2014年03月30日

ワンチャンス 映画館

ワンチャンス 映画館

 固定観念をくつがえす(目からウロコが落ちる)として、「結婚とは、ゴールではなく、スタートである」ということを、知っていたつもりでしたが、理解まではしていなかったことを教えてもらった映画でした。
 イギリス映画。ヒューマンラブコメディでした。コンパクトにまとめてあることから軽さを感じますが、それはそれでいい。主人公のポール(音声ではパウロに聞こえることもある。)が、再び声が出るようになって、喜びすぎて、車とぶつかったあとの病院でのシーンには笑いました。そのほかにも、そこかしこにおかしくて笑ってしまうシーンが多々ありました。少々あからさまで下品なセリフも多いのですが、こんなものだろうと、強い抵抗感までには至りません。イギリス工業地帯の海岸風景を背景にして、現実に妥協して我慢の人生を送る人たちの気持ちが強く伝わってきました。鑑賞後は、さわやかでした。観客に夢を与えてくれる映画です。お勧めします。
 7年ぐらい前、アメリカンアイドルというプロ歌手選抜番組をテレビで見ていたことがあります。(番組企画発生の地はアメリカではなく、英国らしい。)映画の冒頭で、これは実話を元にした映画ですと紹介があります。
 ポールの恋人となるジュルズの個性設定と役者さんの演技が光っています。イタリアベニスにある音楽学校での体が細いイタリア人女性とのからみは省略して、もっとポールとジュルズのやりとりをからめた時間帯を多くとったほうがよかった。
 登場人物たちの英話は聞き取りやすかった。字幕よりも「気持ち」がよく伝わってきました。この映画は「気持ち」を前面に押し出した映画です。
 誠実なポールの性格設定がよかった。だから、観客は彼を支持できる。冒頭からポールの父親が、息子のオペラ好きを嫌うのですが、仕事や家族に対する父親の気持ちはよくわかりました。だから、最後付近の父親の行動に拍手を送るのです。
 BGMは控えめで落ち着いておりいい配置でした。
 冒頭シーンの構成がよかった。こども時代9才から成長して青年になった時代までの変化が上手に映像化されていました。
 胸にジーンときたシーンとして、ポールがおふろに入っていったあと、ジュルズが、おふろのドアをみつめるシーンがありました。セリフはありません。でも、妻の気持ちがよく伝わってきました。
 以上、思い出すままに、てんでバラバラに書いてみました。あと、ベッドの上でジュルズと並んでいた犬の表情シーンもよかった。
 映画館の映写室がプレミアムなんとかとかいう映写室で(値段は一緒)、席の間にテーブルがあり、ソファーのような豪華な椅子でした。初めての体験でした。中段中心付近の観やすいいい席でした。最初は、いいなあと思っていましたが、終わってみると、なんだか、ひとりぼっちで映画を観ていた感じでした。でもまあ。それはそれでいいです。
(これを書いて、おふろに入ったあと、また思い出したこと。)
 夢をあきらめないとか、いじめに負けるなというメッセージがありました。
(翌朝思ったこと。)
 オーディションを知るきっかけがネットの画面だったのですが、もっと偶然性をもたせたほうが期待感が高まりました。
(その後)
 主人公の職業が携帯電話の販売員だったこともあるのか、携帯電話を使用する場面が多数あったことを思い出しました。

この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t98364
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい