死ぬくらいなら会社辞めればができない理由(ワケ) ゆうきゆう あさ出版

マンガで過労死防止のメッセージを発信しています。

残業をどれだけやればうつ病になる可能性が高まるのか。
なぜ、退職を選択することができなくなるのか。
そして、世界は広い(選択肢はたくさんある)

この本に該当する人は、とてもまじめな人です。
ふつうは、辞めます。
辞めなければ、本にあるように、倒れるか、過労死します。

月に100時間残業をしようとすると、週休日がなくなります。
休みなしで働くと労働基準法違反です。
さらにサービス残業の疑いがあります。
そういった環境でも働き続けることができる人はいます。
職場が家で、社員が家族です。仕事が生活のすべてです。
その人単体の話なら、いいともわるいともいえません。

男女性別不明の人物像の絵がいい。
宇宙人からは逃げる。
過労死ライン「1月80時間」
調べた単語として、「リア充:現実の生活が充実している」  

Posted by 熊太郎 at 18:51Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
サイレント・ブレス 南杏子(みなみ・きょうこ) 幻冬舎

 書店で、帯とカバーを見て、終末期医療が素材とあり、病気で亡くなる方の亡くなる直前を看取る内容だろうと推測し、暗いなあと伸ばした手をひっこめましたが、書店を訪れるたびに読んでみようかという気になり購入しました。
 サイレント・ブレス=無音呼吸でいいのだろうか。あるいは、無呼吸

 主人公は、水戸倫子(りんこ)という女医で、大学病院で10年間働いていたのですが、本人曰く左遷同様に人事異動させられたという設定で、東京三鷹というあたりにある「むさし訪問クリニック」で働き始めます。

 事例として、6例が、短編となっています。文章は読みやすい。
 文量が足りないのではと思いつつも、上手に省略・簡略化してあって、いまどきの忙しいビジネスマンが読む用の小説形式・構成かと思いました。人物も周囲の人の主張や突出を押さえて、主人公の考えで、図太く進行していく方式です。
「1例目 末期がん」
 患者は45歳女性未婚プライド高い。
 死を受容する5段階(否認-怒り-取引-抑うつ-受容)の先にあるもの。
 最後はそこにたどりつく。
 納得の一作でした。
「2例目 筋ジストロフィー」
 患者は22歳の男性。母子家庭。
 (呼吸用のホースがはずれたら)そのときは仕方がないよという患者の心理は、(もういつ死んでもかまわない状態・状況にあるよ)と聞こえた。
「3例目 遺体の防腐処理」
 親を金ずるにして食い物にする息子の話。世の中にはその逆もあるけれど、よくある家族のワンシーンです。この世は、無情です。
「4例目 駅に置き去りにされた推定10歳の女児」
 この項目だけは、主体が終末医療から離れますが、水戸倫子医師の父親がその客体として徐々に登場してきます。
「5例目 大学病院権威者」
 死の期限が判明した時、死ぬ本人は最後に何がしたいか。何をするのか。
 ページ数も長く、ここがこの本の肝(きも。重点主張部分)でしょう。
 死を目前にして、何をしてきたのかを振り返る。他人に対して貢献してきたのか、家族に対してサービスを提供してきたのか。自分のために生きたのか。人のために生きたのか。いろいろ考えて、後悔して、後悔しても挽回はできないわけで、観念するしかないのです。
「6例目 父親を自宅で看取る」
 作者が水戸医師にのりうつって、父親との関係を語る部分が圧巻でした。

 身近にいる親族の苦悩が浮き彫りにされている作品でもありました。
 ネグレクト(育児放棄)です。

 調べた語句として、「胃ろう:手術で、口以外の部分から胃に栄養分を入れる」
  

Posted by 熊太郎 at 19:33Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
月はぼくらの宇宙港 佐伯和人 新日本出版社 2017課題図書

 60年ぐらい前、月はまだロマンチックな存在でした。
 うさぎが、もちつきをしている影絵を見た記憶があります。
 その後、たくさんのアポロが、何度も月を訪れて、荒涼とした月面風景を画像で観ることが重なり、月がもっていた神秘性は消えていきました。
 この本では、月学者である作者(ときにおたくっぽい)が、科学的に月のありようを解説しています。
 そんななかでも、月を港とし、地球を宇宙船とたとえるロマン(夢や冒険へのあこがれ)があります。

