクシング映画「チャンプ」が下地になっていると勝手に解釈します。ノイジー・ボウイには日本語が書いてあり、その操作方法にも笑いました。観客はこどもが多いだろうと思っていましたが、わりと年配の世代が多い。字幕スーパーのせいでしょう。登場するロボットは、昔懐かしい「鉄人28号」のようだったり「マグマ大使」のようだったりもする。登場する権力者は日本人風であり、いずれにしろなにかしら日本がからんでいて、日本の影響を受けている。
 崖から転落したマックスを救ってくれたごみとして捨てられていたロボットが「ATOM」で、「鉄腕アトム」を思い出させる。マックスにとってATOMは唯一この世で信じることができる友だちになってゆく。マックスと父親のチャーリー、チャーリーと彼の愛人のベイリーは口論ばかりです。そのほかにもだれもがチャーリーをアホ!と責めます。チャーリーは有名になったATOMを2000万円ぐらいで売ろうとします。アホ!です。11才の息子マックスは「売り物じゃない!」という趣旨で、「24時間話し合おう。それでも売らない!金じゃない!」と激しく父親を叱責します。がんこさがいい。マックス自身が里親に金で売られたことが下地にあるので、胸にぐっときました。
 音楽、自然の風景があります。人工物でできあがった世界の中を表現したものではありません。好感をもちました。マックスがATOMに話しかけます。ATOM、きみは何を考えているのか。ATOMはマックスに感謝している。泥に埋もれていた自分を掘り起こしてくれた。命を再生してくれた。
 心とか気持ちに響くいい映画でした。双頭ロボット「ゼウス」との戦いは壮絶でした。耐えて、耐えて、耐え抜いて、一線を超えたときに一気(いっき)にやり返すという手法は、忍耐強い性格をもった人間の魂(たましい)を表現しています。強気をくじき弱気を助ける精神でいくつかの小話も織り込まれており感情の動きは日本人的です。日米合作映画のような面持ち(おももち、感情のあらわれ)があります。父親チャーリーの人格矯正には時間がかかりました。マックスはよくがんばった。

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