2012年03月29日

ライムライト チャップリン 映画

ライムライト チャップリン 映画 ケーブルTV録画

 チャップリン自身の半生を語るような内容です。1本の映画に宝石がしきつめられています。映画の舞台は100年前のイギリスロンドンで、上映されたのは60年ぐらい前になります。古い映画でも初めて観るわたしにとっては新作です。
 「生きろ!」と助言したほうが先に死ぬ哀しいお話です。
 勘違いをしていました。タララララーラ、ラララーというメロディのくりかえしは「街の灯(あかり)」のBGMだと思っていました。哀愁を帯びた旋律は山あり谷ありの人生の流れそのものです。
 前半はことに言葉数が多い。生き続けることの意味を問う問答が延々と続きます。自殺を失敗して生き残ったバレリーナであるテレーザのWHY?(なぜ)という問いにチャップリンが熱っぽく「生きろ!」と説(と)き続けます。精神科の診察風景のようです。チャップリンの言葉で心に残ったのは、「私が必要」というものでした。だれかに必要とされることが生きる自信につながると解釈しました。
 再起をかけた舞台で踊れない(バレエができない)と訴えるテレーザの頬に強い平手打ちを放ったシーンはベストの選択でした。
 やがてテレーザは輝き、チャップリンは落ちぶれていきます。彼は「人間不信」に陥ります。ラスト近くの舞台がサクラ(やらせ)で盛り上がっているのか事実なのかはよくわかりませんでした。輝くこともあるし、影になることもあるし、それでも続けていくことがライト(光、役者、芸人)であることなのです。

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