2012年03月27日

用心棒 三船敏郎 映画

用心棒 三船敏郎 映画 DVD

 「椿三十郎」を観て三船さんの演技に興味が湧き取り寄せました。今度の名前は「桑畑三十郎」です。椿のほうが面白かった。さまざまなかけひきは椿三十郎同様に感心しました。
 宿場町での対立抗争で桑畑三十郎が用心棒をするのですが単純ではありません。銭金交渉、嘘つき合戦です。三十郎は対立する両者の用心棒になろうとします。かといって、銭がほしいわけではありません。悪を駆逐して平和な地域にすることが目標です。
 荒廃した雰囲気が最後までただよいます。野良犬が斬られた人間の手をくわえて走ってゆきます。家屋は棲家(すみか)のようにうすっぺらで軟弱な構造です。最初にいた別の用心棒は金だけもらって戦いが始まる直前に逃げてゆきました。人間のずるい本性が描かれている映画です。
 行き先を決めるのに棒の杖を投げて杖の向いたほうへ歩き出す冒頭シーンがいい。音楽は独特です。最初は無言劇に近い。音楽が物語を引っ張ります。棺桶(かんおけ)をつくるコンコンという音が音楽の雰囲気を盛り上げる音となっています。後半ではでんでん太鼓みたいなものを叩く音が無常観をだしています。
 短筒(ピストル)が登場します。この時代に自由自在に弾が飛び出す銃があったとは思えませんが西部劇の雰囲気があります。ちょっとグロテスクな映画でした。

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