2012年09月01日

銀河鉄道の夜 宮沢賢治 


銀河鉄道の夜 宮沢賢治 岩波少年文庫

始まりの数十行でたくさんのことが表現してある。登場人物の名前がカタカナであることもあいまって幻想的だ。ヨーロッパ風だ。
この作品、映像化はむずかしいだろうな。本を読んだほうがいい。
ジョバンニ、君は何者?
聖書のようだ。現実からの逃避が文章になっているのか。色彩はカラフルだ。銀河=人生なのだろうか。
記述に生活感がない。ジョバンニが夢をみているのだろうか。
天の川は三途の川、タイタニックに似たシーンが出てくる。出会いと別れを意味した一期一会が主題だろうか。
ラストシーンは胸に詰まった。

「やまなし」
 同じ本にいくつかの小品が収録されていたのでこちらの感想も添えます。
 あいかわらず色彩表現がずばぬけています。自然が身近にあった遠い昔の日本だから書けたのでしょう。宮沢賢治氏が今の日本の風景を見たらひっくりかえるでしょう。日本人は大切な自然を失いました。さて、「やまなし」とは山がないと思って読み始めました。実際は山の梨でした。

「貝の火」
 こどももが動物にたとえられています。
 宮沢賢治氏が描く自然はどうしてこんなにも美しいのだろうか。
 彼の作品の根幹をなすものに「水」がある。それは銀河であり川である。
 家族の交流が謳(うた)いあげられた作品である。
 数行でたくさんのことを言い表してあることが文章の特徴です。

「なめとこ山のくま」
 家族を養うなりわいのために猟師は熊を撃つ。
やむなく殺(あや)める。
 彼に悪意はない。むしろ熊に対する尊厳がある。
 彼の最期は宗教的だ。人間に関する観察力が正確である。

「オッペルとぞう」
 サーカスの話だろうか。
 文章にリズム感がある。人間が象をこきつかうお話だ。
 教訓的。
 最後の一行(いちぎょう)の意味がわからない。

「カイロ団長」
 かえるが造園をする発想がいい。
 強力なリーダーを拒否して、メンバーのイルカ化を望む内容になっています。

「雁の童子」
 殺生をしてはいけないという反戦歌だろうか。
 ちょっとむずかしい。内容を理解できない。
 「別れ」が「銀河鉄道の夜」へとつながっていく。


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