 作者が記しているとおり、もともと宇宙開発は、戦争のためにものでした。宇宙から、相手の国を攻撃するのです。
 もし、それが、現実となれば、勝者はいません。地球は滅びます。

 「クレーター(くぼみ)」付近の記述はマニアックです。
 興味をもつ→調べる。研究です。
 さらに進むと、「石の研究」本のようでした。
 
 「かぐや(月を回る衛星)」
 打ち上げは、2007年9月のことです。
 記憶の断片がよみがえるような記事でした。
 こうして、「現在」は、「過去」になっていく。
 いろいろやれるのは、若いうちです。
  

Posted by 熊太郎 at 07:59Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
円周率の謎を追う 鳴海風(なるみ・ふう) くもん出版 2017課題図書

円周率=円周と円の直径との比。3.141592…。直径の3.14倍が円周
円周=直径×3.14
円の面積=半径×半径×3.14

下地として、それぐらいを思い出して、読み始めましたが、わたしには、むずかしい本でした。
なにかと西洋の数学のほうが日本よりも早く、優れていたと考えがちですが、江戸時代の数学者たちは、優秀だったということがわかる本でした。

主人公は、徳川幕府の侍で、内山孝和(のち関孝和)、16歳。彼を支えるのが、柴村塾(江戸幕府勘定役、数学者柴村盛之)の娘、柴村香奈(知的な美しさあり。のちに桜井一右衛門の妻)です。
佐賀藩の侍、沢口一之。大坂(いまの大阪で学ぶ、先生は橋本正数)。円周率は「3.16」ではないことを知っている。

時代は、1600年代。
円周率は、「3.16」から始まりました。

単位もむずかしい。
「1尺(しゃく)」=約30cm
「1間(けん)」=約1.8m

木製コンパス=ぶんまわし。(おもしろかった)

12歳年上の兄永貞も数学が好きだったがお家のためにあきらめた。兄と弟の数学を巡る関係があります。

大阪にて、5人の門徒のうちのひとりと出会う。沢口一之の先生橋本正数(まさかず)の息子吉隆(京都で医者)
その弟子が、田中吉真(たなか・よしざね。数学の天才10歳)

成長に連れ、家を継ぐとか、結婚するとか、仕事優先、お家の存続優先のため、「円周率の解明」からは、遠ざかる運命にある内山ですが、男女の身分とかをからめながら、香奈が女数学者として、円周率に挑んでいきます。

関孝和がしたことで、画期的なこととして、数式を縦書きで日本風に編み出したことです。172ページに記事があります。

建部賢明(たけべ・かたあきら)16歳・賢弘13歳。関孝和の弟子。

数学に関する書物として、
「塵劫記(じんこうき)」江戸時代初めに出版された有名な数学の本。筆者は吉田光由。京都嵯峨野で隠遁生活(いんとんせいかつ。変わり者)。「新篇塵劫記」答えのない12問の登載あり。
「格致算書(かくちさんしょ)」柴山盛之作
「傍書法」
「竪亥録(じゅがいろく)」今村知商(いまむら・ともあき)
「天元術」:「算学啓蒙(さんがくけいもう)」の中にある。道具(算木(約6cm赤・黒2種類)と算版マス目)
「算法闕疑抄(さんぽうけつぎしょう)」磯村吉徳
「楊輝算法(ようきさんぽう)全7巻」内山孝和が奈良の寺で発見した。方程式の記述あり。
「算法統宗」吉田光由が勉強して、塵劫記を書いた。内山たちは、算法統宗に書かれた円周率を知りたい。
「算俎さんそ」円周率の計算掲載あり。赤穂藩に勤務する村松重清が書いた本。
「古今算法記7巻」沢口一之著。遺題(問題)を天元術で解いた本
「発微算法はつびさんぽう」関孝和著。「古今算法記」の解答書

本によって、情報が伝達され、世界が広がる。

長い人生の流れがあります。
常々数学ができる時間があったわけではありませんが、途切れず継続していった結果、偉大な業績にまでたどりついています。

良かったところとして、「関孝和が求めた円周率 3.14159265359微弱 割り切れない数のような気がしてきた。」  

Posted by 熊太郎 at 19:07Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
ぼくたちのリアル 戸森しるこ 講談社 2017課題図書

