2012年06月10日

東京するめクラブ 地球のはぐれ方 村上春樹ほか

東京するめクラブ 地球のはぐれ方 村上春樹・吉本由美・都築響一 文春文庫

 この本は、旅のガイドブックにはなりません。情報も古く、すでになくなってしまったものも掲載されています。中身の雰囲気が少し暗い。事実とは異なる感触もあり。作家たちの各自の目線でモノを見た、観察したという語りです。名古屋、熱海、ハワイ、サハリン、清里が対象となっています。
「魔都、名古屋に挑む」
 45ページにある「コーヒーぜんざい」は興味をもって大須商店街まで食べに行った。どういうわけか、店構えが神社になっていた。ウェイトレスさんたちは巫女(みこ)さんだった。コーヒーぜんざいはおいしかった。あとで、そういう店をコスプレ喫茶とか言うのだとか。
 本の記事では、「台湾ラーメン」が抜けているのが惜しい。たしか名古屋独自の激辛ラーメンだと思う。大好きです。
 ”名古屋は自己完結できる街”という定義は正しい。名古屋で生まれて名古屋の学校に通って名古屋で就職して人生を終える。それでしあわせな生活を満喫できる。製造業を中心にして経済力が強い。この地域に生まれたというだけで、日本の他の地方で生まれるよりも幸せを手中にできる可能性が高くなります。わたしは17歳のときにそれを悟って、この地に身を移しました。東京や海外はたまに行ければいい。井の中の蛙(かわず)、大海を知らずとも十分しあわせです。
 名古屋で流行っている食べ物が全国的にも流行っていると名古屋の人たちは誤解しているという解釈は的を得ています。
「62万ドルの夜景もまた楽し 熱海」
 熱海はそんなにさびれてしまったのですか。
「このゆるさがとってもたまらない ハワイ」
 アロハシャツの起源が日本の着物にあったというのは驚きです。移民がもってきた着物を仕立て直してアロハシャツにしたそうな。びっくりしました。
「だれも(たぶん)知らない江ノ島」
 江ノ島の様子を読むと、蒲郡の竹島の様子にも似ている。一度竹島を一周して懲りました。のぼりくだりの坂ばかりでくたびれました。江ノ島に渡ったことはありませんが、橋の手前の砂浜でぼんやりヨットをながめていたことがあります。そのときに携帯電話が鳴った。職場からだった。いいかげんにしてくれと逆上したことがある。携帯電話は嫌いです。本では、橋のむこうとこっちとでは別世界という比較がしてあります。
「ああ、サハリンの灯は遠く」
 知人がサハリンへバイク旅行に行くと言ったことがある。ロシアへ旅ができるのかと驚いた。この本を読むとどうもサハリンの雰囲気は日本ぽいらしい。それから手付かずの自然が雄大ですばらしいらしい。だけど、サハリン旅行という発想がなかなか生まれてこない。
「清里 夢のひとつのどんづまり」
 バイトに来ていた女子大生が「清里に行く」と言っていた。どこにあるのかと聞いたら「清里」という返事しかなかった。「どこの県?」彼女「知らない」と聞いてあきれた。今回この本を読んで、山梨県だということを知った。


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