2020年10月01日

おへそのあな 長谷川義史

おへそのあな 長谷川義史 BL出版

 こどもさん向けの絵本です。
 ふたりめ以降のこどもさんが生まれるご家庭用です。
 これから弟か妹ができるこどもさんに読み聞かせます。

 お母さんのおへその穴からこれから生まれてくるあかちゃんが外の世界を見ているのです。

 昭和時代の雰囲気をもった絵と文章です。
 昭和40年代ぐらい。西暦でいうと、1965年ぐらいから1980年代ぐらい。

 妊娠中のあかちゃんは、おかあさんのおなかのなかでさかさになった姿勢でいますから、おへそから見える風景は、さかさまです。
 五才ぐらいのおにいちゃんが工作をしているます。箱で、ロボットをつくっています。
 生まれてくるあかちゃんにプレゼントするそうです。

 七才ぐらいのおねえちゃんが、植木鉢の植物に水をやっています。
 あかちゃんが生まれてくるころにお花が咲くそうです。

 家族みんながあかちゃんに優しい。

 おとうさんはギターを弾きながら歌っています。
 あかちゃんの歌をつくったそうです。
 あかちゃんが生まれてくるのが楽しみですねぇ。

 おおぜいで食べる晩ごはんです。
 ことしは、新型コロナウィルス感染拡大のため家族そろってごはんを食べる機会が増えました。
 昔は、晩ごはんは家族そろって食べるものでしたが、だんだんおとなは金もうけで忙しくなりました。

 晩ごはんのあとは、それぞれ、これから生まれてくる赤ちゃんのことを考えます。
 お父さんは、男の子と女の子の名前を考えます。昔は生まれてくるあかちゃんの性別はわかりませんでした。
 お母さんは、おなかのなかでぽんぽん足でけってくるあかちゃんをおなかの上からなでなでします。
 おばあちゃんは、あかちゃんの洋服を用意しています。
 おじいさんは、紙に、「孫のために禁煙」と書いています。そうです。みんなと自分自身のためにタバコはやめましょう。
 
 青い夜空に浮かぶ黄色い三日月の絵がきれいです。

 あかちゃんが生まれたらみんなで海を見に行くそうです。

 あかちゃんが、おかあさんのおなかのなかで、心わくわくしています。

 豊かな地球の自然があかちゃんを待っています。

 夜空に浮かぶ月が、三日月から満月に変化しました。

 おなかのなかのあかちゃんが、そーっといいました。

 「あしたうまれていくからね」

 待ってるよ。

 読み終えて、しあわせな気分になれました。  

Posted by 熊太郎 at 06:26Comments(0)TrackBack(0)読書感想文