 5年1組、この物語を語り継ぐ人物が、飛鳥井渡(愛称アスカ。父親はピアノ調律師)。タイトルにある「リアル」が、秋山璃在(あきやま・りある。秋山写真館の息子)。ふたりの家は隣どうしです。
 ふたりにからんでくるのが、転校生の川上サジ(美人の男児。父親はフィンランド人)です。彼にはちょっとあっち系のラブ志向があります。(少年文学に珍しい)

 リアルとアスカは、アスカいわく、太陽と月(アスカが)、主役と脇役、リアルは光り輝いている。アスカは、おとなしく静かでいたい。
 されど、家庭環境は、リアルのほうが暗い。弟を海の事故で亡くしています。そのショックで母親はメンタルの病院に入院です。このへんの設定が苦しい。なので、物語にのめりこむことができませんでした。

 記述は、「思い出」です。過去にあったことをふりかえっています。昭和の時代のとあるところであった、忘れらない出来事でした。アニメ、風の谷のナウシカとか、天空の城ラピュタの時代です。
 だから、登場人物たちは、いまはすでにおとなになっています。

学校モノは重苦しい。たいてい、いじめが出てきます。
読書の時は、せめて、学校生活を忘れたいということはあります。
 
 名前の表記にこだわる作品でした。キラキラネームまではいきませんが、読んでいて疲れました。

良かった表現です。「三人の距離は縮まった」、「学校に行けなくなったことがある」、「リアルがかぶっていた仮面」、「悪口がエスカレートしていく」  

Posted by 熊太郎 at 21:02Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
転んでも、大丈夫 臼井二美男 ポプラ社 2017課題図書

 この本では、病気や事故で足を失ったひとたちに対して、義足があるから、転んでも大丈夫という意味をこめて書いてあります。

 障害者福祉の面というよりも、職業選択と仕事の意義、なぜ働くのかということを重点に書いてありました。
 人は、生活費のために働くわけですが、お金のためだけに働くわけではありませんと書いてあります。
 社会に貢献するために働くのです。自分の能力が人さまのために役に立っているということが心の支えです。相手と自分がいて、両者が支え合っていると読み取れます。
 作者は、職業選択において、若い頃、迷っています。いくつかの職を転々として、現在の職を選択し、これまでこの仕事、義肢装具士を続けています。

 2020年にパラリンピック(障害者のひとたちのオリンピック)が開催されることが書かれています。スポーツ好きな人には、それは「目標」です。「夢」とも言いかえることができます。
 
 青春期に、病気(がん)で片足を手術で切断した若い人が何人か登場します。お気の毒といいつつも、明日は我が身ということはあります。克服にはエネルギーと時間を要します。

 作者のいいところは、相手と会話(コミュニケーション)のキャッチボールをしながら、義足をつくっていくところです。いいものをつくるためには手間と時間がかかります。
 
 作者の義肢装具士としてのキャリア(経験、歴史)が、対象者の様子とともに記述されていきます。
 作者は、「機会(チャンス)」を提供していきます。ヘルスエンジェルスという名称の義足ランナーの練習会です。参加者たちは同じ境遇のなかで仲間づくりをすることができます。
 この本の後半には、大半の義足の人は、家で静かに暮らしていると記述があります。それは、本人の望むところではないという意味だととらえます。
 練習のあと、メンバーで夕食を食べる。人と語らう楽しみ。だれしも孤独は苦手です。

 足を失った悲しみは書かれていません。義足を得た喜びが書かれていました。

以下、いろいろ考えさせられた文節です。
「鉄道弘済会義肢装具サポートセンター:もとは、鉄道事故で負傷した鉄道員のために職業提供の場として設置された法人」、「義足の構造でソケット:足と義足のつなぎ部分」、「子は、成長にともなって、義肢も大きくする」、「1個の義肢の使用期間は2年から3年」、「義肢は1個ずつ手づくりで、同じものはない。装着感の良さは、義肢装具士の技術(腕)にかかっている。」、「手を動かしているとヒントが見つかる」、「弱音を吐いても足は生えてこない」、「義足の人は全国に6万人ぐらいいる」、「義足は隠すもの」  

Posted by 熊太郎 at 16:02Comments(0)TrackBack(0)読書感想文
過去記事